秋田市内の秋田中央交通の路線バスのダイヤ改正が、2024年も10月1日に実施された(概要をまとめた記事)。
秋田市に限らず、多くの地方の路線バスはこの数十年、人口と利用者の減少の中で、廃止や減便の傾向にあった。さらにこの5年ほどは、新型コロナウイルス感染症による利用の大幅減少、その後の旅行需要回復と、物流・運輸ドライバーの法改正にともなう2024年問題によるバスドライバーの確保困難があって、大都市圏も含めて、さらにその傾向が強まっている。
地域によっては、バス事業者自身やマスコミが、どの程度減便されたか公表・報道してくれるところもあるが、秋田ではどちらもやらない。実際の数や割合を示すことで、現状の厳しさを、一般人にも広く認識させることになると思うのだが。
当ブログでも、2021年のダイヤ改正後に、新旧ダイヤの本数を比較する記事をアップしており、その翌年以降の改正時でも同様に…などとどこかに記したものの、面倒でやらないでしまっていた。
このほど、重い腰を上げ、2019年から今回・2024年まで6回分を比較してみた。
ここで訂正。その2021年当時の記事において、平日と土日祝日ダイヤの間で、本数を10本程度を取り違えて数えていたことが判明しました。今回の記事で示す本数が、(おそらく)正当(に近いはず)です。
集計について。
・方面別などに細かく集計したいところですが、大変なので、[秋田駅西口と秋田駅東口を発車・到着する便数の合計]のみを、平日/土日祝日別に、独自に計数しています。
・計数方法の都合により、秋田駅西口~秋田駅東口で運行する赤沼線や、車庫~秋田駅西口~各方面と運行する秋田駅西口“経由”の系統(2023年9月で全廃)については、1本の運行で2回(赤沼線・車庫~西口~東口では3回)重複カウントしていることになります。
・その他の点においても、実際の本数とは一致しないと思います。
・以下「20xx年(の改正)」と記すのは、「20xx年10月1日改正」を指すこととします。また、土日祝日ダイヤを「土日」とします。
・2023年のダイヤも、2023年10月1日時点での便数。2023年11月20に実施された、五城目線の減便は反映していません。
念のため申し添えると、
・秋田駅を通らない路線・系統は計数外ですが、その本数はきわめて少ないです。
・秋田中央交通直営の一般路線バスのみを対象としているので、羽後交通 急行本荘・秋田線、高速バス、郊外部の廃止代替「秋田市マイタウン・バス」、秋田市中心市街地循環バス「ぐるる」は計数外です。【12日補足・マイタウンバスは秋田駅への乗り入れはないので、その点でも対象外でした。】
・2019年以降を対象としたのは、手近に資料があった手っ取り早さと、作業の手間のせいもありますが、新型コロナ前(2019年改正)の便数と比較したかったこともあります。
総本数の推移。

コロナ2年目・2021年10月から減少が大きい。
2024年改正は、秋田市地域公共交通協議会における中央交通側と思われる発言では「総運行本数は市の交通局と合併してから初めて増加に転じる予定である。」との触れこみだった。計数の誤差があるに違いないが、平日+19本、土日±0(土日はこちらの数えかたのせいでしょう)。増加はウソではないが、それほどもない(が予想の範囲内)。
2019年と2024年を比較すると、平日1115→814(-301、-27.0%)、土日755→460(-295、-39.1%)。
各改正において、直近と比べてどの程度減ったか。

2021年から2023年は毎回、平日でも1割以上ずつ減っていた。それを踏まれえれば、2024年はよくぞ2%も増やせたとするべきか。
ちなみに、秋田県外の2024年春改正での減便率の例を挙げておく。
・千葉県による県内全事業者への調査
2023年10月 約3万1900便 → 2024年4月 約3万便 1900便、6%減
・横浜市交通局(横浜市営バス)
約9000便のうち367便を減便、約4%減
・弘南バス
平日(約1000本運行※)・土日祝日(本数不明)とも約100便減便、1割ほど減
※青森市の一部などにも路線を持つため、中央交通よりも路線網があって、便数も多いようだ。
2024年改正のちょっとした記録など、いずれまた。
秋田市に限らず、多くの地方の路線バスはこの数十年、人口と利用者の減少の中で、廃止や減便の傾向にあった。さらにこの5年ほどは、新型コロナウイルス感染症による利用の大幅減少、その後の旅行需要回復と、物流・運輸ドライバーの法改正にともなう2024年問題によるバスドライバーの確保困難があって、大都市圏も含めて、さらにその傾向が強まっている。
地域によっては、バス事業者自身やマスコミが、どの程度減便されたか公表・報道してくれるところもあるが、秋田ではどちらもやらない。実際の数や割合を示すことで、現状の厳しさを、一般人にも広く認識させることになると思うのだが。
当ブログでも、2021年のダイヤ改正後に、新旧ダイヤの本数を比較する記事をアップしており、その翌年以降の改正時でも同様に…などとどこかに記したものの、面倒でやらないでしまっていた。
このほど、重い腰を上げ、2019年から今回・2024年まで6回分を比較してみた。
ここで訂正。その2021年当時の記事において、平日と土日祝日ダイヤの間で、本数を10本程度を取り違えて数えていたことが判明しました。今回の記事で示す本数が、(おそらく)正当(に近いはず)です。
集計について。
・方面別などに細かく集計したいところですが、大変なので、[秋田駅西口と秋田駅東口を発車・到着する便数の合計]のみを、平日/土日祝日別に、独自に計数しています。
・計数方法の都合により、秋田駅西口~秋田駅東口で運行する赤沼線や、車庫~秋田駅西口~各方面と運行する秋田駅西口“経由”の系統(2023年9月で全廃)については、1本の運行で2回(赤沼線・車庫~西口~東口では3回)重複カウントしていることになります。
・その他の点においても、実際の本数とは一致しないと思います。
・以下「20xx年(の改正)」と記すのは、「20xx年10月1日改正」を指すこととします。また、土日祝日ダイヤを「土日」とします。
・2023年のダイヤも、2023年10月1日時点での便数。2023年11月20に実施された、五城目線の減便は反映していません。
念のため申し添えると、
・秋田駅を通らない路線・系統は計数外ですが、その本数はきわめて少ないです。
・秋田中央交通直営の一般路線バスのみを対象としているので、羽後交通 急行本荘・秋田線、高速バス、郊外部の廃止代替「秋田市マイタウン・バス」、秋田市中心市街地循環バス「ぐるる」は計数外です。【12日補足・マイタウンバスは秋田駅への乗り入れはないので、その点でも対象外でした。】
・2019年以降を対象としたのは、手近に資料があった手っ取り早さと、作業の手間のせいもありますが、新型コロナ前(2019年改正)の便数と比較したかったこともあります。
総本数の推移。

コロナ2年目・2021年10月から減少が大きい。
2024年改正は、秋田市地域公共交通協議会における中央交通側と思われる発言では「総運行本数は市の交通局と合併してから初めて増加に転じる予定である。」との触れこみだった。計数の誤差があるに違いないが、平日+19本、土日±0(土日はこちらの数えかたのせいでしょう)。増加はウソではないが、それほどもない(が予想の範囲内)。
2019年と2024年を比較すると、平日1115→814(-301、-27.0%)、土日755→460(-295、-39.1%)。
各改正において、直近と比べてどの程度減ったか。

2021年から2023年は毎回、平日でも1割以上ずつ減っていた。それを踏まれえれば、2024年はよくぞ2%も増やせたとするべきか。
ちなみに、秋田県外の2024年春改正での減便率の例を挙げておく。
・千葉県による県内全事業者への調査
2023年10月 約3万1900便 → 2024年4月 約3万便 1900便、6%減
・横浜市交通局(横浜市営バス)
約9000便のうち367便を減便、約4%減
・弘南バス
平日(約1000本運行※)・土日祝日(本数不明)とも約100便減便、1割ほど減
※青森市の一部などにも路線を持つため、中央交通よりも路線網があって、便数も多いようだ。
2024年改正のちょっとした記録など、いずれまた。
https://akitauinfo.akita-u.ac.jp/html/300000075_ronbn_gencho_1_ja.html
バス運転士には「運転技能」と「接遇」が求められるわけですが。前者は基本中の基本。そこができないのは問題外だと思います。
大都市圏のほうが、接客が良いという結果も掲載されています。地方都市では、人材が限られるということもあるかもしれませんが、地方のバス会社が、接客をそこまで重要視していないということも大きいと思います。特に中央交通。
マニュアル接客であっても、それをやったほうがいいようにも思えるし、しっかりやっている運転士のことはしっかり評価するようにするべきです。
客と労働者のトラブルが取り沙汰される世の中ではあるものの、バスに限らず、スーパー・コンビニでも医療機関でも、どんな業種でも人と接する仕事をする人には、客(モンスターではない普通の客)の立場に思いを寄せて仕事をしてほしいです。
反対に、接客は問題なくても、加減速の滑らかさやバス停への寄せ方など、細かな運転技能が気になる人もいます。
優秀な人の評価はもちろんですが、レベルの底上げというか均一化も必要です。