治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

自分の医療不信の根っこを分析してみる その2

2021-08-05 08:21:06 | 日記

さて、週五日働けるための身体も、それから(これも悲願だった)季節に翻弄されない身体も、医療は作ることができないとわかりました。
そのときも別に医療を恨んではいなかった。「意外と守備範囲が狭いんだな」と思ったくらいです。何しろ大病も大けがもしたことがなかったので、医療の守備範囲の相場観がわからなかったので、「そうか、医療はこういうところは無力なんだ」と思っただけでした。

ただしそれを「一生治らない」と決めつけるのは間違いだったと思います。
だって実際、藤家さんは週五日働ける人になったし。
その助けになったのが標準医療ではなかった、というだけの話です。
芋本の登場で、季節に翻弄されない身体づくりもわかったし。
そのおかげで読者の皆様は、季節の変わり目もうまく乗り切り、休み明け後の登校渋りも激減。

いよいよ医療に不信感を抱くようになったのは、やはり裁判だったと思います。
私はそのころネットに割く時間は長くなかったのですが、虚偽の情報を振りまいて暴れまわっている自閉症者がいるというのは多くの人々が忠告してくれました。でも安心していました。この自閉症者はこの世界の第一人者である医者の患者らしい。だったらそのうち治るんだろう、その妄想は。

ところが攻撃がやまないとき、地元の支援者に相談したら教えてくれたのです。
「あそこは高いお金は取るけれど、行ってよくなった人はいない。家庭内暴力も不登校も、あそこに行って治ることはない」

そうだったのか。
でも名医なんでしょ?
自費で高いのに、全国で初診を数年待っている人がいるほどの人気クリニックなのでしょ?

そして私は知るのです。
このギョーカイでの有名医とは、治すこと、人々の症状をよくする人ではないことを。

医療の相場観がない私としては、「なぜ治さない人が名医なのか」さっぱりわかりませんでした。
そして、医療が解決しないのなら、と裁判を起こすことにし、相手にきちんと前科を負ってもらいました。
自閉症者の迷惑問題を、医療は解決しない。そして世間に我慢せよという。
それが今、自分たちは発熱患者もみず、病床を増やしもせず、他産業に負担を押し付けて恥じない身勝手な医療従事者たちの姿に重なるのです。

そう
「社会の理解が~」は、「俺は津軽海峡越えてシャンパンと寿司楽しむけどおまえら庶民は県境跨がずにステイホームな」と同じなんですね。
「発達医療は努力しないよ。自閉症者が何しようとそのまんまだよ。被害は世間で引き受けて。よろしく!」っていうことですから。
ギョーカイにもプチシャンパーニュ中川がいて、世間に我慢を強いてきたわけです。
こういう医療の身勝手さは発達医療だけではない、と教えてくれたのがコロナ禍なわけですね。

ちなみに「自閉症者の迷惑行為」について言及することは「偏見を振りまく」ではありません。
私が迷惑行為をかけられたのは事実で、司法がそれを認めました。
だから私があの事件に言及することによってお伝えしているのは、偏見ではなく事実ですから。
それを黙っておけというほうが言論統制ですね。
ただ言論統制は医療も行政も大好きなようですけどね。

続く



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