カゲロウの、ショクジ風景。

この店、で、料理、ガ、食べてみたいナ!
と、その程度、に、思っていただければ・・・。

小西のパン

2014年11月16日 | 兵庫
「黄色い生地と、黒い豆。」

其処に幾許かの思い入れや個人的なこだわりがあるという訳ではなく、とりたてて胸に抱く密やかな思い出がある訳でもない。だがしかし、此れは何やら不思議と懐かしいと感じさせる、そんな黄色い生地の小ぶりなパンなのである。あえて世間の風潮には流されず、八方美人的に漂白されていない、其処がまた好感の持てるところ。

勿論のこと、殊に巷にアピールされるべきは、其の生地の其処此処に包み込まれた、大粒の黒豆、其の存在なのだろう。

そう、丹波篠山の名産といえば、ふんだんな黒豆、其の期待に違わず、大粒の黒豆が、型崩れせずしっかりと在るべき姿のまま、たっぷりと練り込まれたパンではある。だがしかし、とりたてて其の風味が生地と一体化しているというのではない分、其のパン生地と大きな黒豆が、あまり関係のない、別々のものとして口中にて存在している、其のような食感はどうにも否めない。だから駄目だというのではないけれど、ひとつのパンとして、両者が同居している意義を見出だすことは、果たして此処ではちょっと難しい。

だがむしろ、其のような状態であるからこそ、名産である黒豆を存分に味わうことが出来るのだという声も、勿論のこと、あるのだろう。だからこれは、パンという存在、其のひとつの作品というよりは、黒豆ありきであり、つまり、篠山の名産と呼ばれる此の黒豆、其の食材を使った多くの商品というのは、此のような在り方が、実は其のおおよそであるというところは、あえて否めない印象なのである。

小西のパンパン / 篠山口駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5



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