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世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

死なない男に恋した少女(4)刹那のキズナ

2010-12-03 08:02:06 | 小説
死なない男に恋した少女4.刹那のキズナ (HJ文庫)
空埜一樹
ホビージャパン


「死なない男に恋した少女(4)刹那のキズナ」空楚一郎

「午前零時の殺人鬼」こと桐崎恭子。殺人衝動にあらがえず、不本意ながらも多くの罪無き人の命を奪ってきた彼女が見つけた救いの主は、斬っても突いても抉っても死なない不死身の体を持つ少年でした。
 ……という完全に狂った設定の本シリーズも、あれよあれよという間に4冊目。どうやら僕が思うよりも、世間には心の広い方が多いようで。まあ「お話だから」という突き放し方なのかもしれないけども。
 んでだね。今回の目玉は桐崎にイケメン君がホレたこと。しかも桐崎のさんざんな対応にもめげず、どこまでも食らいついて、最終的には友達として認可されるまでに至ったこと。さてこうなると、気が気でないのが主人公の狗斗。もともとぶっきらぼうで素直でなく、できれば桐崎にも人並みの恋いぐらいさせてやりたいとは思いつつも、それを自分がとは露とも思わないくせに一丁前に嫉妬だけはするという面倒くさい男ぶりを全開に発揮して、話をこんがらせる。
 まあ、そこが面白いとこではあるんだけどね、まさか桐崎が狗斗以外の男とつき合うわけはないと知りつつも、勢いであっという間に読んでしまったし。はらはらさせられまくったあとのラストはすっきり爽快。桐崎さんのはしゃぎ方は可愛らしいものだった。もちろんただのラブコメではない本シリーズらしい締め方で。それは狗斗にとっては大変迷惑なことではあるのだけど……。

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