ボクシングレヴュー

「TM」はタイトルマッチ、階級名につく「S」はスーパー、「L」はライトの略です。

10日にダブル世界戦

2008年01月08日 | その他
いよいよあと2日と迫った、大阪でのダブル世界戦
WBA世界バンタム級王者ウラジミール・シドレンコに池原信遂が
挑み、またWBC世界同級王者・長谷川穂積は、1位シモーネ・
マルドロットの挑戦を受ける。

新聞などの記事を読む限り、出場する4選手のコンディションは
まずまずのようだ。


今回のダブル世界戦は、いずれもバンタム級のタイトルマッチ。
また、ウクライナ人(シドレンコ)とイタリア人(マルドロット)
という、最近の日本のリングにはあまり馴染みのない国から
選手がやってくるという点においても興味深い。

長谷川の世界戦の相手は、タイ人(ウィラポン・ナコンルアン
プロモーション)が2度、メキシコ人(ヘラルド・マルチネス、
ヘナロ・ガルシア)が2度、そして南アフリカ人(シンピウェ・
ベチェカ)、今回のイタリア人と、実に国際色豊か。
これぞまさに世界戦、という感じがする。

ちなみに、12月度のWBCバンタム級ランキングを見てみると、
15位以内にメキシコ人が3人、南アフリカが同じく3人、
他にはニカラグア、パナマ、コロンビア、ウルグアイ、イタリア、
タイ、フィリピン、日本といったところの面々が名を連ねている。
中南米とアジアの勢力が強いのは軽量級の常だが、南アフリカも
一つの勢力として存在感を放っている。


今回の試合とは直接関係のない話になったが、予想をするとすれば、
長谷川vsマルドロットは判定決着になる可能性が高いのではないかと思う。
長谷川がマルドロットにKOされるとは思えないし、また
マルドロットはタフそうな気がするからだ。

シドレンコvs池原は、KOが見られる可能性もある。
KO勝ちの少ないシドレンコだが、前戦は初のKO防衛。
敵地であったこと、相手の実力を早々に見切ったことなどが
原因と思われる。今回もまた敵地なので、同じことが起こる
かもしれない。一方、池原にはパンチ力がある。シドレンコは
崩しにくい選手なのでKOするのは難しそうだが、ぐらつかせる
場面は作れるかもしれない。要するに、判定にせよKOにせよ
池原の不利は変わらないわけだが、何かが起きそうな気もする。


しかし個人的には、今さら予想などするより、直前に迫った
試合をただ楽しみに待ちたい、という気持ちだ。

恐らく、いずれの試合も打ち合いの場面が多く見られるだろう。
日本で行われる世界戦としては、これが今年初。今年の景気付けに
なるような素晴らしい試合を期待したい。