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草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
※2015年10月より竹の会公式HP内にブログ移転

本日、11月最後の指導日

2013年11月27日 09時06分43秒 | 
 お早うございます。今日は11月最後の指導日となりました。長~い夏の後のわずか1か月ほどの秋、そしてたちまち冬です。小6もあと2か月で竹の会を去ります。小6の中にはできないと涙ぐんでやっている子もいますが、もう少し楽しんでやったらいいのにと思います。勉強って、そんなに苦しいことなのですかとよく思います。「考える」ことが楽しい、いやできなくても考えるのが楽しい、できなくて「なんだ、こんな考え方があったのか」と感動する、落ち込むのではなくて、気がつかなかった解法に驚きと感動を表す、そういう子の方が確実に受かるのです。マイナス思考の子というのはやはりよくない。できないから泣くというのはよほど自分の評価が高いということなのでしょうけれど、できてあたりまえなどということはない。プラス思考の子というのは自分が能力がないということをよく知っている子だと思うのです。自信が空回りしている子は端から論外ですが、自己評価の高い子ほどマイナス思考、謙虚な子ほどプラス思考のような気がします。人間なんてみなそこそこです。たいしたことはないのです。できなくてもともとぐらいに考えていた方がいいのです。
 自己評価の高い子ほど、本番では、満点をとろうなどと考えてすべての問題に手を出して失敗します。最初からできないと自覚している子はきちんと戦略をたてます。わたしはよくいいます。「ていねいにひとつひとつきちんと解きなさい。難しい問題は白紙のままでいいのです」と。しかし、落ちた子ほど白紙答案というものがないのです。逆に、受かった子ほど白紙答案が多い。
 これから何年か、都立中はかなりのハイレベルな子たちの激戦となるのではないかと思います。私立難関中受験の子たちが都立中を併願先とするようになって都立は難関となってきました。私立の問題と都立の問題は質がまるで違いますけど、もともと知能の高い私立武蔵や開成中などに合格するほどの子にはそういう質的な違いというものは問題にはならないでしょう。開成や武蔵、麻布の問題なんかはどちらかというと適性みたいな問題ばかりですからなおさらです。かれらは算数で鍛えられ、読解で鍛えられ、さらには理科や社会の知識も豊富です。ただこの理科や社会に時間をかけなければならないというのが彼らの弱みでもあるのですけれど。ただ開成や武蔵に合格できるほどの子たちばかりではない。いやむしろ中堅私立の子たちがたくさんいる。國學院久我山とか、芝中とかです。こういう連中には勝たなければ受からない。そしてこういう連中にはまさに「適性問題」がネックになる可能性が強いとわたしは見ている。理社に時間を取られた分、対策は不十分のはずです。ただ漠然と都立中に「入りたい」と憧れて受検を志す子ではもちろん勝てない。きちんと割合を理解して前へ進められる子でなければならない。竹の会の入会試験というのはそういうことを視野に入れてのものである。世の中には算数はできるが適性は弱いという子が意外に多い。算数ができれば適性もできると思うのは事実と反するのである。今年小石川と白鴎に合格した子たちは算数はできたが、だからといって開成や武蔵の算数が解けるほどではない。しかし、彼女たちは適性問題に滅法強かった。よくできたのである。それから算数ができなければ、これはもう適性はできない。こちらには例外はない。だから算数を自分の頭で解けてこなかった子というのが適性がなかなか解けないというのはしかたないことなのです。これは算数が解けないということが実は能力そのもの、根幹の問題であるということです。
 そういうわけでこれからの都立中というのはますます能力的に高い子たちの激戦の場となることは間違いないでしょ。いずれまた改革の嵐が吹き荒れる時期が来るのでしょうけれども、いずれにしてもそういう認識、覚悟はしておかなければならないということです。
 都立中に失敗すれば普通は公立中に進むしかないわけです。
 その公立中というのは、内申制度というのがあって、志のある子にはかなりのプレッシャーになります。そういう子ほど学校の機嫌を伺い、学校の言いなりになるしかないからです。
 そして内申優先でやってくると、実力のない、つまりはトップ都立どころか、二番手、三番手も危うい内申は高いが実力のない中学生になってしまうということです。こういう中学生の落ち着く先は推薦入試で合格する道しかないというのが現実です。
 内申はそこそことっていればいいと腹をくくって、実力をつけることのほうがわたしは戦略としては道が拓けると思います。かつて都立青山の独自問題で数学26点しかとれなかった子が合格したことがありましたが、この子は内申も人並みで特にいいということはなかったですけど、多少は内申のハンディーがあったとしても一般試験で実力勝負して受かるほどの実力をつけるほうが合格する道が拓けるということなんです。
 先日は早稲田実業に合格した鈴木君の体験談を載せましたけど、要するに、竹の会優先でやってきたことが実力をつけたということなんです。彼は内申もよかったけど、定期試験対策で休んだということもなかった。ただ彼は柔道部長や生徒会長をやっていたおかけで、当時の制度ではそれがかなりの内申加点とされました。ただ彼は都立に行く気は最初からなかったのでどうでもいいことでした。彼は300点台でも青山にごうかくできるほどの内申をもらったのですけど。竹の会優先というのは、日程も優先、勉強も優先ということです。彼はよくある「実家に帰るから」ということで竹の会の夏や冬を中1から休んだことは一度もなかった。ここだけは徹底していた。それがあたりまえという顔をしていた。これは都立西に合格した子たちに実は共通したことであった。つまり、そこまでの覚悟ができている子が合格するのがトップ都立であり、早稲田慶応であるということである。
 公立中にいくことになれば、そしてそれなりの都立をめざすことになれば、内申というものと上手につきあうことが必ず必要になる。そして戦いは中学1年生になったときからすでに始まっているということである。
 いよいよ11月も終わり、勝負の12月を迎えることとなる。
 わたしも覚悟を新たにしているところです。みなさんもがんばってください。

 
 京都 清水寺
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