カゲロウの、ショクジ風景。

この店、で、料理、ガ、食べてみたいナ!
と、その程度、に、思っていただければ・・・。

シェ・キクスイ

2011年10月25日 | 京都
「さり気なく、フレンチ。」

やはりと言うか、当然と言うべきか、違うのである、街の洋食屋さんと、歴としたフレンチにおける、ハンバーグという料理、その存在も。

その和風の店名からして、良くも悪くも少々緩めの洋食を予想していたカゲロウは、意外とそうは感じさせない、趣味的な面も幾分か窺える店内、そして、決して馴れ馴れしくはない、程好い緊張感を伴った接客に、むしろ好感を抱いた。

ただ、客層は割合に緩く、ご近所の主婦層、そして、若い学生層と、その店名と程好く釣り合う雰囲気で、それはそれで、御店の在り様として、中庸な在り方、硬軟、バランスが取れていると、言って言えないこともないであろうと、思えなくもない。

果たして、この御店を切り盛りする男女が、ご家族、ご夫婦なのかどうなのか、この御店の雰囲気、客筋を、今以上に、どう持って行きたいのか、その辺りは釈然としないのではあるが、今は今で、そこそこ心地良い、それならば、それで良いのではないか、そのようにも思える、そんな風情ではある。

そして、ランチにて選べるメニューには、洋食メニューの定番であるハンバーグが存在し、やはりこの御店のベースは、緩めの洋食なのかと、多少、訝りながら戴いたハンバーグは、浅はかな先入観とは少し違う、意外な風味を、ほんのりと醸していた。
ジビエと言える程の癖はないものの、良い意味で、かなりの肉々しさを感じさせる、ありきたりではない、つなぎの少ない、もしくは全くない、フレンチなハンバーグである。

かと言って、極端に臭味があるというのでもなく、そこのところはバランス良く、しかし、フレンチであることは、そこはかとなく主張しつつ、だが、意識しない人には、取り立てて判らない程度の、厳かに、歴とした個性を窺わせるハンバーグである。

何よりも個性を重んじる傾向のあるカゲロウにとって、何が上で何が下であるというような、そんな短絡的な価値観によるものではなく、それとなく、他とは違う、そんな自己を主張するように感じさせるそのハンバーグは、この上なく小気味良い。
そんな料理を作ったシェフに、出来ればそっと、グッド・ジョブ!サンキュー!と、目配せしたくなるような、そんな、さり気なくフレンチな、好感の持てるハンバーグであった。

シェ・キクスイ 欧風料理 / 神宮丸太町駅丸太町駅(京都市営)
昼総合点★★★★ 4.0



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