カゲロウの、ショクジ風景。

この店、で、料理、ガ、食べてみたいナ!
と、その程度、に、思っていただければ・・・。

ひら山

2014年07月13日 | 京都
「では、また来ます。」

偶に、無性に食べたくなる。其れこそが、焼肉というものであるのか、もしくは其のような一概な作用ではなく、提供された段階で既に揉み込まれている、此の店独特の下味のせいなのか、其処のところは判然とはしないものの、やはり、ふと食べたくなるという事実に違いはなく、其れつまり、此処の焼肉は旨い。そういうことに他ならない。と、おそらくはそう判断するべきなのであろう。

其の場、其の時、此の店の焼肉を口にする度、即座に感じること。そして、すっかり平らげた後にも、やはり思わされること。其のどちらもが共通した感覚で、下味が、とても濃い。其れつまり、およそ万人にとって、少なくともいずれかの段階において、其の思いはきっと共通することであろう。と、個人的には推測されるものである。

さて、具体的に、其れがどのような感覚なのか、じっくりと、落ち着いて、自らの味覚的記憶を探ってみると、そう、其れは、昔ながらのラーメンを戴いた時、舌先に残るあの後味、まさに其れに相違ない。世間に対し、あえて審らかに断定するのは避けたいところではあるけれど、しかし其れでも、自分に嘘はつけない。己が味覚は、そうと確信している。なるほど、焼く前の生肉にあの魔法の粉を塗すのは、実は常套手段であったのか。個人的に其の認識というのは、むしろ遅過ぎたくらいである。無意識に、今の今まで其の可能性に眼を瞑っていた。其のような気がしないでもない。

他店と比べ、其の風味に隙間がないどころか、むしろ、足の踏み場もない程に己が味蕾を蹂躙されているような、其の感覚。価格以上のボリュームと相俟って、誰しもの食欲をコテンパンに屈服させてくれる印象の、此の店の焼肉。移転前のこじんまりした店舗の頃も、同じく其のような様相であったのか、既に其の記憶は薄れてしまってはいるけれど、其れは其れとして、移築し、そこそこの大箱へと転身した此の店のスタンスというのは、良くも悪くも、非常に力強さを感じさせる、不思議にまた来なくてはならないと思わせられる風情であり、味わいなのである。

焼肉と精肉のひら山焼肉 / 千代川駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5



コメントを投稿