『るろうに剣心』(12)(2012.8.7.ワーナー試写室&MOVIX亀有)
香港の武侠アクションを見ているような…
夫:監督が大河ドラマ「龍馬伝」(10)を担当した大友啓史ということで、嫌な予感はしたんだけど、案の定、オープニングの殺陣からどうもいただけなかったわ。
妻:そう?
夫:今年の「平清盛」にも通じる、暗い色調の画面、やたらと動いて焦点が定まらないカメラワーク、カメラが寄り過ぎて何をやっているのかよく分からないアクションが展開されるのでね。
妻:私はだいぶ慣れたわ。
夫:確かに殺陣は見た目は派手で、佐藤健はよく頑張っているけど、ワイヤーアクションの多用もあって、時代劇の殺陣というよりも、香港の武侠アクションを見ているような気分になってくるんだよ。
妻:武侠アクションいいね! 私はそんなに抵抗なかったわ。むしろWelcomeかも。佐藤健と吉川晃司が殺陣(というよりはアクション)を頑張っててよかったです。
夫:もともとが漫画なのだから野暮は言いなさんなとも思うのだが、果たしてこれでいいのか、という違和感が消えないんだな。
妻:これもいいのだ。
夫:変形西部劇の『エイリアンVSカウボーイ』(11)のように、時代劇もこうした形で生き残っていくしかないんだろうか…。
妻:それもありなのだ。
夫:ところで、主演の佐藤健、敵役の綾野剛は共に「仮面ライダー」シリーズが出世作とのこと。「梅ちゃん先生」の松坂桃李と高橋光臣も戦隊ヒーローの出身らしい。特撮ヒーローものが蔑まれていた時代からは考えられない流れだけど、これはいい意味での変化だと思うよ。
妻:そうね、ルックスのよい戦隊ヒーローがでてきて、若いママたちに支持されたのよね。
夫:『愛と誠』(12)に続いて武井咲が漫画チックで現実離れをしたお嬢さんを演じていたね。彼女にはこうした現実離れをした役が似合うと思うな。
妻:そうかな? 『愛と誠』は荒唐無稽で笑えたけど、この『るろう~』では、やたらはぁはぁ言ってるだけに見えました。
夫:作り過ぎの香川照之は“出来の悪い”伊藤雄之助(昔の名脇役)の物まねみたいだった。
妻:その名脇役は知りませんが、たしかに香川はやりすぎ~。
(旧ブログ「お気楽映画談議」より)
と、公開時には思ったのだが、『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』(14)では、結構好意的なものに変化した。
【インタビュー】『るろうに剣心 京都大火編』 土屋太鳳
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/545e933d36292136f7c2174f37d30a64
【インタビュー】『るろうに剣心 京都大火編』武井咲
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/887239
【ほぼ週刊映画コラム】『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/80f2a834c69b1c087282d5605497001c
『るろうに剣心 伝説の最期編』と『三大怪獣地球最大の決戦』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f84aa25c695791386ab6a25f396277b5