*暴動に追い込む雰囲気?価格上昇の要因の1つ、
プラチナ、南ア鉱山暴動の波紋拡大 NY市場1500ドル台回復
2012/8/23 0:04
自動車の排ガス触媒などに使われるプラチナ(白金)市場に南アフリカ共和国の鉱山暴動の波紋が広がっている。大手鉱山で始まった労働者と警察の衝突が他の鉱山にも波及する懸念が出ているためだ。供給への不安からニューヨークの先物価格は3カ月半ぶりに1トロイオンス1500ドル台を回復した。
プラチナ生産世界3位の英ロンミンが所有する鉱山で今月上旬にストライキが始まり、16日には武装した労働者と警察が衝突し40人を超える死者が出た。一部の労働者は職場に復帰しているもようだが、他社の鉱山にも賃上げ要求などが拡大している。
ニューヨーク先物は21日終値が1トロイオンス1507.8ドルとこの1週間で8%値上がり。日本時間22日の時間外取引では1530ドルまで上昇している。この4カ月ほどは欧州経済の低迷を背景とした需要不振から軟調に推移していた。同じ白金系貴金属のパラジウムも同624.2ドルと2カ月ぶりの水準だ。
先物市場では大口投資家による売り建玉が大量にあり、将来買い戻しが入る可能性がある。市場には「まだ上昇する余地はある」(スタンダードバンク東京支店長の池水雄一氏)との見方も出ていた。