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576話)南水北調の水路(2)

 南水北調のこの部分はオープンな水路で、全体がフェンスで囲まれています。その横に、青地に白文字で「沿線に水を供給する国家の重要プロジェクトであり、国家の財産と人民大衆の生活の安全を守るため、関係のない人間と車両の立ち入りを禁じる」との公告が掲示されています。フェンスの内側に小さなテントが張られ、まだ幼さの残る少年が目を光らせていました。

 そう。南水北調は長江水系の水を、水不足が深刻な中国北部に送る計画です。沿線にある河北省の石家荘や保定も、北京以上に水不足が深刻で、完成のあかつきには水を供給されることになっていたはず。ところが、いまの時点では、なけなしのダムの水を北京に送ることになってしまいました。河北省の水利関係者からは、「河北省は北京、天津につぐ三男坊で、いつも兄貴たちの犠牲にされる」といった声もでています。

 私はこうした事実を、ぜひ北京の人たちに知ってほしいのです。事実として知るだけでなく、乏しい水を北京に送っている周囲の人たちのことを考え、感謝の気持ちをもち、水をたいせつにつかってもらいたいと思うのです。飲水思源!
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