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草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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高校入試明日のために

2013年10月18日 10時16分23秒 | 
 よく「入試は数学で決まる」と言います。難関国立大学では特にそうです。ただ昨今の入試は、センター試験のみとか、OA入試とか、抜け道もいろいろあるようです。私の大学のときの同期が、数年かけて九州大学を卒業しそれから浪人して長崎大の医学部になんとか入りましたが、あのときは共通一次試験と生物と小論文だけでした。それはともかくとして、国立大が、数学勝負だということはこの私が一番よく身をもって経験してきたことです。  なぜ数学なのか、といえば、他の科目たとえば英語にしても国語にしても努力でなんとかなる科目だからです。数学の怖さは本番勝負だからです。竹の会でかつて都立西から東大受験した生徒がいましたが、一浪した夏の三大模試すべてに全国20番台で名前を載せた生徒でしたが、あえなく数学で撃沈しています。数学というのは、そういう科目です。  高校入試でも数学勝負であることは同じです。そしてここでもなぜ数学なのかということを説明すれば、英語や国語は努力さえ怠らなければなんとかなるが、数学は才能がなければダメだということです。  よく都立は理科、社会勝負などということをいう人がいますけど、多くの受験生ががまじめにやらないということを言っているにすぎません。理科、社会というのは、学校の定期試験で90点台をいつも取っている子でも、模試ではもしなにも準備をしなければ45点がいいとこでしょ。実は、わたしも高校受験のときは、このギャップに悩みました。定期試験は「範囲」があるのでそこだけをやっていれば点がとれる。しかし、高校入試は中学3年間の履修事項すべてが、試験範囲なんです。そのギャップです。全範囲というと手が打ちようがないようですけど、それはそうでもない。自ずと重要なところは決まってくるのですけども、そういう勘所を踏まえてやはり早くからきちんと対策をとらなければならない。それだけのことです。  都立の数学も共通問題レベルなら中3になってからでも余裕で間に合います。難関私立受験の子というのが、中2までに中3の数学を終わらせてしまいますから、都立受験生と私立受験生の実力較差は相当なものでした。  今は、都立も独自問題を出すのがトップ都立では普通です。これは指導要領にない問題は出せないという意味では、難関私立と違いますけども、試験などというものは指導要領にしたがってもいくらでも難しくできるのだということを示しています。  すでに現中3のみなさんは、この9月からどれだけ受験勉強に時間をかけられるかということを十分思い知ったと思います。定期試験の準備に追われてほとんど時間がとれないということを思い知ったはずです。  学校によっては無意味な宿題を大量に出して受験妨害をするバカ教師がいるようですから、こういう教師のいる学校からトップ都立合格が出るのは難しいでしょうけども、学校というのは受験指導というものができない素人集団であるというこの自覚だけは持ってほしいものです。内申制度で生徒や親を威嚇しながら大きな顔をしていばっているだけなんですから。  さて、こうしてトップ都立、難関私立合格には、中2までに中3数学を終わらせるだけではなく、偏差値で言えば、60レベルの問題は一通り終わらせておくのが望ましいということです。  もちろん目標は偏差値70の問題で7割以上解ける力をつけるということです。  中3数学といってもやりようがあります。  竹の会ではまず次の事項を終わらせることが第1ステップです。  平方根の計算  多項式の計算  因数分解  2次方程式  以上です。平方根についてはいろいろ理論的な問題があり、それは入試の小問に必須事項ですけども、それは後回しでかまいません。  因数分解では、多少とも高校レベルの知識が必要でしょう。対称式などの知識です。  計算はすべて大問を解くための手段にすぎません。ところが、学校では1学期かけて2次方程式までいけないのです。夏休みが明けてようやく2次方程式をやるというこれほどアホなことはありません。  高校入試では60%の出題事項についてまず重点的にやることです。  2次関数、三平方の定理(立体)、円(相似)の3テーマです。これだけで100点満点中60点を占めます。ただたとえば慶応だと1問はやたら難解な2次方程式であったり、國學院久我山のように必ず1問確率を出してくるといった特徴のある高校はありますけど、いずれにしても、この3テーマをまず潰すことです。多くの高校は大問の1番は小問を何題か出してきますが、これはサービス問題です。  こうして高校受験の数学はまずこの3テーマについて、偏差値60前後の高校の問題を解くことによって、数学的センスを養うということになります。  竹の会ではこの段階の指導には、伝統的に使ってきた高校が20くらいあります。  たとえば、帝京、久我山などです。帝京大学高校の問題はなかなかにいい問題が多いのです。  竹の会ではそうした問題をレジュメ化して詳細なオリジナル解説をわたしが執筆したものを提供しています。  かつてのコピー時代とは効率化において格段の進化を成し遂げていると思います。  平成9年にわたしが全国の難関校から珠玉の100問を選び編集した「数学100問」について、その後そのすべての問題についてレジュメ化し、詳細な解答を執筆したのが、「高校入試問題撰」です。平成10年に早稲田実業に合格した鈴木君は「数学100問」を7回解き直しての合格でした。あの当時は手書きのわら半紙解答でしたが、今ではそれはすべてパソコンソフトのおかげでカラーの図版を駆使した解説レジュメになっています。  結論から言いましょう。この「高校入試問題撰」を中2の春までに終わらせることです。中3では手遅れです。中3の夏になったらさらに突っ込んだレジュメ群が用意されています。慶応などの難関高校の問題はすべてレジュメ化されているのです。あなたたちがやろうと思えばいくらでも上へいけるのです。やるかやらないとかそれはあなたたちが決めることです。中2だからまだゆっくりとやればいいなどという認識でしたら、トップ都立受験など端から考えないことです。  現小石川生が中2のときにこの「高校入試問題撰」を成功裏に終わらせていますが、彼は中2のときにすでにしてトップ都立受験生に伍していたと見ています。  最後に、駒場に小山台などの共通問題出題校はそこまでのことはないです。中3からでも十分です。その分、理科社会に時間をかけられます。  
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