はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

チョコレート・ファイター

2010-08-02 07:40:56 | 映画
チョコレート・ファイター [DVD]

東宝

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「チョコレート・ファイター」監督:ブラッチャヤー・ピンゲーオ

「マッハ!!!!!!」「トム・ヤム・クン!」により全世界に名を馳せた、ブラッチャヤー・ピンゲーオ監督の手になる作品の第三弾。今度の主人公は、ななななんとの女の子。
 日本人のヤクザ・マサシ(阿部寛)とジン(アマラー・シリポン)との間に生まれた子・ゼン(ジージャー・ヤーニン)は、生まれつき脳の発達障害を患っていた。幼馴染のムン(タポン・ポップワンディー)のフォローがなければ満足に日常生活を送れないほどで、それがジンの頭痛の種だった。
 なんとかかんとか成長し思春期を迎え、驚くべき反射神経と動態視力と運動神経を開花させたゼン。白血病に苦しむジンの薬代を稼ぐために、ムンとコンビであらゆる方向から飛んでくるボールをキャッチする大道芸を始めた。しかし芸の質の割にのわずかなおひねり代では当然やっていけず、ムンはジンの秘密の貸付帳を勝手に持ち出し、債権を徴収しに回るのだが……。

 なんてストーリーはどうでもいいね。今回は像や仏像ではなく借金を巡っての争いだってだけで、肝心なのはその戦いぶり。主役が男じゃないことで、アクションの質が低下するのではとの心配を抱く人が多いと思うが、それははっきりいって杞憂。
 なにしろゼン役の女の子の動きがすさまじい。タイのテコンドー強化選手という経歴に嘘偽り無く、本格的なテコンドー技で男どもを蹴り倒し、ヨガでもやってんのかってくらいに柔軟な身体で狭いとこに入り込む(しかもそこで戦う。これは身体の小さい女の子ならでは)。当然のごとくのノースタント、ノーワイヤで、見てるほうが青ざめるくらいのことを平気な顔でやってのける。基礎トレに4年、撮影に2年もかけたというのは伊達じゃない。
 実際に僕が視聴したのは年末で、忘年会の宅飲みの席でのことだったのだが、この映画を見ている時だけは、酔っぱらいどもの目が完全に醒めていた。みんな完全に「マジかよ……」と度肝を抜かれた表情だった。こんなにイノセントな顔つきの少女(なんと26歳! こんなに童顔なのに……)がこんなことを……と誰しもが思わされた。
 序盤のもたつきやストーリーの整合性に目を瞑ることさえできれば、なかなかこれほどのアクション映画にお目にかかることはあるまい。当然のおすすめ。

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