*価格統制自体が旧い時代の流れ、格安航空が世界の航空市場の活況を作り出し,パイロットの給与を引き上げ、パイロット教育への投資を拡大している、格安運賃でドライバーの雇用が拡大できるならば、政府の価格命令こそ犯罪的、既存業者保護政策である、タクシー利用を妨げ、タクシー市場の縮小を招く要因である、
国が運賃の是正を求めたことに反発し、格安での営業を続けているタクシー大手「エムケイ」(京都市)やグループ会社が、運賃変更命令や営業許可取り消しの行政処分を出さないよう求めた仮差し止め申請で、大阪地裁は23日、処分差し止めを国に命じた。田中健治裁判長は、近畿圏で設定された国の運賃幅では値上げの強制につながり、格安タクシーの利益を考慮していないと指摘。「妥当性を欠き、裁量権を逸脱して違法だ」と判断した。国は大阪高裁への即時抗告を検討する。
申し立てたのはエムケイと大阪、神戸、滋賀のグループ3社など。エムケイ側は、行政処分を出さないよう求める正式裁判も起こしており、大阪地裁は1審判決言い渡しの60日後までを差し止め期間とした。
大阪地裁の決定などによると、国土交通省は今年4月、タクシーの過当競争を防ぐため、地域ごとに定める公定幅運賃(大阪の初乗りは660~680円)での営業を義務化。だが、エムケイ側はこれに従わず、1~2割安い営業を続けたため、近畿運輸局が4月22日に是正勧告を出した。エムケイ側は今月1日、「値上げを強制され、営業の自由を保障した憲法に違反する」と提訴。同時に仮差し止め申請もした。
決定で田中裁判長は、公定幅運賃制度自体については「運転手の労働条件悪化によるサービスや安全性の低下を防ぐためのもので、公共の福祉に合致する」と述べ、違憲ではないと判断した。一方、国は従来、一定の運賃幅を定めてきたが、これを下回っても個別の審査を経て営業を認可していたと指摘。公定幅運賃は、エムケイ側の現在の運賃より60~180円程度も高く、「社会通念に照らして妥当性を欠く」と批判した。
更に、今後も運賃を是正しなければ運賃変更命令などが出され、最終的には営業許可が取り消されることから「エムケイ側に取り返しのつかない損害が生じる可能性があり、処分を差し止める緊急性がある」とした。
公定幅運賃を巡っては、他に大阪の格安タクシー会社2社も提訴している。今回の地裁決定を受け、2社は仮差し止めの追加申請を検討している。
近畿運輸局は「内容を検討し、関係機関と協議する」とコメントした。
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