ふっ と想うこと

山・雪・風・人、徒然なるままに--

山小屋のトイレの問題。山小屋の存在自体が環境破壊となっている妙高高谷池ヒュツテ

2020-10-06 12:35:57 | 

北アルプスの山小屋では昔からトイレの問題は深刻。その昔、若い頃に黒部、北アルプスと毎年のように縦走していて山小屋の方と話す機会も多かったです。まだ、よき時代で会社勤めをしながら休みを取って某山小屋では居候をしたことも。昔は小屋のトイレは沢に向かって排出口があって、ある特定の日に一斉に汚物を沢に。これをゴールデンデーと。その後、キャンプ地に埋めるというのは双六小屋でトライ。でも寒くて微生物の分解ができず失敗。結局はタンクで下ろすように。
これだけ回りの環境を考えて北アルプスなどの山小屋は頑張っています。しかも皆”私営“です。
ところが、市営の妙高、高谷池ヒュツテに至っては全くそのような回りの環境を考えていません。
増築(日本でも数少ない国立公園特別保護区で改築ではなく増築が認可されたのも不思議ですが)されて、それ以前にトイレが水洗トイレに、しかも温水洗浄機能付きトイレに。それ以前のバイオトイレをわざわざと。その水は、というと水源の無い高谷池ヒュツテ、目の前の高谷池の水を使うしかありません。ここには流れ込む水は無く、結局は雪解け水で地下から湧き出てくる水しかありません。水洗トイレになってからは水の使用量は格段に増え、その結果高谷池が涸れ始めて、裸地化しています。妙高市は雨不足のせい、と言いますが水の使用量が格段に増えたこと、水洗トイレになってからはずっと水不足で同じ説明の繰り返し。更に大量の水を汲み上げるためのポンプの使用頻度も大幅に増え発電機を回すためのガソリンの使用量も格段に増加。当然そこで使われる化石燃料の使用量も急増。エコな、環境に配慮した山小屋に皆四苦八苦しているなかで真逆の動き。
これに対しては何度も妙高市へ陳述してもらちあかず、遂に、インターネット陳情も始まりました。しかし、増築もそうですが民間企業ならば役所も何らかの対応をとらざるを得ないですが、経営母体が役所となると全く動きません。
この山小屋、そしてキャンプ場利用客を自然破壊の共犯者にしています。
何千年もかけて自然が作り上げた高層湿原がこの数年の人間の営みで破壊されつつあります。
はっきり言って、少し強い言い方をしますが、申し訳ありませんが

”小屋のトイレを使用する人達は自然破壊の共犯者“
です。
いくら素敵な綺麗な写真を、SNSであげても、共感できません。
残念ながら。
30年以上通っていて、とても残念です。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする