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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

豪華なゴミ置き場

2020-09-04 00:30:38 | 秋田の季節・風景
「箱文字」とか「チャンネル文字」と呼ばれるものがある。建物の外壁などで、企業や施設の名称を表示するのによく使われる、金属製などの立体的な文字。
看板を出すよりもしゃれていてスタイリッシュなことが多いものの、費用はかかるし、経年で部分的にズレたり落ちたりするとみっともない。


秋田市内のこんなところに、箱文字が使われていた。
小さいけれど凝った造り

近くにはこんなのも(同じものが2つ)

1文字10センチ四方ほどの、銀色の太めのきれいな明朝体の箱文字でその名称が表示されているが、見ての通り、
「ゴミ集積所」
【4日補足】書体は、写研製「石井太明朝体」ではないだろうか。写植用書体(「文字」カテゴリー参照)なので、パソコンでは使えない。
「ゴミ集積所」

ただのごみ置き場。
それにこんな立派な箱文字を使うとは!

まず、集積所にしては構造からして立派。
後ろに一部写っているように、これは集合住宅のごみ置き場。公営住宅、社宅、分譲マンションなどでは、建物本体と統一感のあるごみ置き場が造られることが多い。折りたたみ式を設置するのは、ほとんどが戸建住宅の町内会。
とはいえ、特に最初に紹介したのは、鉄筋コンクリート造かのような丈夫な造りで、屋根にドーム状の物体があるなどデザイン性が高い。もう1つのほうはシンプルだが、裏側にも同じ扉があって、おそらく住民は道路に出ずとも、敷地内からごみを出すことができる。なかなか豪華なごみ置き場、しかも箱文字表示付き。
この裏面も同じ構造で、箱文字はない

このごみ置き場があるのは「秋田県職員矢留公舎」。県の職員住宅。
建築時期もデザインも異なる複数の棟からなり、集積所も複数あるが、うち3つだけがこのような箱文字付きごみ置き場のようだ。矢留以外の公舎にはあるだろうか?
「秋田県職員矢留公舎 n-nn」という、所在地と建物名の表示は、金属板。その文字よりも「ゴミ集積所」のほうが若干大きいと思う。
矢留公舎のほかの集積所は、以前は木枠に網を張ったもの、ここ5年ほどの間で金属製の檻状のものに交換されている。いずれも、ごくシンプルなもので、表示もない。

この3つのごみ集積所は、もしかしたらバブル期に建てられたかもしれない。ましてや県庁、こんなところに税金を無駄遣い(と言わざるを得ないと思う)したのだろう。
だとしても、ここがごみ置き場であるという表示をこんなに大きく目立たせる必要があったのか、理解に苦しむ。
あと、県庁の業務は家庭ごみには直接関わらないものの、役所として「ゴミ」表記は適切ではないとも思う。公的にはゴミは「ごみ」とひらがな表記するものだ。バブルで浮かれていたのか?

一度作ってしまったもの。今さら撤去するのもまたおかしい。
文字は光り輝き、込み入った画と画の間などに汚れも溜まっていない
集積所の壁は、経年で汚れてしまっているが、箱文字はピカピカ。部分的な欠落も生じていない。大切にはされているようだ。

かつて、市内の某民間商業施設では、客の目に触れる箱文字が、こんな状態で放置されていた。※後に修理されました。
(再掲)
これに比べれば、みっともなくなくていい。だけど、「コミ集積所」などとなった時は、修理するのでしょうか…

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