広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

2020.10バスダイヤ改正

2020-09-07 23:18:53 | 秋田のいろいろ
秋田市内の秋田中央交通の路線バスのダイヤ改正が、2020年10月1日に実施されることと、その内容が同社ホームページに掲載された。※昨2019年10月改正の記事
恒例ではあるが、新駅開業を春に控えた今秋はやるかどうか予測がつかないでいた。

今回は小規模。リストに路線名が出てこない路線(=変更なし)も少なくない。
「路線廃止」も告知されているが、実態としては片道1便の経由地振り替えの「系統廃止」レベル。
今回、いくぶん目立ったのは、「一部便が、沿線にある施設や団地の中まで乗り入れていている」のを、土日祝日ダイヤを中心に、乗り入れを取りやめる(乗り入れない系統として存続し、総本数としては変わらず)のが複数あった。
例によって、わずかな減便や最終便を含めた時刻変更はあるので、利用の際は公式な情報で確認願います。

↑変更なしの路線もあるとしたけれど、実は、ひっそりと全路線で適用される変更もある模様。
12月29日も年末年始特別ダイヤ適用(明確に告知されていない)
秋田市内では、10年ほど前は12月30日~1月3日で年末年始ダイヤを実施。30日と3日は土日祝日ダイヤ、31日~2日は土日祝日ダイヤの時刻表に「□」印を付けた便を運休とする特別ダイヤとしていた。
その後、徐々に、しかも明確な告知なく、特別ダイヤ適用日の拡大が繰り返され、昨2019年秋に12月30日~1月3日とされていた。さらに、いつの間にか12月29日は土日祝日ダイヤ適用になっていた。
今回(2020年末)からは、さらに前倒しされ12月29日も特別ダイヤになるらしい。したがって、12月30日~1月3日は5日連続で特別ダイヤで、普通の土日祝日ダイヤが適用される日はなし。

なお、秋田市が民間会社に委託運行する、郊外各地域の「秋田市マイ・タウンバス」では、□印特別ダイヤの概念はなく、年末年始は土日祝日扱いになるだけ。その期間は29~3日で、中央交通側とそろってはいるが、乗り継ぐ場合は要注意。


コメントでもお知らせいただいていたが、改めて路線ごとに見ておく。
※軽微な時刻移動は、原則として取り上げません。利用の際はご注意願います。
※土日祝日を「土日」、秋田駅西口を「駅」等、略記しています。
※分かりやすさと個人的こだわりにより、中央交通発表とは異なる路線・系統名で表記するものもあります。

・新国道経由 五城目線
平日最終1往復(五城目発18:51、秋田駅発20:30=五城目営業所担当便なので五城目が起点)減便。
平日は10往復に。下り最終は駅19:30に。※この便が(追分線も含めて)飯島北より先方まで行く最終便。

平日土日とも、上りメルシティ潟上→飯塚下丁が2分短縮。これに伴い、上りは全便・全区間で時刻移動あり。
→五城目線は、2020年4月に一部区間で経路が変更されている。(昔の特急バス「かもしか」と同じ?)
以前は八郎潟町へ出て、大川地区など国道7号を南下していた。現在は五城目署前で国道285号に入り、坂本入口、国花苑前、メルシティ潟上を経て7号に合流。285号による短縮効果か。


・新国道・土崎(飯田街道・秋田高専)経由 秋田厚生医療センター線
平日 上り最終(医療センター18:20)減便。上りは5本(最終16:10)に。
→医療センターでは県庁サンパーク線が20分後にあり、飯田街道~新国道では五城目線が5分後(現ダイヤ)に追走している。高専付近からの乗客がどの程度いるか知らないが、影響は少なそう。

平日土日 朝の上りのサンパーク経由(団地内乗り入れ)を1便(平日2便目医療センター8:40、土日始発7:50)ずつ、乗り入れ取りやめ。
平日始発7:55だけが乗り入れ継続。
→サンパークは県庁経由があるし、「サンパーク入口」は引き続きこの路線が通る。


・新国道経由 土崎・飯島線
土日 北部市民サービスセンター経由の取りやめ。経由していたのは下り9、12、13時台、上り10、15時台。
・県庁・寺内経由 土崎・飯島線
土日 北部市民サービスセンター経由の取りやめ。経由していたのは下り10、13、16時台、上り10、14時台。
飯島北着発1往復(駅14:30、飯島北15:30)を土崎駅前着発に短縮。
→市役所支所や公民館を統合した北部市民サービスセンター(キタスカ)オープン時は、「土崎循環線」が新設(2010年)されたほどだったが、それも2014年で廃止
駅~飯島の路線の一部が立ち寄るだけになったが、その本数も徐々に減っていた。
土崎の旧道のバス路線からキタスカへ立ち寄るには、多少距離があり、国道7号を2度越えるので長めの信号待ちもあり、無経由と比べて下り7分、上り6分、余計にかかる。
何度か乗ったことがあるが、催しの有無による違いはあるにしても、立ち寄り経路上(キタスカ前以外にもバス停がある)での乗降は皆無のことのほうが多かった。効率化のために妥当かと思う。
でも、市役所支所機能もあり、土崎駅辺りから徒歩で往復するには近いとは言いにくい場所。こんな場所にこんなものを建てた、秋田市にも責任はあるか。


・新国道経由 セリオン線
平日 下り駅10:15を減便、1日7便に→平日は30分後10:45発もあり、いちばん運行間隔が詰まっていた。


・通町・寺内経由将軍野線
?不明?
変更対象路線として時刻表が掲載されてはいるのだが、年末の12/29だけが赤文字。現時刻表と比べても、変更点を見つけられず????


・県庁・寺内経由 サンパーク・秋田厚生医療センター線
平日 上り2便目(医療センター7:05)を新国道経由から寺内・県庁経由に変更。これにより、西口-新国道-サンパーク-厚生医療センターの新国道経由サンパーク・秋田厚生医療センター線、系統番号「134」廃止
→これが、公式サイトで言う廃止路線。
市営バス時代(医療センター=組合病院移転前はサンパーク止まり)から存在した系統ではあるが、市営バス時代からサンパークといえば県庁・寺内経由がメインで(大昔は通町・寺内経由サンパークというのもあった)、新国道経由サンパーク線はマイナーだった。
市営バスの中央交通への路線移管の第一弾として、2000年に新国道経由各系統が移管されたが、この系統だけは将軍野・サンパークの一部とみなされて、翌2001年に移管された。2000年度1年間だけは、市営バス唯一の秋田駅発着新国道経由の路線であった。
移管時2001年4月の時刻表。「新国」が新国道経由、平日休日共通の時刻表
↑2001年春の時刻表の通り、かつては駅発の下りも、上りは夜の便もあった。【8日補足・上の時刻表では「将軍野線」と記されている。現在は、通町経由市民生協行きだけを将軍野線ととらえることが普通だが、市営バス~移管直後はサンパーク系統も含めてとらえられ、かつては時刻表も1つにまとまっていたかと思う。】
その後、平日/土日が分割された2000年代中頃には、組合病院発駅行の最終3便が新国道経由になるなど、一時的に新国道経由が増えた。
2015年秋には駅21:20発が廃止され下り新国道経由が消滅。その時点では、上りは朝1本のほか最終1本も新国道経由だった。

「自衛隊入口」バス停の配置上、上り便では、自衛隊通り側と新国道側(電柱に巻き付くバス停)と、同名バス停を2度通る。
時刻表検索も可能
1便だけ経由が違っていたのは、利用者にとって意味があったのか、それともまぎらわしいだけだったのかは分からない。
中央交通としては、この廃止により、新国道経由で秋田駅西口へ乗り入れる秋田営業所担当便がなくなる。※東口行きや高速バス能代線はある。
現在は、サンパーク線と五城目線以外の新国道経由各路線は臨海営業所が担当している。臨海営業所は市営バス移管で開設され、その数年後に新国道を担当するようになったはずなので、まだ10年程度。それ以前は秋田営業所が多くを担当していた(サンパーク線は当時あった秋田東営業所が担当)。
さかのぼれば、昭和30年代だろうか、秋田市電に対抗するために新国道にバスを走らせた時からずっと、秋田営業所(場所は今のドン・キホーテの所)が関わっていたのではないだろうか。それが途絶える。


・土崎・秋田厚生医療センター線(土崎駅前-自衛隊前-秋田厚生医療センター。神田線の一部とされてしまっている)
土日 全便廃止
現在の土日ダイヤは、土崎駅8:20、11:00、13:55。医療センター発9:55、11:30、13:15。
→これも妥当なところか。
JRから乗り継いで秋田厚生医療センターへ行きたい場合、来春からは泉外旭川駅で、神田旭野線の医療センター行きに乗り換えることは可能になるはず。本数や接続はまだ分からないし、運賃は高くなりそうだが、総本数は少なくない。


・神田線(駅-天徳寺前-旭野団地・外旭川市営住宅)
平日 上り1本(外旭川市営住宅回転地6:52=始発から3便目)増便。前は6:42、次は7:02
→珍しく増便だけど、昨2019年の改正で市営住宅6:57発が減便されており、その復活。朝は通勤通学で利用が多いのだろう。

・添川線(駅-天徳寺前-添川-蓬田上丁)
土日 下り始発(駅9:20)減便。→始発は14:00に!

・泉・八橋環状線(駅-千秋トンネル-泉ハイタウン-八橋田五郎-面影橋-県庁-駅)
平日のみ運行 泉回り1便(駅13:40)廃止。7:15の1本だけに。
→前身の泉・山王環状線時代からの「午前は泉回りのみ、午後は山王/八橋回りのみ」という伝統を打ち破って、2017年に「午前の八橋回り、午後の泉回り」が増便された。しかし、午前の八橋回りは昨年廃止、続いて午後の泉回りもなくなってしまい、伝統が復活してしまう。
廃止される便は、何度か見かけ、数度乗ったことがある。ゼロのこともあったが、2~3人乗っていたこともあった。神田線や泉ハイタウン線で代替できる区間の乗降もあったけど。

残るは、朝の泉回りと、午後と夕方の八橋回り、計3本。朝夕は県庁方面への通勤利用があり、当分は安泰か。午後は附属小の帰宅で使われるが、それは神田線で代替できるし…
もうちょっと工夫すれば、もっと乗ってもらえて、もう少し増便できるように思えてならないのだが。ひょっとしたら、泉外旭川駅開業時に…と期待は、しないほうがいいでしょうか。


・手形山経由大学病院線
土日 手形山西町(県営住宅内)経由を取りやめ。下り11、15、18時台、上り7、10、13時台。


・広面御所野線(東口-日赤病院-御所野)
平日 下りの御所野学院中学高校経由便の移動。東口発7:00、7:40、8:00で、経由便を2・3便目→1・2便に変更。

土日 御所野学院経由取りやめ。下り東口7:30、上り13、17時台。


・牛島経由仁井田・御所野線
土日 中央シルバーエリア経由取りやめ。下り9・12時台、上り13・14時台。


・川尻・割山線
土日 駅15:10(商業経由)減便。前14:40、次15:40と1時間間隔。

平日土日 上り船場町経由の所要時間1分増
→現行の南浜回転地→駅の所要時間は、船場町経由が30分、商業高校グラウンド前経由が32分。30分が31分になる1分の意味って? 素人にはどうも分からない。


・新屋西線
平日 下り駅14:20(新屋県営住宅経由)減便。前3便の経由を入れ替え。
13:05、県住13:35、14:05、県住14:20、14:50、県住15:20。

県住13:05、13:35、県住14:05、14:35、県住15:20。


・臨海営業所線
土日 上り1本(臨海10:35)増便。
下り駅19:12に、年末年始ダイヤ適用時運休の「□」印追加。年末年始の最終は16:39に。
→車庫行きは時刻表があってないようなもの。時刻表にないバスが来ることがある(と期待して待っても来ないこともあり、それで当たり前なのだが)。特別ダイヤと言えども、他路線駅着便はあるだろうに、全部回送で戻るということか。


※時刻移動のうち、平日の駅発最終便が繰り上がるものをまとめておく。
神田線21:15→21:10、秋田温泉線21:00→20:50、商業経由川尻割山線21:15→21:10、新屋線21:05→21:00(土日も21:00→20:50)、新屋西線21:25→21:20。
以前から臨海営業所担当路線を中心に、最終便が少しずつ繰り上がっている。少しずつ労働時間を削っているということか。
ちなみに、秋田新幹線「こまち39号」は、秋田21:04着(臨時列車運転により21:10になる日あり)。乗り換える人がいるかもしれないが、今回は直接的には影響ないかな。昔は新屋線など22:00が最終で、もう1本後のこまちでも乗り換えられた(こまちのダイヤも現行とは違ったけれど)ものだ。


●空港リムジン「御所野」廃止
秋田空港リムジンバスの、空港発西口・県庁行きの降車バス停「御所野」が廃止。空港の次のバス停は仁井田横丁となる。
御所野は、一般路線バス(とマイ・タウンバスも)用バス停としては存続するのでしょう。
立地的に御所野と空港を行き来する人はいなくはないだろうけど、片道だけでは使いづらかったことだろう。どうして空港行きの乗車は扱わなかったのか。



半年後には、泉外旭川駅が開業する。神田線と泉ハイタウン線(今回変更なしらしい)が乗り入れるはずで、また改正があるに違いない。
ダイヤとは関係ないかもしれないが、ICカード乗車券も導入される。その準備は順調なのでしょうかね。【12月1日追記・ICカードは、1年遅れて2022年春開始になった。】
さらに、来年以降は、秋田に限らず、新型コロナウイルス感染症による、外出もしくはバス利用頻度の低下で、さらなる減便もあるかもしれない。

※10月には行き先表示の内容の一部変更が行われた。さらにバス停名称の変更も実施。
※このダイヤでの年末年始の状況や過去との比較はこの記事
※1年後2021年10月改正について


秋田市内とは関係ないが、男鹿市では、北浦・男鹿温泉・湯本方面の男鹿北線が廃止される。
これにより、中央交通本体直営の路線が男鹿からなくなり、中央交通男鹿営業所が廃止される。
廃止代替バスは1乗車200円均一で、中央交通の回数券は使えないらしく、払い戻しを行うとのこと。

男鹿北線代替を含めた男鹿市が運行する「男鹿市内バス」は、中央交通の子会社・秋田中央トランスポートが運行を受託するため、その男鹿営業所は同じ場所で存続。それに、中央交通本体の男鹿営業所も、ここ何年かはトランスポートに委託していた(五城目営業所も)そうだが、秋田中央交通の名前が男鹿から消えるわけで、大きな節目になるだろう。

廃止直前の男鹿北線は、平日9往復、土日祝日4往復だけ。それだけを直営にするのは効率が悪そう。
少し昔は、新国道経由で男鹿営業所と秋田駅を結ぶ路線、秋田駅-男鹿温泉・入道崎の急行バスもあったことを思えば、地域の衰退を感じさせられずにはいられない。
(再掲)2010年春で秋田市と男鹿市を結ぶ路線は廃止。写真は元秋田市営バスの大型車

再掲)2008年まで運行されていた急行バス
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青森市のバスにICカード

2020-09-05 23:55:30 | 津軽のいろいろ
断片的な報道の受け売りで、よそ者が恐縮ですが、新型コロナウイルス感染症と公共交通の話。

8月17日、青森市が、コロナ拡大に伴う追加の経済支援策を発表。
秋に実施し、プレミアム商品券や新生児への給付金など総額50億円規模。

その中に、「市営バスへのキャッシュレス決済導入」もあった。
東奥日報によれば、青森市長は「運賃支払いの際の接触機会を低減するため」で、「素早い運行と(感染防止という)安全安心を両立させるには、(Suicaのような交通系IC)カード式が望ましい」と説明。※カギカッコ内のカッコは報道文ママ。

秋田中央交通では、秋田市に援助してもらって、来春からやっと交通系電子マネー(ICカード乗車券)を導入予定。【6日補足・秋田空港リムジンバスのほか、秋田市が運行主体である市街地循環バスと郊外部の廃止代替路線(中央交通系列以外に委託する路線もあり)にも導入】【12月1日追記・秋田市での導入は1年遅れて2022年春開始予定にんった。】
青森市企業局交通部(青森市営バス)では、磁気式バスカードを1992年から導入していて、IC化の話は出ていなかった。

民間に比べて経済的余裕があるであろう公営事業者のこと、青森市でもいずれはIC化されるとは思っていたが、まさかコロナが理由になるとは!
というか、こじつけのような。
だって、現行の磁気カードだって「キャッシュレス」ではあるし、接触機会は少ないはず。
そもそも、現金払いだって、両替はせず、整理券を取る時(整理券自体にウイルスが付着しているとは考えられない)と支払い時に注意すれば、無接触も可能。
磁気カードが廃止されるとすれば、多くの市民のカード切り替えが必要になり、その手続きの場が「密」になったりするかもしれない。

そんなことよりも、手すりや降車ボタンの消毒や混雑緩和をしたほうが、コロナ対策としては有効ではないだろうか。
路線バスの感染対策に税金を使うと言うならば、消毒する資材や人員の確保、混雑する冬に向けて増便できる態勢を作るとかのほうが、理にかなうような。
時代の流れ、県外客の利便を考えれば、IC化を否定はしないが、こじつけがましいように感じてしまった。

さらに東奥日報では、「民間事業者に運行を委託している市バスや、観光施設を巡回する「ねぶたん号」にも、市営バスと同様のキャッシュレス決済を導入する。」とあった。これはまた違ってくる。
「民間~委託している市バス」というのは、郊外方面のコミュニティーバスのことで、まぎらわしいことに「市バス」と「市営バス」は別物。
前(2012年から)は「青森市市民バス」という総称だったのが、今春から「青森市市バス」と改称したらしい。
青森市は市営直営以外では、何度も制度が変わっている気がする。秋田市のほうがまだ安定しているような。

この青森市市バスは、磁気式バスカードが使えず紙の回数券だそうで、IC化されれば、市営直営路線と共通化されて便利になる。コロナとは関係ないが。
ところで、青森市市バスの浪岡方面は、弘南バスが受託する。車両は弘南バス一般路線車と同じ塗装だが、市バス専属車両のはず。例外的ではあるが、弘南バスでもICカードが使えるようになるのか。
これをはずみに弘前でも…とはならないかな。青森市が関与するから。


そう言えば、青森市内では、ジェイアールバス東北や弘南バス(受託でない直営一般路線)もそこそこ走っていて、青森市民や来訪者で一定の利用者もいるはず。JRバスによる青森空港のリムジンバス、下北交通や十和田観光電鉄の中距離バスもある。
その人たちの接触機会低減は放ったらかし? 報道されていないだけで、今回の対象なのかもしれないが、詳しい情報がない。
独立採算である公営企業の市営バスに、市本体から税金を投入するのは、厳しい目を向けられることもある。民間業者も共存している青森市では、民業圧迫と取られる可能性もある。

さらにさらに言えば、鉄道(青森市ではJR東日本と青い森鉄道)だって…
そればかりか、市中の店舗や病院の支払いだって…
という話にもなる。何をどこまでやればいいのか、難しいのは分かるけれど。


コロナ対策は別として、官民の違いはあれどバス事業者自身の負担でなく、市から費用が出てICカードが導入されるという経緯では、秋田市と似たような形になるとも言えるかな。
導入まであと半年近くになるはずの秋田市では、まだ詳細は何も出てきていないが、青森市はどういう仕組みになるだろうか。


【21日追記】9月17日の東奥日報サイト(gooニュース経由で内容を見られた)に、また別の補助金の話。
青森県の補助予算案に、コロナの「新しい生活様式」のためとして、青森県内4事業者者のICカードシステム導入に補助金5億1787万円を計上した。
「10種類の交通系ICカード(通称・10(テン)カード)が使えることを補助の条件としている。」。

「県が県内事業者の意向を確認し、手を挙げた岩手県北自動車、JRバス東北、青森市交通部、八戸市交通部が対象。」
「県内シェア(輸送人員ベース)は高い順に、青森市交通部29.2%、八戸市交通部27.0%、岩手県北自動車14.1%、JRバス東北2.7%。全路線に導入されれば、県内乗り合いバス輸送の73%がIC化される。」
→弘南バス、十和田観光電鉄、下北交通は希望しなかったということか。岩手県自動車とは南部バスのことだろう。となると、今は八戸の3事業者で共通乗車制度があったかと思うが、IC化後は十鉄だけ違うことになりそう。
あと、青森市営バスは、青森市の補助と両方受けるのか?

秋田県もやればいいのに…

【12月1日追記】秋田市での導入が1年遅れて2022年春になった。岩手県(岩手県交通、岩手県北バス)でも、広域で導入予定。
2022年には、岩手県、青森市、八戸市、秋田市のバスで、ICカードが使えるようになりそう。

【2022年2月8日追記】2022年2月8日、東奥日報が「弘南バス、23年春にICカード導入 」と報道。2023年春に弘南バスの一般路線バスでICカードが使えるようになる見通しとのこと。「県、弘前市、沿線市町村が協調し、同社に導入費用に関する補助金を出す方向で調整」。
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豪華なゴミ置き場

2020-09-04 00:30:38 | 秋田の季節・風景
「箱文字」とか「チャンネル文字」と呼ばれるものがある。建物の外壁などで、企業や施設の名称を表示するのによく使われる、金属製などの立体的な文字。
看板を出すよりもしゃれていてスタイリッシュなことが多いものの、費用はかかるし、経年で部分的にズレたり落ちたりするとみっともない。


秋田市内のこんなところに、箱文字が使われていた。
小さいけれど凝った造り

近くにはこんなのも(同じものが2つ)

1文字10センチ四方ほどの、銀色の太めのきれいな明朝体の箱文字でその名称が表示されているが、見ての通り、
「ゴミ集積所」
【4日補足】書体は、写研製「石井太明朝体」ではないだろうか。写植用書体(「文字」カテゴリー参照)なので、パソコンでは使えない。
「ゴミ集積所」

ただのごみ置き場。
それにこんな立派な箱文字を使うとは!

まず、集積所にしては構造からして立派。
後ろに一部写っているように、これは集合住宅のごみ置き場。公営住宅、社宅、分譲マンションなどでは、建物本体と統一感のあるごみ置き場が造られることが多い。折りたたみ式を設置するのは、ほとんどが戸建住宅の町内会。
とはいえ、特に最初に紹介したのは、鉄筋コンクリート造かのような丈夫な造りで、屋根にドーム状の物体があるなどデザイン性が高い。もう1つのほうはシンプルだが、裏側にも同じ扉があって、おそらく住民は道路に出ずとも、敷地内からごみを出すことができる。なかなか豪華なごみ置き場、しかも箱文字表示付き。
この裏面も同じ構造で、箱文字はない

このごみ置き場があるのは「秋田県職員矢留公舎」。県の職員住宅。
建築時期もデザインも異なる複数の棟からなり、集積所も複数あるが、うち3つだけがこのような箱文字付きごみ置き場のようだ。矢留以外の公舎にはあるだろうか?
「秋田県職員矢留公舎 n-nn」という、所在地と建物名の表示は、金属板。その文字よりも「ゴミ集積所」のほうが若干大きいと思う。
矢留公舎のほかの集積所は、以前は木枠に網を張ったもの、ここ5年ほどの間で金属製の檻状のものに交換されている。いずれも、ごくシンプルなもので、表示もない。

この3つのごみ集積所は、もしかしたらバブル期に建てられたかもしれない。ましてや県庁、こんなところに税金を無駄遣い(と言わざるを得ないと思う)したのだろう。
だとしても、ここがごみ置き場であるという表示をこんなに大きく目立たせる必要があったのか、理解に苦しむ。
あと、県庁の業務は家庭ごみには直接関わらないものの、役所として「ゴミ」表記は適切ではないとも思う。公的にはゴミは「ごみ」とひらがな表記するものだ。バブルで浮かれていたのか?

一度作ってしまったもの。今さら撤去するのもまたおかしい。
文字は光り輝き、込み入った画と画の間などに汚れも溜まっていない
集積所の壁は、経年で汚れてしまっているが、箱文字はピカピカ。部分的な欠落も生じていない。大切にはされているようだ。

かつて、市内の某民間商業施設では、客の目に触れる箱文字が、こんな状態で放置されていた。※後に修理されました。
(再掲)
これに比べれば、みっともなくなくていい。だけど、「コミ集積所」などとなった時は、修理するのでしょうか…
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旧大島商会 その後

2020-09-03 00:37:01 | 秋田の季節・風景
2018年12月の続き。
秋田市中央部、歓楽街・川反の南一帯で、南大通り・(大町)五丁目橋からドン・キホーテ横・山王五丁目交差点へ抜ける「都市計画道路川尻広面線」が造られつつある。うち、五丁目橋から寺町にかけての「横町」は、既存の一方通行の道路が拡幅される。
その区間には、1901(明治34)年に秋田初の百貨店として造られ、秋田県内最古のレンガ造の建物である、国登録有形文化財「旧大島商会」が残っていた。

道路拡張で解体もあり得る事態になったが、所有者が秋田市へ(「建物を」ということでしょう)寄贈。秋田市は、大町一丁目の市有地へ移築して活用することにした。というところまでが2年弱前の話だった。その後。

移築決定後、営業していた生花店が退去・移転。
2019年8月。看板などなくなってすっきりした姿
改めて見ると、小さい。幅9メートル、奥行き7メートル。
営業当時は、向かって右・西面に隣接してプレハブが建っていたのがなくなったので、これまで隠れていた面が姿を現した。
レンガがやや汚れている?
鉄の扉と、レンガが出っ張った柱のようなものが特徴的。

写真はないが、左面もほぼ同じ。2階の鉄の扉がなく、レンガは正面並みにきれい。隠れていた右面は、あまり手入れしていなかったのだろう。

2020年3月
徐々に解体が進んだ。


移転先は、通町の通りから南へ入った、だるままつりの星辻神社の並び。かつて秋田魁新報社本社があった裏側の一角で、サンパティオ大町の裏。
ここしばらく通っていなくて、現在。
こんなに形になっていた!
通らなかった間に、想像以上に工事が進んでいた。

「建築工事の表示」看板は、「まちなか観光案内拠点整備工事」で昨年8月3日から今年10月3日まで。
「構造・規模」欄には、移転前後両方書いてくれていて「木造2階建(大町6-5-7) RC造2階建(大町1-2)」。ということは、以前は木造、移築後は鉄筋コンクリート造で、それにレンガを貼ったような造りなのかな。
ということで、レンガはまだ見当たらなかった。三匹の子豚の家じゃないので、レンガをただ積み上げる単純な構造ではなく、その前の段階なのだろう。

シート越しのシルエットやサイズ感は、移築前と変わらないと思う。場所的にはうまく収まって、ちょうどいいスケール感かな。
北・通町、星辻神社側から
この位置だと、正面が東向きだから、北向きだった移築前から時計回りに90度回転したことになる。
この土地は傾斜があって、道路から遠い奥のほうが高い。その対応はよく分からないが、とりあえず正面は低い道路面と同じレベル。【4日追記・建物が建てられている部分は、道路と同じ高さまで掘り下げられているようだ。そのため後方とは段ができていて、コンクリートの塀のような仕切りがあった。】
敷地と比べるとだいぶ小さい建物なので、どう配置するかと思っていた。中央にどーんかと思ったら、向かって左・南に寄せた位置【3日追記・前は後方へ引っこませるのではなく、道路際2~3メートルってところ?】。後ろも余っていそう。
左はロンド
したがって、南隣は著名なジャズ喫茶「ジャズスポット ロンド」、さらに南隣は秋田の手作り製品を集めた店「秋田贔屓(あきたびいき)【4日追記・8月いっぱいで営業を終了していた!】」、そして地ビール醸造やビアレストランなどの「あくら」の入口。
秋田贔屓が入る和風商家の建物は、わりと最近まで、あくらと同経営の「高堂酒店」の店舗として使われていて、大島商会より少し古い1887年頃築。また、ロンドやあくらも、同じ頃建てた蔵を改装しているそうだ。
というわけで、明治期の建物が連なる一角になりそうで、いいかも。
あくら側から。左奥の青いシートが工事現場

裏の大町通り側から見る。以前「さきがけ大町センター」があった、サンパティオ南隣の駐車場の真後ろに当たる。
奥の高い建物は旭川対岸の秋田中央警察署
右の大きい蔵があくら、その向こう側がロンド。こちら側とは1段低い位置に、大島商会が移設されようとしている。

この市有地には地元商店街による商業施設建設の計画もあったが、どうなっているか。
大島商会が観光案内施設として使われるのなら、大町通りのサンパティオやねぶり流し館と行き来できれば便利だが、段差対応や私有地をまたぐルートを確保する必要がある。どうなるか。

横町通りに大島商会があった頃

現在
横町~寺町のほうは、店が多い五丁目橋寄りは手つかずだが、寺町寄りは移転・建て替えはかなり進み、道路が造られようとしている。→2023年の状況

移築の続き
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いとく 昔ながらの甘寿司

2020-09-02 00:33:46 | 各地お土産・食べ物
秋田独特の甘く、場合によっては海苔でなく卵焼きっぽいもので巻く、太巻き寿司「甘寿司(あまずし)」。以前は「秋田ごはん工場」製のものを中心に取り上げた。その時も触れた、秋田県大館市に本社があるスーパー「いとく」の商品を食べる機会があった。
秋田市内の店舗で売られていたものだが、大館市にある同社「デリカセンター」で製造されたものだったので、全店舗で同じ味だと思われる(青森県津軽地方の店では扱ってるか?)。
昔ながらの甘寿司
「のり太巻・5切(甘寿司)」税込み432円、590kcal、「玉子太巻・3切(甘寿司)」324円、310kcal
参考までにごはん工場製はいずれも4切れで、のり巻き寿司390kcal、玉子巻き寿司447kcal。

 
ごはん工場のものは、外周の海苔や玉子が、そのまま続いて内側に巻きこまれていたのに対し、こちらは外周と内側が途切れていて別に巻かれている。玉子巻きのほうも、中は海苔で巻きこまれている。
中の具材は両者同じで、玉子焼き、生姜や根菜・菜っ葉の漬物、柴漬けとかんぴょう(たぶん)。考えてみれば、玉子焼きを玉子焼きで巻くというのがおもしろい。
3ブロックに分けて巻いているので、パンダか何かの顔のように見えてしまうが、特に何かをかたどっているわけではなさそう。
玉子巻きの表面
玉子巻きの皮は、ごはん工場は生っぽく、どことなくはんぺんっぽいものだったが、いとくは、中はしっとりだが、表面に焼き目がついている。過去に食べた甘寿司では、スポンジのごとくスカスカした玉子皮のものもあったが、これはそうではない。
原材料欄では、ごはん工場は「玉子皮」、いとくは「カステラ」と表記されている(お菓子のカステラとも、秋田県南の豆腐カステラとも違いそう)。いとくもアレルギー対応で卵を使っている旨の表示はある。

味は、甘くはあるが比較的普通の巻き寿司に近いと感じた。もち米が少なめなのか、甘寿司独特のべちゃっとした食感も弱く、わりと万人受けしそう。
「昔ながら」と言うものの、工場生産で現代風に寄せた甘寿司という感じでしょうか。
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