治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

いわゆる「強度行動障害」。治るとどうなり、治らないとどうなるか?

2018-08-07 09:57:02 | 日記
さて、昨日の「まえがきの冒頭」公開を受けてのねてまてさんのコメントを引用させていただきます。

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新刊待ち遠しい! (ねてまて)
2018-08-07 05:50:12
専門家である、医師やカウンセラー、支援者に一番頼りたくなるのはこの場面のはず。

周りも困ってます、本人辛そう、治したい。

なのに、なぜ、ギョーカイはこんな目立つところを何とかしてますって研究発表しないの?(してるのかな?内々で)
治せないことを(治るって言葉は…とかなんとか言って)威張ってるような人までいるの?
前から疑問でした。

以前、漫画になっていて、すごーく期待を持たせるような宣伝なのに、最後は専門家にかかって下さい、な本があって、がっかりしたことがあります。しかも、現在新規受け付けてません的なあとがき(怒

花風社さんの本のように、今必要な人に役に立つ本を出してほしい。待ってます!

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いや、実はギョーカイも、っていうか発達障害の世界だけじゃなく精神医療も手を打とうとはしているんですよ。だって実際に他害の被害があった場合医療者や支援者が傷つけられるケースは相当多いんですから。

たまに精神病患者が事件を起こすと医療福祉はよってたかって「偏見につながる!」と報道に抗議しますが、医者一人殺されたときの反応すごいですよ。。世間にはきれい事言って一般人が何人殺されようと偏見ガーしか言わない医者たちが自分たちの仲間が殺されたときの反応あれはすさまじい。

ま、ともかく。今朝ある親御さんがメッセージをくださいました。新刊楽しみにしていると。でもそこのおうちのお子さんは支援級在住。この夏はご両親が働いている間一般のデイケアで健常児のお子たちと遊びながらすくすく育っているんだそうです。もちろん優秀なスタッフによるさりげないケアはあるにしても親がまだ無理だろうと思ってつれていかなかったところも友だちと一緒にクリア。それも自傷・他害・迷惑行為・不潔行為・奇行が治ったおかげだということ。そして花風社の提供する知見に感謝してくださっていました。小さいうちに治るといいことありますね。

みるさんがあまちゃん県で受けているお節介にしては度が過ぎている囲い込まれ状況ね、あれ不思議に思っていたんだけど今朝のブログ見て、そうか、強度行動障害の既往があるからかも、と思いました。



ギョーカイは治せないし治った人見たことないし治らないと信じ込んでいるから、みるさんがまだ現役の強度行動障害者だという思い込みから抜けられず危険回避のためにうるさく営業してくるのかもしれん。まったく先着1名様はどっちの話だよっていうこと。

つまり早めに治ると一般のデイケアで夏を謳歌している小学生のようになり、子どもたちの中で芋づる式に成長の機会が与えられる。
福祉に目を付けられてから成人して治ると身柄の自由はあるとはいえ、うるさい押し売りに悩まされるんですな。

じゃあ治らなかったらどうなる?
ギョーカイなんにもやってないの?
いやいや、そんなことはありません。

ギョーカイはちゃんと手を打ってるんだなあ、という動画を見ました。
「こうやって対応しましょう」といういわゆるスタッフのための護身術ね。おおまじめに研修とかで紹介されているらしい。

ひどいもんです。

介助じゃない。暴力だろうこれは。
人間扱いじゃない。
これが研修で勧められているんですかね、ギョーカイでは。
こういうのがイヤで役に立つ方の大久保さん@てらっこ塾は事業所を離れ独立したんですな。
だって人間を人間扱いしていないもん。
そういうのを医療現場は開発してしまうんですな。実際に警察や刑務所と連携して開発したらしい。

つまり大人になるまでに治さないと、まあ途上で親も相当暴力受けたりするだろうし教員も被害にあうだろうけど

行き着く先は刑務所みたいなとこなんです。
それをみんな知らないで「パニックは見守りましょう」とかウソ教える、と今度のメイン著者の人は憤っているわけです。
見守ってていいわけがないじゃないですか、と。
あ、パニック経験者の当事者の皆様におかれましては、パニック起こしているときの気分とか教えてくれると助かります。コメント欄にお願いします。

もちろん「引き取ってくれるなら刑務所みたいなとこでもいいわ」という親もいると思うんですよ。
その人たちは従来型のギョーカイ的アリバイ的強度行動障害研修セミナーに出て加算もらった事業所に子ども預けて暴力的に制圧され薬漬けされて健康をむしばまれても心が痛まないんだと思う。
私はかつてそらパパが「親の死後はどうでもいい」と言ったのを見てああこいつは根本的に花風社クラスタとは違うんだと思った。
親が生きていたら子の障害は悩みだけど死んだら親は悩まないしどうしようもないんだからどうでもいいそうです。ね、違うでしょ? その違う人にどうけなされてもやはり治す路線をひた走る私の気持ちわかる人も多いんじゃないかな。

でも「そんなとこに我が子を送るのがいやだ」っていう人はいると思う。
そういう人の助けになればいいな、と思って
そしてかつての大久保さん@役に立つ方@てらっこ塾のようにギョーカイ流制圧に嫌悪感を覚えながら現場にいる人(支援校の先生とかも含めて)届けばいいなと思っています。

まあ待ちながら皆さん、榎本さんの本と栗本さんの本をよく読み返しておいてくださいね。
黄色本こと『自閉っ子の心身をラクにしよう!』の冒頭に出てくる「じへいっこ」の棒人間ね。
あれね、私はパニック起こしたときの自閉っ子をみて「顕著だなあ」と思って栗本さんに質問して、そこからすべてが始まったのですよ。


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1 コメント

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Unknown (ねてまて)
2018-08-09 01:07:31
あ、ギョーカイも対応力あるんだ!とほっとしたのも一瞬。
制圧とか、そっちにいってしまうんですね。

こどもの癇癪に悩んでいる、発達障害でなくてもある話。

近所に、通所の作業所、老健やサ高住もあるので、時々、送り迎えをされている親御さんまたは、施設スタッフさんをみかける。
成人支援の大変さ。

そして、こちらのブログでもつねに上位記事の
医者も逃げ出す~。

みるさんや大久保さんのブログも読み返す。
入院、自傷他害、多剤投与、囲い込み。
考え込んでしまって、なかなかコメントできませんでした。

治して、こどもらしい夏休み。
一緒に明るい方へ。
新刊まで、読み返しながら待ちたいと思います。      
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