新型コロナウイルス感染症対策の換気のため、鉄道車両の半自動扱い(乗客がボタンを押して乗降ドアを開閉する方式)を取りやめた会社や地域がある。
JR東日本秋田支社エリアでは、4月20日から、車掌が乗車する電車の途中駅(始発・終着駅を除く)では、駅に停まると自動で一斉に開閉するようになっている。気動車(ディーゼルカー)と電車でもワンマンの時は、半自動のまま。
5か月経ち、いつも同じダイヤの列車に乗っている人は慣れたかもしれない。しかし、乗る列車が一定でない者、しかも半自動に25年慣れた者としては、まだまだ戸惑う。ボタンに指を伸ばした瞬間、自動で開き、そうだったと思うこともしばしば。
なお、車掌が乗る列車で、途中駅なのに半自動扱いをする場合もあるのだが、その判断は車掌に任されているようだ。
つがる運輸区(今春、大館、青森両運輸区を弘前運輸区に統合)担当、東能代駅で9分間停車、大館で2分停車する秋田発弘前行きの場合。
秋田発車後の放送で、途中駅では自動で開くので注意するよう案内があるが、東能代は半自動扱いにするとその時点で断言する人が多い。
一方、「途中駅で半自動にする場合は、都度案内する」と駅名を出さなかったり、「次の土崎は半自動」ということも1度だけあった。天候や乗客数での判断もあるようだ。【30日追記】「終点弘前以外の各駅では…」と、東能代でも自動扱いと受け取れる言い回しの時もあった。
【11月25日追記】11月時点では、車掌が乗っても、全駅で半自動のこともあった。労働組合報秋田版には寒い時期に向けて「屋根のある駅や乗降の多い駅で換気するよう指導している運輸区もある。」とあった。
ところで、秋田の鉄道では、車内広告というものがとても少ない。
大都市圏のような週刊誌の中吊りなどないし、弘南鉄道(あるいは各地の路線バス)のような地元の医療機関の広告もない。
通学利用が多く客層が偏ること、運用範囲が広範囲で地域密着の広告は効果が低いのだろう。見かける広告は、JR時刻表やキャンペーン、大学・専門学校の学生募集程度。
奥羽本線・羽越本線・津軽線用の701系電車では、中ドアの横左右にだけ(つまり1両に4つ)、横長の掲出枠がある。B3判だそうで広告業界では「ドア横ポスター」と呼ぶらしい。
秋田ではここに学生募集広告が入っていることもあるが、空の枠もあった。それが現在は埋まっている。
これが掲出されている。※自動扱いで開いているので、ドアボタンが点灯していない。
「広告」ではなくて、JR東日本秋田支社による、ドア自動扱いの注意喚起なのですが。1両に付き2枚掲出が原則のようだ。
「ドアによりかかると危険です!」
換気とは明言せず「感染拡大防止のため」としている。
「この電車では」と書いているが、上記の通り電車でしか実施してないし、掲出もしていないので、間違いではない。男鹿線のEV-E801系蓄電池式電車は、すべてワンマン運転なので対象外で、掲出なし。
注目したいのは、左側の写真。どなたか存じ上げないが、迫真の演技じゃありません?
ドアが半開きで、左足しか着地しておらず、右手がブレ気味に写っている(ブログ掲載写真では伝わりませんが)。
静止して撮影したのでなく、実際にドアから外に放り出されそうな瞬間を撮影していると思われる。
また、ドアボタンが点灯していることから、実際には半自動扱い中に、「開」ボタンを押して、開きかけたところで迫真の演技をしたのを撮影したのではないだろうか。
ドアボタンの右に、空のドア横ポスター枠が写っているから、それこそ中ドアだ。右のドアガラスにワンマン時の注意書きらしきシールが貼られているから、おそらく2両編成。
ヘルメットもかぶらず、ホームにマットもなさそうだし、危険を伴う撮影だったのではないでしょうか。JR東日本社員? スタントマン?
あと撮影地。
ホームの向こうには、緑が多そうだし、向かい側のホームには貨物列車(積載していないコンテナ車)が、おそらく停車している。支社隣接の秋田駅で撮影すれば良さそうなものだけど、秋田駅ではない。
柱の感じも似ているのは、羽越本線・新屋駅の1番線のような気がするけど…
【2020年12月31日追記】その後、年末までには「換気のためドアを一斉に開閉することがあります」という別の掲示に変わって、アクロバティックな写真はなくなってしまった。
【2021年9月22日追記】と思ったら、2021年夏までに復活していた。
また違うものも掲出されている。1両につき1枚が基本のようだ。
「新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐために」
まずは、黄色くて目を引く。
内容は「他のお客様とできるだけ距離を保ち、会話を控えめに」「向かい合う際は、互い違いに座ることも有効」など、具体的。
会話を控えめにというのは、JR東日本による駅掲出ポスターにもあったが、互い違いまで言及するのは初見。
そのポスターとは色やデザインが違うから、じゃあ国土交通省とか厚生労働省ででも作ったものかと思ったら…
「青森県」!
コールセンターも青森県のもの。リストにある保健所も、青森県内のみ(中核市で独自の保健所がある青森市、八戸市も掲載)。
701系の運用範囲は、青森県内は津軽地方のみで、秋田県全域と山形県の一部も含まれる。車両基地が秋田であることもあって、車両が青森県内に滞在する時間というか割合としては、さほどではないはず。
上の注意書きは、どの地域でも有効なものだけど、当然、秋田県や山形県のものと統一性がないとも言える。秋田県や山形県の連絡先は分からない。
701系2両編成の中には、青森県外・秋田-新庄間での運用が基本で、1往復だけ青森に少しだけ入る秋田-弘前の運用を専属で行う、ボックスシート付きの編成があるが、それに掲出されているかどうかは不明。
広告でなく、無料扱いなのかもしれないが、広告扱いだとすれば、青森県の税金から支払われるだろう。それなのに、青森県の半分でしか見られず、秋田県や山形県に滞在する時間が長いとなれば、広告効果や青森県民の感情としてはどうだろう。
緊急事態宣言中に「東北・新潟緊急共同宣言」を出したように、この広告でも、例えば運用範囲の3県共同扱いにして、3県の相談窓口を掲載したり、制作費・広告費を按分することもできると思う。
秋田県は、コロナ関連告知のテレビや新聞の広告はよく出しているが、駅や車内では見かけない。県立高校の生徒会が作成した(主に通学する高校生向け)ポスターがあるくらいで。
その穴埋めを青森県のポスターがやってくれている面もある。費用はともかく、秋田県知事から青森県知事へ、礼状でも送ったらいかがでしょう。
JR東日本秋田支社エリアでは、4月20日から、車掌が乗車する電車の途中駅(始発・終着駅を除く)では、駅に停まると自動で一斉に開閉するようになっている。気動車(ディーゼルカー)と電車でもワンマンの時は、半自動のまま。
5か月経ち、いつも同じダイヤの列車に乗っている人は慣れたかもしれない。しかし、乗る列車が一定でない者、しかも半自動に25年慣れた者としては、まだまだ戸惑う。ボタンに指を伸ばした瞬間、自動で開き、そうだったと思うこともしばしば。
なお、車掌が乗る列車で、途中駅なのに半自動扱いをする場合もあるのだが、その判断は車掌に任されているようだ。
つがる運輸区(今春、大館、青森両運輸区を弘前運輸区に統合)担当、東能代駅で9分間停車、大館で2分停車する秋田発弘前行きの場合。
秋田発車後の放送で、途中駅では自動で開くので注意するよう案内があるが、東能代は半自動扱いにするとその時点で断言する人が多い。
一方、「途中駅で半自動にする場合は、都度案内する」と駅名を出さなかったり、「次の土崎は半自動」ということも1度だけあった。天候や乗客数での判断もあるようだ。【30日追記】「終点弘前以外の各駅では…」と、東能代でも自動扱いと受け取れる言い回しの時もあった。
【11月25日追記】11月時点では、車掌が乗っても、全駅で半自動のこともあった。労働組合報秋田版には寒い時期に向けて「屋根のある駅や乗降の多い駅で換気するよう指導している運輸区もある。」とあった。
ところで、秋田の鉄道では、車内広告というものがとても少ない。
大都市圏のような週刊誌の中吊りなどないし、弘南鉄道(あるいは各地の路線バス)のような地元の医療機関の広告もない。
通学利用が多く客層が偏ること、運用範囲が広範囲で地域密着の広告は効果が低いのだろう。見かける広告は、JR時刻表やキャンペーン、大学・専門学校の学生募集程度。
奥羽本線・羽越本線・津軽線用の701系電車では、中ドアの横左右にだけ(つまり1両に4つ)、横長の掲出枠がある。B3判だそうで広告業界では「ドア横ポスター」と呼ぶらしい。
秋田ではここに学生募集広告が入っていることもあるが、空の枠もあった。それが現在は埋まっている。
これが掲出されている。※自動扱いで開いているので、ドアボタンが点灯していない。
「広告」ではなくて、JR東日本秋田支社による、ドア自動扱いの注意喚起なのですが。1両に付き2枚掲出が原則のようだ。
「ドアによりかかると危険です!」
換気とは明言せず「感染拡大防止のため」としている。
「この電車では」と書いているが、上記の通り電車でしか実施してないし、掲出もしていないので、間違いではない。男鹿線のEV-E801系蓄電池式電車は、すべてワンマン運転なので対象外で、掲出なし。
注目したいのは、左側の写真。どなたか存じ上げないが、迫真の演技じゃありません?
ドアが半開きで、左足しか着地しておらず、右手がブレ気味に写っている(ブログ掲載写真では伝わりませんが)。
静止して撮影したのでなく、実際にドアから外に放り出されそうな瞬間を撮影していると思われる。
また、ドアボタンが点灯していることから、実際には半自動扱い中に、「開」ボタンを押して、開きかけたところで迫真の演技をしたのを撮影したのではないだろうか。
ドアボタンの右に、空のドア横ポスター枠が写っているから、それこそ中ドアだ。右のドアガラスにワンマン時の注意書きらしきシールが貼られているから、おそらく2両編成。
ヘルメットもかぶらず、ホームにマットもなさそうだし、危険を伴う撮影だったのではないでしょうか。JR東日本社員? スタントマン?
あと撮影地。
ホームの向こうには、緑が多そうだし、向かい側のホームには貨物列車(積載していないコンテナ車)が、おそらく停車している。支社隣接の秋田駅で撮影すれば良さそうなものだけど、秋田駅ではない。
柱の感じも似ているのは、羽越本線・新屋駅の1番線のような気がするけど…
【2020年12月31日追記】その後、年末までには「換気のためドアを一斉に開閉することがあります」という別の掲示に変わって、アクロバティックな写真はなくなってしまった。
【2021年9月22日追記】と思ったら、2021年夏までに復活していた。
また違うものも掲出されている。1両につき1枚が基本のようだ。
「新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐために」
まずは、黄色くて目を引く。
内容は「他のお客様とできるだけ距離を保ち、会話を控えめに」「向かい合う際は、互い違いに座ることも有効」など、具体的。
会話を控えめにというのは、JR東日本による駅掲出ポスターにもあったが、互い違いまで言及するのは初見。
そのポスターとは色やデザインが違うから、じゃあ国土交通省とか厚生労働省ででも作ったものかと思ったら…
「青森県」!
コールセンターも青森県のもの。リストにある保健所も、青森県内のみ(中核市で独自の保健所がある青森市、八戸市も掲載)。
701系の運用範囲は、青森県内は津軽地方のみで、秋田県全域と山形県の一部も含まれる。車両基地が秋田であることもあって、車両が青森県内に滞在する時間というか割合としては、さほどではないはず。
上の注意書きは、どの地域でも有効なものだけど、当然、秋田県や山形県のものと統一性がないとも言える。秋田県や山形県の連絡先は分からない。
701系2両編成の中には、青森県外・秋田-新庄間での運用が基本で、1往復だけ青森に少しだけ入る秋田-弘前の運用を専属で行う、ボックスシート付きの編成があるが、それに掲出されているかどうかは不明。
広告でなく、無料扱いなのかもしれないが、広告扱いだとすれば、青森県の税金から支払われるだろう。それなのに、青森県の半分でしか見られず、秋田県や山形県に滞在する時間が長いとなれば、広告効果や青森県民の感情としてはどうだろう。
緊急事態宣言中に「東北・新潟緊急共同宣言」を出したように、この広告でも、例えば運用範囲の3県共同扱いにして、3県の相談窓口を掲載したり、制作費・広告費を按分することもできると思う。
秋田県は、コロナ関連告知のテレビや新聞の広告はよく出しているが、駅や車内では見かけない。県立高校の生徒会が作成した(主に通学する高校生向け)ポスターがあるくらいで。
その穴埋めを青森県のポスターがやってくれている面もある。費用はともかく、秋田県知事から青森県知事へ、礼状でも送ったらいかがでしょう。