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198話)植物の育ちにくい陽坡

 乾燥地では、一般的にいって、乾燥がひどい日向斜面は植物が育ちにくいのです。中国語で陽坡(ヤンポー)といいます。それにたいして北向きの日陰斜面は陰坡(インポー)といい、樹木も草も育ちやすい。
 樹木や草があれば、雨が降っても、土が流されることはあまりありません。枯れ葉や枯れ枝などが分解して土を育みます。すると、雨水もそこに蓄えられますね。植物の乏しい陽坡では、夏の雨で土が流されるので、植物はますます育ちにくくなります。悪循環ですね。
 私たちの霊丘自然植物園でも、その現象がはっきりと見えています。ナラ、シナノキ、シラカンバなどが育ってきているのは、基本的に陰坡の海抜1000m以上のところ。高いところのほうが気温が低く、蒸発量がおさえられるために、樹木が育ちやすいようです。でも、最近はそれより下のところでも、緑が濃くなっていますから、柴刈りや放牧など人の影響も低いところが受けやすかった、という事情もあるでしょう。
 ところが、ゆっくりではありますが、陽坡でもだんだんと緑が濃くなっています。それについては、次回でお話ししましょう。
 写真の左下は陰坡でナラなどが繁っていますが、それ以外は陽坡で緑が薄いのです。
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