カゲロウの、ショクジ風景。

この店、で、料理、ガ、食べてみたいナ!
と、その程度、に、思っていただければ・・・。

りほう

2010年12月12日 | 京都
「七月の、疎水沿い。」

いま思い出せること。

それは、メダカの水槽がとてもきれいで、思わずそうつぶやき合っていたふたりに、くわしく丁寧に、さらにはユーモアたっぷりに、メダカの話、藻の話、そして水槽の手入れについて話してくれた、マスターのこと。

昨今よくある、すわり心地の良過ぎるソファ、そんなカフェとは、まったく逆の、かたく冷たい椅子に腰かけ、身体が寛ぐ、そういうわけではないけれど、自然と、静かにしていたい、自ずからそんな気持ちがわいてくるような、それでいて、心なしお店の雰囲気に気圧される、そういう圧迫感を覚えることもない、こころ落ち着く空間。

そして帰り際、ふと振り仰ぎ、外から建物を見上げると、何故か入口の更に上にある、微笑ましくも理解不能な謎の扉、そこから西洋人のご婦人が、にっこり微笑んでくれたこと。

そうか、あの扉は、夜な夜な彼女が子供たちに夢を配りに出かける、そのための出入口に違いない。

猛暑であったと言われる今年の夏、その時も例外なく、容赦ない暑さであったのか、そうでもなかったのか、今はもう、よく思い出せない。

北白川の疎水沿いの、何ということもない一般的な住宅の並び、其処にある、ちょっと不思議な外観のその建物は、それがどこだか思い出せないまま、ある時、忽然と夢に現れそうな、まるで童話の中のような佇まいだった、そんなような気がします。


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