ボクシングレヴュー

「TM」はタイトルマッチ、階級名につく「S」はスーパー、「L」はライトの略です。

ホルヘ・リナレスvsラミロ・ララ

2007年02月03日 | 国内試合(その他)
日本の帝拳ジムに所属し、日本から世界王者になることを
望む「ベネズエラのゴールデンボーイ」リナレス。
タフな相手を前にダウンこそ奪えなかったものの、今回も圧倒的な
力量の差を見せ付けて3ラウンドTKO勝ちを収めた。
1ラウンド前半の動きを見る限り、なかなかの曲者ではないかと
思われたララだが、結局ほとんど何も出来ずに敗れてしまった。

誰もが認めるような世界レベルの選手とはまだ手合わせがない、
という部分で多少不安材料はあるものの、普通に戦えば普通に
世界チャンピオンになるのではないか、という気がする。
仮に初挑戦で敗れたとしても、いずれは世界の頂点に立つのでは
ないか、それだけの実力を感じさせるのだ。

あえてウイークポイントを探すとすれば、KOを狙いながら
倒せずに試合が長引いた時など、若干カッカするところがある
という点だろうか。また、この日は、TKOを呼び込んだ
第3ラウンドに、詰めに行く時にいくつかパンチを貰っていた。
派手に倒してアピールしたいという気持ちが守りの雑さを
生んだのだと思うが、「打たせずに打つ」慎重なボクシングが
リナレスの本来の長所だ。若干21歳の青年には望みすぎかも
しれないが、冷静な試合運びに徹してもらいたいと個人的には思う。

変な言い方になるが、決して派手さはないのに何やら華がある、
リナレスはそんな選手だ。世界チャンピオン間違いなしと言われながら、
なかなか挑戦のチャンスが訪れないリナレス。もっともっと注目される
べきボクサーだと思う。