歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

伊予市・池田遺跡 四国最古・6世紀後半の黒色土器が出土

2010年02月10日 | Weblog
 県埋蔵文化財調査センターは10日、去年4月から行われた池田遺跡(伊予市下吾川)の発掘調査で古墳時代後期(6世紀後半~7世紀初)の集落跡と四国最古、6世紀後半の黒色土器が出土したと発表した。
 6世紀中頃から7世紀初頭の竪穴住居18棟や柱穴110本、自然流路、須恵器、土師器、土錘、砥石などが出土。住居跡から黒色土器の碗2個体を発掘した。
 黒色土器は土師器に炭素を吸着させ保水性がある。今回の土器は一緒に出土した須恵器の年代から6世紀後半のものと推定。四国で一般的になるのは9世紀後半以降で、この時期の出土例はない。
 現地説明会が今月13日午後1時から行われる。
[参考:愛媛新聞、RNB南海放送、愛媛県埋蔵版家財調査センター]



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倉吉市・東前遺跡 弥生中期の玉作り工房跡確認

2010年02月10日 | Weblog
 同市教委は8日、同市不入岡(ふにおか)の東前遺跡(ひがしまえいせき)から竪穴式住居3棟を確認し、遺構から多数の碧玉製管玉の未完成品、失敗作、さらにサヌカイト製石針や砥石、石鋸などの工具類が出土し、玉作り工房跡とわかったと発表した。
 錐(きり)のように回して管玉に穴を開けるサヌカイト製石針は直径1.3~1.9mm、長さ7~22.8mmのものが9本出土した。
 出土した土器から弥生時代中期(約2200年前)のものとみられる。サヌカイト製の石針は県内で初出土。玉作り工房跡が確認されたのは市内では初めて。県内でも数例しかないという。
 建物跡は2棟が直径約8m、1棟が直径約7m。それぞれ重なっており、建て替えた際に少しずらしたらしい。いずれの建物跡からも管玉の未完成品などが見つかった。石鋸で溝を切って角柱に割ったもの、未穿孔のもの、穿孔途中の未完成品と、失敗して割れてしまったものなどがあった。完成品だと長さ5mm前後の管玉となる。細いものは直径2.1mmしかなく、高度な技術を有していた。
 碧玉は周辺では産出されず、また管玉の製作技法が北陸地方の技法と同じで、何らかの交流があった可能性があるとみている。
 同様の玉作り工房は鳥取市の青谷上寺地遺跡でも確認されており、繋がりがあった可能性がある。
[参考:日本海新聞、毎日新聞]


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奈良県明日香村・飛鳥京跡 3m幅の大きな溝から大量の土器が出土

2010年02月10日 | Weblog
 県立橿原考古学研究所が明日香村の飛鳥京跡で行った「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の世界遺産登録に向けた発掘調査で、飛鳥京跡で最大の幅3mの溝と溝から大量の土器が見つかった。京域に流れ込む水を飛鳥川に排水した基幹水路と考えられる。
 溝の中から出土した大量の土器は、古いものではハソウ、杯や蓋のある器、大小の皿など土師器や須恵器を中心にコンテナ40箱以上になる。7世紀後半の遺物が主体で、溝が埋まった時期が特定できた。
[参考:奈良新聞]
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