はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

カンピオーネ!(11)ふたつめの物語

2012-01-14 16:55:52 | 小説
カンピオーネ! 11 ふたつめの物語 (カンピオーネ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
クリエーター情報なし
集英社


「カンピオーネ!(11)ふたつめの物語」丈月城

 戦神ウルスラグナとの激闘の末、人の身でありながらこれを見事に打ち破り、権能を奪取した草薙護堂。自身の成し遂げたことの偉大さも、力の強大さもわからぬ彼は、エリカ・ブランデッリの助言でもって身の処し方を知る。
 だがもちろん、すぐにすべてを理解したわけではない。力だって全然使いこなせていない。そこへ現れたのが、メルカルト。フェニキア人の神は、今度はカンピオーネとなった護堂に狙いを定めてきた。
 自称平和主義者の護堂でも、さすがに神様たちのわがままには逆らえない。しかたなく宣戦布告を受けるのだが、さてどうやって戦えば……ん? 剣の権能? 相手の由来を知ることで、力そのものを切り裂く刃? でも残念、僕は相手のことをよく知らないんだ? え? 経口でインスタントに口伝できる……?

 初めての儀式を行う護堂とエリカのカップルの初々しさが最高。本編ではあれほどの魔性ぶりを発揮した彼女が、心ならずも(?)と護堂とキスをし、それからまっしぐらにデレていく様が可愛すぎた。少女が大人の女へと変わっていく瞬間の美しさが、まざまざと描かれていた。
 いやもちろんね、越えてはいけない一線を越えてはいないんですけども、心の純潔というか、大人スイッチというか、そういったものの入る音が聞こえましたよ、ええ。
 エリカ以外の女性陣はほとんど出番なし。リリアナ・クラニチャールがコミカルに登場してたけど、さすがに今回はエリカ本。エリカ・ビギニングなので、勝ち目はなかった。これを踏まえると、本編でもエリカがぶっちぎりそうなんだが、そのへんどうなのかね?
 あとまあ、バトル的にはサルバトーレ・ドニが強すぎた。最強の攻撃力と防御力を兼ね備えているとかどんだけチートなの。知略に知略を重ねて退けた護堂はもっとすごいんだけどね。

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