田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『ザ・ギフト』

2016-10-30 08:00:32 | 新作映画を見てみた
残酷描写も血しぶきもないのに怖いぞ



カリフォルニアの実家近くに引っ越してきたサイモン(ジェイソン・ベイトマン)とロビン(レベッカ・ホール)夫妻。
彼らの前に、サイモンの高校時代の同級生ゴード(ジョエル・エドガートン)が現れる。
再会を喜びプレゼント=ギフトを送り始めるゴードだったが、夫妻は次第に奇異なものを感じ始める。

くせ者俳優エドガートンが監督、脚本を兼任。
高校時代のいじめの問題や貧富の差を背景にした心理サスペンス劇。
残酷描写も血しぶきもないが、こちらの方が不気味で怖い。
気味の悪さで恐怖感を盛り上げるヒッチコックタッチ、ガラス張りのサイモンの家などが印象に残る。
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【ほぼ週刊映画コラム】『七人の侍』4Kデジタルリマスター版

2016-10-29 18:05:25 | ほぼ週刊映画コラム
エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は

4Kデジタルリマスターで鮮やかによみがえった
『七人の侍』



詳細はこちら↓

http://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1074889
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広島と関連した映画

2016-10-26 08:31:13 | 映画いろいろ

 広島カープの躍進で、広島に注目が集まる中、今年は広島と関連した映画も何本か製作された。



『モヒカン故郷に帰る』沖田修一監督
 舞台は瀬戸内海に浮かぶ架空の小さな島「戸鼻島(とびじま)」。もたいまさこ演じるかあちゃんが広島カープ(特に菊池)の大ファンという設定で、試合を見ながら一喜一憂する姿がコミカルに描かれていた。

『この世界の片隅に』片渕須直監督
 舞台は戦前から戦後にかけての広島と呉。原爆投下前の広島の街並みを見事に再現している。能年玲奈改めのんの広島弁が不思議な魅力を発揮する。

『聖の青春』森義隆監督
 主人公となる将棋棋士の村山聖は広島出身。デ・ニーロアプローチさながらに、松山ケンイチが体重を増やして村山役を熱演しているが、対する羽生善治役の東出昌大もなかなかのもの。東京国際映画祭のクロージング作品となった。

 妻の実家が広島なので、いまや第二の故郷。広島弁もだいぶ分かるようになった。

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『映画の森』「2016年10月の映画」

2016-10-24 10:23:38 | 映画の森
共同通信社が発行する週刊誌『Kyoudo Weekly』(共同ウイークリー)10月24日号で、
『映画の森』と題したコラムページに「10月の映画」として5本を紹介。
独断と偏見による五つ星満点で評価した。

ラインアップは

文句なしのアメリカ賛歌『ハドソン川の奇跡』☆☆☆☆☆
シーンに即したビートルズソングが聴きもの『イエスタデイ』☆☆☆
作家と編集者の奇妙な関係とは『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』☆☆☆
行間を読む楽しさを味わう『お父さんと伊藤さん』☆☆☆
写真が魂を吸い取る!?『ダゲレオタイプの女」☆☆

クリックすると拡大します↓


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柴又に“映画の友”をご招待

2016-10-23 22:11:12 | 俺の映画友だち
隣町の柴又に“映画の友”をご招待して、寅さん記念館(山田洋次ミュージアム)→江戸川土手→帝釈天を散策。

  

いつの間にかこっちが地元になってしまった。

それにしても柴又の夜は早い。
参道の店は6時前には店じまい。

寅が酔っ払って帰っきて騒いでいる場面で、
おばちゃんが「もうご近所は寝てるんだから静かにおし」と怒っていたのを思い出した。

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【ほぼ週刊映画コラム】『ジェーン』

2016-10-22 17:29:20 | ほぼ週刊映画コラム
エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は

正統派の西部劇を作ろうと努力した
『ジェーン』



詳細はこちら↓

http://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1073596
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『われらが背きし者』

2016-10-21 08:00:00 | 新作映画を見てみた

スパイものに夫婦の再生や家族の絆を盛り込んだ異色作



 モロッコ旅行中の英国の大学教授ベリー(ユアン・マクレガー)とその妻で弁護士のゲイル(ナオミ・ハリス)は、ロシアン・マフィアの組織を裏切ったディマ(ステラン・スカルスガルド)と知り合ったことから、危険な亡命劇に巻き込まれていく。

 原作ジョン・ル・カレのスパイエンターテインメント。モロッコ→イギリス→フランス→スイスを舞台に、ル・カレの原作物には珍しく、スパイものに夫婦の再生やマフィア一家の家族の絆を盛り込んだ異色作。

 女性監督スザンナ・ホワイト、脚本は『ドライヴ』のホセイン・アミーだけに、心理描写やストーリーの細部に凝ったところが見られる。それにしても英国はスパイものが好きだなあ。

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『スター・トレックBEYOND』

2016-10-20 11:04:47 | 新作映画を見てみた

監督が代わり、ちょっと原点帰り



 J・J・エイブラムスが製作に回り、『ワイルド・スピード』シリーズのジャスティン・リンが監督になった。

 罠にはまり、無数の飛行物体の急襲によりエンタープライズ号は破壊され、クルーも散り散りに…。このエンタープライズ号がボロボロになるシーンは、昔々のテレビシリーズから知っている身にとってはショッキングだった。

 悩むカーク(クリス・パイン)やスポック(ザカリー・クイント)というパターンは、最近のヒーローものの常だが、このシリーズの場合は、どこか能天気なように見える。そこがいいところ。

 今回は派手なアクション(『スター・トレック』にバイクアクションが…)に加えて、クルーの絆やチームワークに焦点を当てて描いている。監督が代わり、ちょっと原点帰りをしたような印象を受けた。

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『ダゲレオタイプの女』

2016-10-16 08:00:00 | 新作映画を見てみた

写真が魂を吸い取る!?



 世界最古の写真撮影方法であるダゲレオタイプの写真家ステファン(オリビエ・グルメ)の助手になったジャン(タハール・ラヒム)。彼は撮影法の不思議さとステファンの娘マリー(コンスタンス・ルソー)に心を引かれる。だがその撮影はモデルが何時間も静止することを要求される苦痛を伴うものだった。

 黒沢清監督が撮ったフランス映画。凝ったカメラワークと音楽、舞台となる旧館を使って現代のゴシックホラーのような不思議な世界を作り出している。死者と生者が交わる映像、ストーリー共にヒッチコックタッチを狙ったようなところもある。

 妻や娘をモデルとするステファンに象徴される、ダゲレオタイプが醸し出すフェティシズムと変態性に踏み込んでいる点が興味深い。写真がモデルの命を削るのか、それとも永遠の命を与えるのか、という二律背反する問題が浮かび上がってくるからだ。写真が魂を吸い取るという迷信はダゲレオタイプの撮影から生じたものなのかもしれないと思わされる。

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【ほぼ週刊映画コラム】『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』

2016-10-15 14:32:38 | ほぼ週刊映画コラム
エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は

作家と編集者の奇妙な関係とは
『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』



詳細はこちら↓

http://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1072343


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