市埋蔵文化財センターが18日、長岡宮跡(784~794年)で天皇が居住した「東宮」の中枢部に当たる内裏跡の脇殿基壇の切石の抜き取り穴から、6世紀末~8世紀末とみられる甲冑の部品「小札(こざね)」約30点(27枚分)が見つかったと発表した。皇位を象徴する御物として甲冑が約200年にわたって伝えられ、内裏で保管されていた可能性があるとしている。
小札は短冊形の薄い鉄板で、小さな穴を開けてひもで1000枚前後をつなぎ合わせ、胴などを守る甲冑の部品。胴体本体のほか付属具の手甲か肩甲とみられる小札もあった。
最小で1cm四方、最大で長さ9cm、幅2cm。厚さはいずれも2mm以内。大きさなどから、6世紀末から8世紀後半にかけての4時期に分けられる。X線写真を解析した結果、小札同士を結ぶ組紐や革付きのものもあり、形や大きさ、穴の配列などから8タイプに分類できた。
ほかの遺跡の小札を基に製造年代をみると、6世紀末~7世紀後半と8世紀前、中、後期の計4期に分かれた。藤ノ木古墳や飛鳥寺、東大寺大仏殿で発見されたり正倉院が所蔵する御物と同じものもあり、ほとんどが伝承品と分かった。ほかにも、地方からの貢ぎ物とみられる小札も確認された。
さらに今回、小札が「脇殿」遺構から出土したことで、これまで文献で武具の収納庫とされていた脇殿の用途が初めて裏付けられたとしている。小札は、平安遷都に伴い長岡宮を解体するため「東院」に移った際、脇殿を解体してその遺構内に埋めたとみられる。
19日から4月25日まで、向日市の市文化資料館で開く「新発見の考古資料展」で公開する。
[参考:読売新聞、共同通信、京都新聞]
天皇のよろい部品見つかる 京都・長岡京跡(共同通信) - goo ニュース
小札は短冊形の薄い鉄板で、小さな穴を開けてひもで1000枚前後をつなぎ合わせ、胴などを守る甲冑の部品。胴体本体のほか付属具の手甲か肩甲とみられる小札もあった。
最小で1cm四方、最大で長さ9cm、幅2cm。厚さはいずれも2mm以内。大きさなどから、6世紀末から8世紀後半にかけての4時期に分けられる。X線写真を解析した結果、小札同士を結ぶ組紐や革付きのものもあり、形や大きさ、穴の配列などから8タイプに分類できた。
ほかの遺跡の小札を基に製造年代をみると、6世紀末~7世紀後半と8世紀前、中、後期の計4期に分かれた。藤ノ木古墳や飛鳥寺、東大寺大仏殿で発見されたり正倉院が所蔵する御物と同じものもあり、ほとんどが伝承品と分かった。ほかにも、地方からの貢ぎ物とみられる小札も確認された。
さらに今回、小札が「脇殿」遺構から出土したことで、これまで文献で武具の収納庫とされていた脇殿の用途が初めて裏付けられたとしている。小札は、平安遷都に伴い長岡宮を解体するため「東院」に移った際、脇殿を解体してその遺構内に埋めたとみられる。
19日から4月25日まで、向日市の市文化資料館で開く「新発見の考古資料展」で公開する。
[参考:読売新聞、共同通信、京都新聞]
天皇のよろい部品見つかる 京都・長岡京跡(共同通信) - goo ニュース