ボクシングレヴュー

「TM」はタイトルマッチ、階級名につく「S」はスーパー、「L」はライトの略です。

WBC世界フェザー級TM 池仁珍vs越本隆志

2006年01月29日 | 国内試合(日本・東洋タイトル)
東京からの投稿。東京駅近くの電光掲示板で結果を知り、
急いでネットカフェに駆け込んだ。2-1の判定で、挑戦者
越本が見事新チャンピオンに!!

前にも書いた通り決して勝機のない挑戦だとは思わなかったが、
実際に勝ったということを聞くと何か信じられない思いだ。
越本は、福岡のジムに所属する35歳。年齢のハンディ、地方ジムの
ハンディを背負っての挑戦だった。十分な資金がなく、チャンピオンへの
ファイトマネーや興行にかかる費用を工面するのに精一杯で、何と
越本はファイトマネー0円でこの試合に臨んだという。
どう考えても「次」のない、まさに背水の陣だったわけだ。

試合そのものは見ていないので内容については何とも言えないが、
僕がボクシングを見始めた時からずっと日本フェザー級の第一人者として
活躍してきた越本には多少なりとも思い入れがある。正直な話、
疑惑の判定でも、あるいは例え初防衛戦で王座を失おうとも、とにかく
越本には一度でいいから世界のベルトを巻いてもらいたかったのだ。
しかしいざそれが現実となると、何だか夢を見ているような不思議な
気分なのである。

日本人がフェザー級の世界王者になったのは、柴田国明以来36年ぶり。
そして35歳での王座獲得は、輪島功一の32歳を抜いて日本人最年長。
素晴らしい記録を打ちたて、また世界王者として歴史に名を刻んだ越本。
とにかく、おめでとう、よくやったとしか言いようがない。