1189話)トゲのある木が役立つ

村の人との話し合いで、私はこんなことを話しました。ここに自然植物園を建設したいのです。この土地に生えてくる植物をだいじに育てます。それから周囲の山からも植物を集めて育てます。大同の緑化にとってとても貴重な存在になると思います。でも、それを私たちが持ち帰るわけではありません。大同市のものであり、みなさんのものです。

みなさんがここからタキギを取ったり、ヒツジやヤギの放牧をすると、せっかく建設することの意味がなくなってしまいます。それだけはしないことを約束していただきたいのです。

村の人はその約束をしてくれました。でも、それだけで安心できないことは、私にもわかっていました。どうすればいいか?

私が有刺鉄線を張ろうかと提案したら、李向東さんが反対しました。そんなもの、すぐに盗まれてしまうというのです。彼の案は、境界線に沿って版築で土塀をつくる、というのです。さすがは万里の長城をつくった民族の子孫です。でも高低差が400mもある複雑な地形の山に土塀をつくるなんて、工事量が多すぎるでしょう。

決めたのは、境界線に沿って、ヤナギハグミ(沙棘)やニセアカシアなど、トゲのある樹木を植えるというものでした。乾燥地ではトゲのある植物には事欠きませんからね。写真はトゲのあるニレです。
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