半世紀近く前の昭和の時代、生まれ育った東京には多くの駅の所在地には映画館がありました。自分の所にも駅の南と北にそれぞれ映画館。
でも、時代の流れと共に無くなり、大手の流通にしかのらない、儲かる映画しかなくなり、挙げ句の果てには“映画”は映画館で観るものではなく、ネットで観る時代。
名古屋でも50年近い歴史のミニシアターが間もなく休館。休館とはいっても実質的には廃館。
そんな、”昭和“の映画館へのオマージュのような映画好きのための映画。色々とあって(今でははめられたと言われていますが)久しぶりの小出恵介さん、飄飄とした吹越満さん、そして遺作となった渡辺裕之さん、昭和ノスタルジックに浸る事ができる素敵な映画。
“映画館”という言葉が”死語“になる日も来るのかな。映画館のある時代に亡くなりたい。
池井戸潤さんの企業小説の映画化
出て来る人達が殆ど”闇落ち“していき、そして!モヤモヤとした結末。
半沢直樹のような爽快感もない、勧善懲悪でもない、映画見終わってからの高揚感は無いです。
とはいえ、俳優さん達は、皆さん素晴らしいです。阿部サダヲさんは、まさに阿部サダヲさん、上戸彩さんも素敵です。
風呂に入るとなぜかホッとした気持ちに。温泉に限らず、沸かし湯の風呂でも、そして大きさにかかわらず。
シャワー文化とは異なる“風呂文化”は日本の古来の伝統的文化。
それを、おもしろおかしく、でも、現代的な問題提起。子供の頃には実家の東京の住宅地の中にも“銭湯”はありましたが、今はもう有りません。そして、なによりも映画のロケ地の銭湯も最後のエンドクレジットに”廃業“と。
何しろ出演されている方皆さん、強面の人も、市井の普通の人、とても気持ち良く風呂に。
昔は”風呂“に“お”をつけて”お風呂“と。風呂に対して特別な思いがあった事の証かと。
見終わってから映画館を出てくると、なにか銭湯から出てきたような、そんなホッコリとした気持ちになる素敵な映画。
ジャズへの熱い思いの若者達のとにかくがむしゃらに進むその姿を描いたアニメ。原作は読んでいませんが”音が聞こえるアニメ“と。
ジャズの演奏シーンが多く、また、モーションキャプチャーで取り込まれた演奏シーン、目で見て、耳で聞く、そんな素晴らしい映画。
名古屋にきて20年以上、かつてはジャズ、カントリーのライブをよく聞き、観ました。名古屋とその周辺、豊橋はジャズが昔から盛んな土地。
そんな昔のことを思い出させる素敵な映画。