ふっ と想うこと

山・雪・風・人、徒然なるままに--

1月に観た映画

2022-01-31 11:05:26 | 映画

新年早々、やはり単純な娯楽作品が良いと。ストーリーは開始早々になんとなくわかってしまいましたが、伏線、そしてなんと言ってもそこかしこに散りばめられている、小ネタ、親父ギャグが。
演技力のある役者さんばかりなので余計にその小ネタが映えてきます。太陽に吠えろへのオマージュがあったので、映画関係者の中には同世代の年輩の方がいるのかな?
正月のどこみても同じテレビ番組、それに辟易していたのでちょうど良かった映画。

半世紀以上前の映画を、同じ手法で再制作したもの。子供の時にこのテーマソングがかかると何はともあれテレビの前に。そしてあらためてこの曲に接すると、なにか身体の中からゾクゾクとしたものが。CG、その他の最新技術を使わずに、昔のままに。そこに出てくる最新技術、一部は現代の方が進んでいるものがありますが、先見の明があるものも。レトロでありながら最新の、引き込まれる映画。映画館でも昔の子供たちが殆ど。
とにかく、最後まで、誰が味方で誰が敵なのか、そして誰がターゲットにされているのかが判らない、娯楽作品として素敵な作品。なんと言っても色々な素敵な俳優達の”無駄遣い“。贅沢な作品。もちろん、演技の振れ幅の大きい出演者も素敵。心から楽しめる素敵な映画
クリント・イーストウッドによる
クリント・イーストウッドのための
映画。
老人と屈折した、周りから見すてられた若者の、ふれあい、ぶつかり合いを経ての、それぞれの新たな人生への踏み出しを、閑かに、でもメキシコの自然の中で見事に描かれています。将来に波乱がある可能性が大きい若者の新たな旅立ち。人生の最期に見つけた、心の安住の地を見つけた老人の新たな旅立ち。それぞれの新たな旅立ちをメキシコ、アメリカの国教での別れで、派手ではなく閑かにクライマックスを迎えます。90歳を超えてもまだ、格好いい、クリント・イーストウッドの魅力溢れる素敵な映画

大好きな歌手、中島みゆきさんのコンサートの映画。“夜会”のチケットは手に入れる事は至難の業。そのような中で映画は貴重。歌唱力は勿論、その歌詞も心に刺さるものが多いです。そしてそのコンサートでの所作のひとつひとつが美しいです。聞いていると、思わず目頭が熱くなりました。特に大好きな”誕生“の時には。北海道の歌手、この中島みゆきさんと松山千春さん、二人とも好きです。中島みゆきさんはメジャー(テレビの主題歌に起用されたという意味で)になる前の、聴いていて、胸にグサリと刺さるもの、でも前向きに、進んでいこうとする明るさも素敵です。ちなみに、個人的には1番好きな中島みゆきさんの曲は“海よ”。これは海洋丸の訓練風景のセミドキュメンタリー映画。その中での将来のある若者達と海との関わりを歌った素敵な曲。
あとは、”with““誕生”
映画にもなった”糸“も素敵です。ただ映画は“糸”の繋がりの意味で描かれていましたが、中島みゆきさんの”糸“の意味は違うと。“縦の糸”と”横の糸“で織り上げられるタペストリーのような人と人ととの生き様を描いていると。キャロルキングの“つづれ織り”のような気がします。映画は素敵でしたが。
あっという間の時間を。

Coda=Child of deaf adults
家族4人のうち唯一一人だけ健常者、残りは聾唖。そのために健常者の一人娘だけが、家族と社会の間の”ハシゴ“。その彼女が歌という才能に目覚め、その一方で残った家族の事との間で悩む、その姿。それを数々の名曲に併せて見事に。
特に、ジョニーミッチェルの“Both Sides Now”、邦題は”青春の光と影“で彼女が歌い上げるその姿に耳が聞こえないはずの家族達の心に響く感覚。
そして彼女を自分達から解放する一方、自分達が健常者の中に飛び込む事により、周りの人達から受け入れられる、そんな新たな行き方を始めた家族達の素晴らしさ。
とても感度的な映画。
若い保護司の“犯罪を犯した人達への新たな生まれ変わり”をかたくなに信じる、その人間賛歌。
もう40年近く前の学生時代、犯罪心理学を。人は何故、犯罪を犯すのか、と。
そんなことを思い出しながらこの映画を。
非常に重い題材ですが、有村架純さん、森田剛さんが素晴らしい映画。話は何か救われない、でも、最期には、新たな光を示していて素敵な映画
最近はテレビ、映画でもよく見る田中泯さん。この方の”場踊り“は、多分、直接はお目にかかることは無いと。その意味でこの映画は貴重なもの。
田中泯さんの踊りの“意味”を”頭で理解“することは無用で、その踊りを観ての感覚が。そんな人として“息をして”いるような当たり前の中に“踊り”があるのだと。
万人受けはしませんが素敵な映画でした
世界的なピアニストであり指揮者でもあるユダヤ系でもあるダニエル・バレンボイム氏がパレスチナ系の方と1999年に創設した管弦楽団にインスパイアされて作られた映画。互いに憎しみ会うことが生きる糧となってしまっている両者。政治的にはそれぞれの言い分があり、どちらが正しい、とはとても判断出来ません。昔、現役時代の1992年にトルコ・イスタンブールへ出張するときにオランダ経由で入国しました。オランダの当時のスキポール空港でKLMで出発するときに、飛行場の1番端のしかも人生でこの後にも先にも無い、バリケードの先で出国手続き。理由を聞くと、アムステルダム発のイスタンブール行きの飛行機、最終目的地がテルアビブだと言うことを空港保安員が教えてくれました。今の日本人にとっては中東というと馴染みは無いかもしれませんが、我々世代には日本赤軍がまだ、身近な存在。飛行場ではあらためて厳しさを感じました。
この映画、最期には管弦楽団自体が解散されてしまいますが、ダニエル・バレンボイムさんの管弦楽団は未だに活動を続けており、それが唯一の救いかも。”和解“は出来ずとも“共存”は可能なのかもしれません。














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