治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

関西方面でコンディショニングにご興味のある方へ

2014-10-20 09:55:21 | 日記
先日のコンディショニング講座、ご参加の方からのメールを一部引用させていただきます。
ご兄弟お二人お子さんお連れで参加された方。
個人情報伏せてあります。

=====

実は一緒に持ち上げた私も、力を抜く、ということがいままではうまくできなかった
○○(息子さんのお名前)が、
ふっと力をうまく抜いていたことに、とてもびっくりしましたし、
他の参加者のかたに声をかけていただいたときの○○の顔が、ほんとうに嬉しそうでしたので、私も、とてもうれしかったです。
今日の小暮画伯のブログにもありましたが、花風社さんのセミナーはほんとうに和やかで、参加後も良い気持ちになれます。
次回12月6日も(所用があり午前中のみになってしまい残念ですが)伺いたいと思います。

そういえば、森嶋さんのご本にある「饗宴」のイラストですが、うちの子どもたちは
好きなようで、気が付くと、どちらかが「饗宴」のページを開けてニコニコして見ています。
昨日、森嶋さんのご本を購入したときも、2人が取り合って「饗宴」のイラストを見ていました。

=====

「饗宴」のイラストがお好き、ってうれしいですね。
あれはね「世の中怖くないよ」って伝えたくて描いてもらったイラストです。

翻って、考えてみたら

「棲み分けはまかりならん!」なんていう世界観を持っている支援者が
「社会とは饗宴である」なんていう結論を導き出すわけがないですね。
そうすると「治す」っていうことが残酷に思えるのでしょうね。

でも私は棲み分けを信じる者です。

そしておんなじように身体アプローチが早道じゃないか、と思っているお友だちの狸穴猫さんが、面白い企画を大阪で立てられました。
こちらです。
フェルデンクライスのコンディショニング+自閉っ子子育てチップの講座。
少人数ですからアットホームな雰囲気でしょうね。

フェルデンクライス、って言ってもピンとこないかもしれませんが
このブログでもご紹介して方々ではやっているだるま転がり、
あれフェルデンクライスのボディワークです。

あんな難しいワークではなくても
黄色い本の中の風船人間のワーク
あれはフェルデンクライス由来です。栗本さんはフェルデンクライスにもたくさん学ばれていますから。

それに加えて猫さんの自閉っ子育てチップ。
猫さんの話聞いてると「あああやっぱり異文化だなあ」と思う反面、ルサンチマンのない方なので
きっと前向きなヒントがいっぱいもらえると思います。

関西方面の方、ご興味があったらどうぞお出かけくださいませ。

最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
フェルデンクライスU+2022メソッド…私が体験によれば (栗本啓司)
2014-10-20 14:36:29
こんにちは。11/8に行われる「発達障害児の子育てTips講座+フェルデンクライスボディワークプチレッスン」楽しみですね。

浅見さんに、フェルデンクライスについて一言とありましたので、フェルデンクライスのレッスンを経験した一人としての一事を述べたいと思います。

フェルデンクライスメソッドは、イスラエルのモーシェU+2022フェルデンクライス博士が作ったメソッドで、シンプルな動きを丁寧に感じながら、心身の機能を調整、開発していくメソッドです。

ある動作…例えば、手を上げる動作等を動きを丁寧に感じながら、疲れたら休みU+2194U+FE0E行うを繰り返し、自分の感覚を育てることで、筋肉の緊張が抜けていきます。緊張が抜けることで、感覚の歪みが調整され、終わった後、体が軽くなったり、視野が拡がったり、呼吸が深くなったりします。

簡単で運動が苦手な方にも取り組みやすいメソッドだと思います。

上記のような一感想ですが、メソッド自体、奥深いものなので、詳しく知り方は、レッスンに出ることをお勧めします。


返信する
Unknown (狸穴猫)
2014-10-20 20:40:22
おおお~、記事にまでしていただくとは!
さらに栗本さんの解説まで!
浅見さん、栗本さん、ありがとうございます!!

白状しますとフェルデンクライスメソッドに関しては私も体験するまでピンとこなかったんです。

フェルデンクライスの系統の「あべこべ体操」であれ?と思って」体験できるところを探し、試しにと体験してびっくらというところです。

おまけに講師(今回の企画のプラクティショナーさん)が実は知り合いだったのでさらにびっくりというサプライズがあり、そこから今回の企画に至ったんです。

ほんとボディワークとデジタル耳せんは自閉っ子の必須アイテムだと思いますねえ。
返信する
フェルデンクライスメソッド (ななこ)
2014-10-21 08:45:53
はじめまして(^-^)

フェルデンクライスメソッドのレッスンを3年間受けて、
それまでの悩ましかった身心状態が改善された体験を持つ者としてコメントに参加させていただきます。

カラダオンチの私にフェルデンクライスメソッドに意味を見出すきっかけを与えてくれたのが、長沼先生の著書でした。
(以下、希望を与えてくれた内容です。)

【活かそう!発達障害脳】長沼睦雄 著 より抜粋します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆脳の組織の中には、たとえば低酸素なんかでやられやすい神経があります。小脳とか海馬とか大脳基底核とかやられやすいんですね。ふだん血流や代謝の多いところは低酸素でやられやすいんですね。

◆僕達が学生時代に習ったのは、小脳はバランスや運動の微細なコントロールのための器官であるということでした。だから小脳がやられるとバランスや微細な運動ができなくなると習ったんですけど、その後、小脳が大脳の様々な高次機能と関連しているという研究がたくさん出てきたんです。

 小脳も大脳と同じく、発生学的には古小脳といわれる前庭小脳、旧小脳といわれる脊髄小脳、新小脳といわれる小脳の三つの層に分かれていて、新小脳は生後二歳頃までに一気に大人並みの大きさに膨らみます。

 小脳には大脳の神経細胞よりはるかに多くの神経細胞があり、大脳の神経細胞が140億個ほどなのに対して小脳の神経細胞は1000億個ほどもあります。また、大脳の大型神経細胞は1000個くらいのシナプスを持ちますが、小脳のプルキンエ細胞はなんと数十万個ものシナプスを持っているというんです。なぜ小脳にこのようにたくさんの神経細胞とシナプスがあるかというと、それは小脳が「内部モデル」を持つためだと考えられます。

◆内部モデルというのは、外の世界や物を脳の内部に写し取った、脳の中に作り上げたシミュレーター(模擬装置)のようなものとかんがえられています。

 人の高次機能にも小脳内部モデルが深くかかわっていることが1990年代後半にわかり、その後、道具の使用、コミュニケーション、心の理論、抽象的な思考などに使われているという理論やデータがたくさん出されました。

 これは、遺伝的にはじめから存在するのではなく練習や学習によって獲得されると考えられています。最初はぎくしゃくした動きですが、練習するうちに非常に滑らかな動きが実現するのです。

◆簡単にいうと、小脳の中には大脳皮質が行うプログラムの裏返しのプログラムがあるということなんです。

 人間のような生体の場合、機械に比べるとかなり信号の伝達が遅いので、速い運動をするには感覚のフィードバックを待っているだけでは間に合いません。前もって運動の結果を予測して指令を出す働き、いわばフィードフォワードとでも言うべき予測活動が必要となります。

(中略)
 たとえていえば、順モデルというのは、ボールを投げてあそこにいくにはどういう力でどういうスピードで投げたらいいかを以前に自分が行った結果のコピーを参照し調整するモデルです。出す力を出す側にいて感覚的に調整する予測モデルなんです。逆モデルはその反対で、力を受け取る側にいて「あ、これくらいの力なんだな」と計算して自分の動きを調整するモデルなんです。

(中略)
 そして小脳がちゃんと小脳らしい機能を果たすためには内部に出力するための予測モデルが必要だということなんです。

 運動を覚えるときには、自分で身体を動かし、思い通りにいったかどうか感覚のフィードバックを受けて誤差を調節しながら学習していますね。でも神経伝達が遅いから、学習のスピードが遅れるでしょう?スピード重視で学習する為にはまず、自分の中に経験の結果得られた予測データがなければならないということなんですよ。

 そしてその予測データが小脳に保存されているということなんです。しかもいろんな状況ごとに多重に。この膨大な予測データが状況に合わせて選択可能な状態で用意されているというのが多重内部モデルなんです。

 そしてこの予測データを用意するためにはさまざまな感覚、中でも身体感覚である固有感覚のフィードバックが必要なんです。
・・・・・・・・・・

よろしければ、添付いたしましたサイトの文面もご覧になってみて下さい。

個性豊かな人々が、みんなそれぞれに花開いていくことを切に願っています(^-^)
返信する
狸穴猫さんの企画 (安藤昌博(まさ))
2014-10-21 19:31:26
狸穴猫さんの企画でレッスンを行う「まさ」と申します。
紹介ありがとうございます。フェルデンクライスは、今の自分を肯定し、体から小さな自信を積み重ねていきます。
この記事、私のブログで紹介させていただきますね。
これからもよろしくです。
返信する
亀レスすみません (浅見淳子)
2014-10-24 09:53:52
栗本さん、猫さん、ななこさん、まささん
コメントありがとうございます。ばたばたしておりまして亀レスすみません。

栗本さん、フェルデンクライスについての説明ありがとうございました。私がフェルデンクライスを知ったのは栗本さんに出会ってからです。アップしてくださる数々の動画を見て面白いなあと思っていました。それでこの猫さんの企画も皆さんにお伝えしたいなあと思いました。

ななこさん、ようこそ。
なるほど、この小脳の部分を読んで、フェルデンクライスに取り組まれるきっかけとなさったのですね。長沼先生と本を作ったとき、私自身はおそらく小脳機能がかなりしっかりしていてそれで世の中渡っていってる感じだなと思いました。そして発達障害の人ここにバグが多いな、と。その後神田橋先生が春ウコンをすすめる方たち(発達障害でもすすめない人もたくさんいます)はわりと小脳機能の関連じゃないかという観察をしています。フェルデンクライスのようなワークはたしかに小脳機能に働きかけそうです。示唆をありがとうございます。

猫さん、まささん
私も11月8日に行けるといいなあと、今日程調整中です。どうせならもりしーさんとこの新しくできた三号店の見学も兼ねたいので。またお知らせしますね。

皆さんコメントをありがとうございました。
ご盛会をお祈りしております。
返信する