ふっ と想うこと

山・雪・風・人、徒然なるままに--

ヒンシュクの達人

2014-03-13 00:19:12 | 本と雑誌

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急遽、宮城県へ日帰り出張、車中で読む本、最近出版された本で気になっていた本。

著者はビートたけし、さん

毒舌、と言っていますが、内容はいたって、日本人の本音、隠れた姿をストレートに表現したもの。

東日本大震災から3年目。

この本はとある雑誌の連載をまとめたもの、そして、震災発生後2週間後に書いたビートたけしさんの文が非常に考えさせられます。

要約すると、

”2万人が死者・行方不明という表現、おかしい。では8万人死んだ中国の地震より大したことがない、というのか。”

”2万人が死んだのではない、一人が亡くなった事件が2万件ある、と考えるものではないか”

”人の悲しみいうものは個人的な感情であり、数で測るものではない”

”極端なこというと、自分の身内、知り合いが生きていれば10万人死のうと、100万人死のうと関係ない”

”震災被害者に笑いを、という芸能人が行くのはおかしい、当事者にとっては、笑い、楽しみより生きること、そのことのほうが大事”

この言葉、とても考えさせられる発言。

3・11が近づくと、やたらと

”絆”

”復興”

という言葉がむなしく踊ります。

また、やたらと芸能人(芸人、歌手等)が訪問して慰問しているポーズをとっています。(秋葉原のソフトポルノ集団も思い出したように訪問しています)

”偽善”という意味とは異なりますが、上から目線、つまり自分たちは被害者ではない、同情という目線で被災者に対応しているのではないでしょうか?

特に、原発被災者に対して、東京都民を含む東京電力管内に住む人たちは、もっと真剣に対応すべきでは。

もちろん、芸人と言われる人たちの中には、東北出身の人たちを中心に継続的に活動、基金を作っているひとたちもいます。このような活動と、”売名行為”に近い活動と一緒にしてはいけないと思います。

この本、ビートたけしさんが、書いているだけあり、下ネタも多いですが、優しさあふれる表現です。

3・11近辺だけ騒ぐ、日本人、熱しやすく冷めやすい日本人を痛烈に批判しています。

あっという間に読むことができますが、非常に考えさせられる本。

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登米市石ノ森町の名物”はっと”

 

昔、役人が百姓が美味しそうに食べていたのでこのままでは米をつくらなくなってしまう、といことで”ご法度”にした、とのことから”はっと”という名前がついた、との説もあります。

 

小麦粉を薄く伸ばした、独特の食感。

ちなみに石ノ森町、石ノ森章太郎の出生の地。近くには生家があり、仮面ライダー、009、ロボコンのフギュアが街中にあります。

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