ボクシングレヴュー

「TM」はタイトルマッチ、階級名につく「S」はスーパー、「L」はライトの略です。

連続KO記録

2007年07月05日 | その他
日本人選手の連続KO記録は、元WBC世界スーパー・ライト級
王者の浜田剛史が残した「15」。最近では、牛若丸あきべぇ
次の試合でその記録に並ぼうとしていることが話題となっている。


この連続KOの世界記録は、何と「43」。ヘビー級の
ラマー・クラークという選手が記録したものだ。
(44連続という説もある。)

しかし、この記録が実に胡散臭いものだということは、多くの
ボクシングファンが知っている。あからさまな記録狙いで
無名の選手たちを倒して作ったものなのだ。

ボクシングサイト「Boxrec」でクラークの対戦相手の戦績を
見てみると、そのひどさがよく分かる。ほとんどの選手が
5戦もしていないのだ。

「Boxrec」を鵜呑みにすることは出来ない。時代も古いため、
完全なデータが揃わなかったのだろう。ただ、ろくにデータも
揃わないほど無名である、ということは間違いない。

牛若丸の相手の胡散臭さはよく批判の的になるが、胡散臭さでは
このクラークの足元にも及ばないだろう。


クラークのプロキャリアは、わずか3年とちょっと。その短い
期間に48戦もしているというのも驚きだ。

そんな胡散臭くも慌しい戦歴の中に、2人だけ名の知れた
ボクサーがいる。モハメド・アリと、ピート・ラデマッハーだ。

アリについては今さら語るまでもないだろう。クラークは、
キャリアの最後にあのアリと戦っているのだ。もう一人の
ラデマッハーは、オリンピックの金メダリスト。何とプロの
デビュー戦で、いきなり世界タイトルに挑戦したことで
知られている。
  

クラークは、昨年11月に71歳でこの世を去った。
彼は、自分のボクサー時代をどのように振り返っていたのだろう。
胡散臭さもここまで極めると、かえって痛快な気さえしてしまうから
面白いものだ。

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