普通、東京とか大阪のような大都市では、JR(国鉄)と私鉄はライバル関係で、スピード、料金ともに競い合ってきています。
でも、名古屋地区では少し状況が違います。
というのも、名鉄(名古屋鉄道)は、小さな私鉄を吸収しながら、大きくなってきて、旧宿場町を縫うように走っています。名鉄は一時期近鉄の次に営業路線が長い私鉄でした。今は廃線も多く、西鉄に次いで3番目の長さになりました。
しかし、JRは国鉄時代からただ単に大阪と東京を結ぶ幹線の一部として単に名古屋を通るように、定規を引いたような路線。
そのため、他地区では私鉄がJR(国鉄)が優位にたっていますが、ここ中部ではJRが優位になっています。
ローカル線、というと中部地区では名鉄に多いです。
その中でも、中部地区でも有数の観光地(特に紅葉)である香嵐渓を目指して鉄道がありました。
名鉄の”西中金駅”。今から11年前に廃線(猿投から西中金まで)。
もともとは”電化”されており、最終的には観光地である香嵐渓まで線路敷設計画。しかし、採算が悪く、ディーゼル化、それもレールバス化
実際に地形図を見ると、線路を敷設する予定の道路があります。今は生活道路になっています。
西中金駅自身、国の登録有形文化財になっています
駅の横には、神社。
この神社、鉄道より昔からあり、鉄道の廃線を見送ったのでしょう。
今でも、途中にはまだ、橋が残っています
写真を整理していたら、昔の写真が。ありしの日の三河線、西中金駅でのひとこま。
秋の香嵐渓は、道路が一本しかないため(153号線)、車で大渋滞。そのためによく、折り畳み自転車で香嵐渓へ。
昔の写真に出ているディーゼルカーは、今は、輸出されて、ミャンマーのヤンゴンにあるようです。
もし、香嵐渓の終点まで、路線が開通されていれば、事情は変わったのかもしれませんが、不運な路線でした。
なぜか、秋から冬になると、この廃線へたまに訪れたくなります。