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22025、丸紅、米、ヘレナ社買収、チョット旧いNewsであるが、丸紅海外M&Aの起点となった!

2013年08月31日 12時52分42秒 | thinklive

*ヘレナケミカル社、1987年ドイツ・バイエル社から8ヶ月間の交渉期間を経て3,000万ドルで買収。01年、1億$の増資、

丸紅の農業化学品事業の核となっているのが、米国第2位の農業資材ディストリビューター、ヘレナケミカル社(以降、ヘレナ社)だ。1987年ドイツ・バイエル社から8ヶ月間の交渉期間を経て3,000万ドルで買収。「買収」という手法での事業参画は、当時の丸紅にとって新たな試みだった。化学部品部門の純利益が10~20億円というなか、50億という多額の資金を投じた。この買収には、慎重な意見も少なくなく、決して祝福された出発ではなかったという。2001年には追加の増資を行い、世界一の農業大国アメリカにおいて第2位のディストリビューターへと成長。買収当時80~90ヵ所だった販売拠点は、現在400ヵ所近くに増えている。

 ヘレナ社は農薬・肥料・種子などの農業資材を直接農家に販売している。現在、売上40億ドル超、従業員約4,000人。全米約8万軒の農家を客先とし、全米2位の実績を誇る。同社がここまで成長した理由とは、いったい何か。

 その大きな要因が徹底的な地域密着型ビジネスと、優れた人材にある。同社の営業マンは、単にモノを売るのではなく、一種のコンサルタント的な役割を担っており、収穫を増やすために何が必要かなど各農家のニーズに応えた、きめ細かなサービスを提供する。また、地域の土壌や農法などの特徴を熟知し、豊富な経験を備えている。業界一筋のプロフェッショナル集団なのだ。

現在、同社が販売している農業資材の内訳は、農薬42%、肥料30%、種子12%、自社ブランドを含むその他が16%。これまで農薬・肥料・種子が中心であったが、近年、農家ニーズに応えるために自社ブランド商品に注力。自社ブランド商品とは、農薬や肥料の効果を高める機能を持つ緩効性肥料・土壌改良剤といった特殊な資材であり、販売の難しい商品であるが、営業マンの知恵と工夫で着実に売上を伸ばしている。

 

丸紅は、ヘレナ社事業にとどまらず、現在、ヨーロッパにおけるアグロヴィスタ社など、新たなヘレナ型事業に取り組み、着々と成果をあげている。今後も、ブラジルをはじめ、オーストラリアなど世界の主要農業国で、第2、第3のヘレナ型事業の展開を目指していく。農業の発展が必要とされる国や地域は、世界中に多く存在する。それらの国々に、丸紅の農業化学品事業のノウハウと技術を提供し、サポートしていくことには、大きな意義がある。農地の収穫量のさらなる増加を目指していく試みは、世界の人々への安定的な食糧供給につながると考えるからだ。

現在、丸紅の農業化学品ビジネスは、ディストリビューターとして世界トップ2の位置にあります。今後いかにトップを目指してポジションを上げていくかが、私のライフワークになっています。ヘレナが持つ技術と人とノウハウという貴重なアセットを活用して、他の地域にも展開していくことが目標です。




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