ラインアップは、『赤ひげ診療譚』から「狂女の話」=『赤ひげ』(65・黒澤明)、 『五瓣の椿』から第六話=『五瓣の椿』(64・野村芳太郎)、「深川安楽亭」=『いのちぼうにふろう』(71・小林正樹)、『季節のない街』から「街へゆく電車」=『どですかでん』(70・黒澤明)、「ひとごろし」=『初笑いびっくり武士道』(72・野村芳太郎)と『ひとごろし』(76・大洲斉)、「雨あがる」=『雨あがる』(99・小泉堯史)。
別々に読んでいたものを、まとめて読めるのが、こうしたアンソロジーの効用。映画と原作のつながりや違いを知るには便利な一冊だ。昔の監督たちは、本当に周五郎の小説が好きだったんだなあ、と改めて思う。
もし、第二弾が出るとしたら、「冷飯」「おさん」「ちゃん」=『冷飯とおさんとちゃん』(65・田坂具隆)、「その木戸を通って」=(93・市川崑)、「町奉行日記」=『どら平太』(00・市川崑)あたりを入れてほしい。また、テレビドラマの原作になるが「人情裏長屋」もぜひ。
『赤ひげ』と山本周五郎原作映画1
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/155329009d0d95e785d4aced7ca898e9
『赤ひげ』と山本周五郎原作映画2
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f6dd0ca1574fbed6a5436e5ba1323fde
「ダメな人間ばかり出てくる映画を観て安心したい」黒澤明
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/5b428edd45778476ab0530bc08c0ef67