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11021、神戸ハーバーランドを買収した、HMIの社長、比良竜虎氏とはどんな人?

2011年10月10日 15時03分51秒 | thinklive

郵政省資産売却で「かんぽの宿」をオリックスと競争入札した人物がいるとは始めて聞く話である、

経営再建中の大型リゾート施設「ハウステンボス」(HTB、長崎県佐世保市)に救世主が現れた。ホテル運営会社の「ホテルマネージメントインターナショナル」(HMI・神戸市)が出資する方向で、HTBの親会社である野村プリンシパル・ファイナンス(PF・東京)と最終交渉を進めていることが9月17日に明らかになった。HMIとはどんな会社なのだろうか?

「かんぽの宿」をオリックスと争う
 HMIといえば、日本郵政の宿泊・保養施設「かんぽの宿」の売却をめぐり、オリックス不動産と最後まで争ったことで知られる。
 2008年10月末の第二次選考に応募したのはオリックス不動産とHMIで、入札価格はオリックスが105億2,200万円、HMIが105億5,000万円。ところが日本郵政は、一等地にある世田谷レクセンターを外して、入札をやり直した。
 オリックス不動産は入札額を108億8,600万円に増額したが、HMIは応札しなかった。このため、日本郵政はHMIの入札額を61億4,600万円と再応札したように装って、オリックス不動産の落札を決めた。
 二次応札では、若干ながらHMIの提示額が上回っており、高い金額を提示した業者に一括売却するのが原則だから、そのままならHMIが落札することになる。日本郵政はそれを避けたかった。オリックス不動産の落札を確実にするために仕組まれた「出来レース」と批判された。「かんぽの宿」疑惑が政界を揺るがす大騒動に発展し、自民党政権が崩壊する一因になった。

ホテル再建のプロ オーナーはインド人
 HMIは98年10月の設立。「パールシティホテル」チェーンなど全国で46カ所のホテル・旅館を運営しており、破綻したホテル・旅館の再建に運営を委託されたケースが大半である。08年9月期の売上高は前期比27%増の218億円、従業員は約2,200人。
 九州・沖縄では10カ所のホテル・旅館を運営。長崎市では「長崎にっしょうかん」、「長崎梅松鶴」、「長崎紅葉亭」、北九州市では「ホテルクラウンパレス小倉」、「ホテルパールシティ黒崎」、「ホテルクラウンパレス北九州」を運営している。
 社長の宮下慶輔氏(67)は、福島県会津若松市の生まれ。学習院大学を卒業し、東京・新橋の第一ホテル東京のホテルマンを経て89年にパールシティホテルズに転職。98年に設立された運営会社HMIの社長に就任した。これまで約100件のホテル・旅館の新設・再建を手掛けてきた、ホテル再建のプロだ。
 同社のオーナーは、HMI相談役の比良竜虎氏(61)。インド出身の帰化人で、日本最大の宝石の街、東京・御徒町で宝石の商いで財を成した。それを元手にホテル、レストラン、リゾートなどの観光業に携わった。在日インド商工会議所理事を務める実力者である。
 比良氏を有名にしたのは、カルト宗教「ライフスペース」のインチキをいち早く告発したこと。99年に千葉県成田市のホテルでミイラ化した遺体が見つかった事件で、同団体の高橋弘二代表が「ミイラは生きている」と荒唐無稽な主張してワイドショーを賑わしたのを記憶している向きはあるだろう。不作為による殺人罪に問われた高橋代表は最高裁で懲役7年の刑が確定した。
 その高橋代表が、インドの聖者・サイババ氏に指名されたシャクティパット・グルと自称したことから、在日インド人が激怒。『仏陀―その生き方と教え』という著書がある比良氏は、高橋代表を「偽グル」と告発した。サイババ氏が指名したことを否定し、「偽グル」がバレたわけだ。在日インド人にとって、最も頼もしい同郷人が比良氏だ。
 HMIが運営するホテルに、2000年の九州・沖縄サミットで首脳宿泊施設となったホテル「リザンシーパークホテル谷茶ベイ」(沖縄県国頭郡恩納村)がある。もともと比良氏は同ホテルのオーナー社長だった。同ホテルは、倒産したものの同郷人が救済に乗り出し、比良氏の手に戻るというドラマチックな物語がある

比良 竜虎 (ヒラ・リュウコ) さん
 インド ラジャスタン州 ジャイプールに生まれる
 1964年 シニアケンブリッジ(ムンバイ)卒業
インド名:クリス・パンジャビ
 1970年 サンルートホテルシステム(株) 設立
 1975年 日本に帰化 (元インド国籍)
 1986年 オーラコーポレーション(株) 設立

 現 在 ホテルマネージメントインターナショナル(株)相談役 ほか 数社の代表取締役
     在日印度商工会議所 東京代表、財団法人日印協会 理事、サティア・サイ教育協会 理事長
 出版物 インド文化と哲学に関する著作、サティア・サイ出版協会より多数刊行


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