田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

「ジーンズの誕生」(長谷川正)

2020-02-29 15:15:53 | ブックレビュー

 今日の「チコちゃんに叱られる!」で「なぜジーンズは青い?」をやっていた。見ながら、師匠・長谷川正が『西部劇通信51号』(80)に書いていたコラム「ジーンズの誕生」のことを思い出した。

 写真はリーバイスを履いた『ジャイアンツ』(56)のジェット・リンク(ジェームズ・ディーン)。子どもの頃、近所の洋品店で初めてジーパンを買った際に、おまけでこの写真をあしらったカレンダーをもらったことを覚えている。

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『ようこそ、革命シネマへ』

2020-02-29 07:48:43 | 新作映画を見てみた

 海外で映画を学び、母国スーダンで映画作家として活躍しながら、軍事独裁政権下で国を追われた4人の老人たち(イブラヒム・シャダッド、スレイマン・イブラヒム、エルタイブ・マフディ、マナル・アルヒロ)が久しぶりに再会する。

 彼らは、崩壊した母国の映画産業の再建を夢見て、その手始めに、長年放置されてきたボロボロの映画館の復活を目指して動き始めるが…。

 スーダンに生まれ、フランスで映画を学んだ彼らの後輩スハイブ・ガスメルバリが撮ったドキュメンタリー映画。全体的には粗削りで稚拙な部分も目に付く。

 ところが、冒頭で4人がまねをするビリー・ワイルダーの『サンセット大通り』(50)から、上映するチャップリンの『モダン・タイムス』(36)を経て、タランティーノの『ジャンゴ 繋がれざる者』(12)へとつながる、映画的なイメージの連鎖が琴線に触れるところがある。タランティーノにも、ぜひ見てほしい映画だと思った。

 ただ、4人の日常生活がほとんど描かれていないため、どこか現実離れをした、夢物語のように見えてしまうのが残念だ。

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