治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

そのままの君でいて

2015-08-24 17:08:14 | 日記




はい。「治ってますか? 発達障害」をお読みになった方はわかりますね。
これは中に載ってる図です。第一章ね。

支援に携わりながら「治すなんて間違い」と主張する人たちのメカニズムを、主として利権方面に求めてきた私ですが
鹿児島以来、ずっと私を気持ち悪がらせてきたものの正体に

「当事者萌え」

と言語化できて

これもあるんだろうなと思うようになりました。

自閉っ子が好きで好きでたまらない。
だから治らないでほしい。
でも生きづらい? じゃあ社会を変えろよ!

みたいな心理も少なくとも一部ありそう。

それ、実はわからなくないんですよ。
異文化として面白いなあ、と思ったから自閉っ子シリーズを作ったんだしね。

「コタツに入ると脚がなくなる」とか面白いじゃないですか。

でもその結果不便だとしたら
「面白いからずっとそのままでいて」って言うのはこっちの勝手でしょ。
脚が生えた方が便利だと本人が思ったらその方法を探してきてあげたい。
その結果こっちは見てて面白くはなくなるかもしれないけど本人は生きづらさが減る。
決めるのは本人でしょ。
なのに「治らなくていい」っていう支援だけしか提供されていないと悲しいでしょ。

そう思ってやってきたんだけどね。

「そのままの君でいて」

って支援者が思っているとしたら

それがたとえ利権由来じゃなくても

傲慢だと思うんだよね。


世の移り変わり

2015-08-24 16:13:42 | 日記




先日、実父が入院したとき、病室にいたらナースの方がやってきて
主治医の回診に研修医のつきそいの許可をいただきたいと言われた。

そうか今はそういうのにも患者側の許可がいるのか、と思った。
父は寝てたし母はいなかったので私が許可を出した。

許可せざるをえないでしょう。
若い先生たちにだって学んでもらわなくてはいけない。

私は医学部のある大学を出ている。在学中にも入院マターになる学生はいるしなんかたしか診てもらいやすい?らしい制度があったみたいだけど

当時は「うちの大学の病院にだけは入ってはいけない」みたいな都市伝説があった。
大学病院というところは患者を研究材料にする。入院したら学生の大教室で見世物にされるとかそういう話。同じ大学だから、一緒に飲んだり遊んだりしている仲間の前で見世物にされるとか。

真偽のほどは知らない。私は在学中入院しなかったし。(ていうか生まれてから一度も入院はしていないし。)

最近その見世物制度が「患者供覧」って呼ばれてるのを知った。

それだけでうなされそうな四文字。
残酷な、非人間的な四文字。
患者供覧。うわあ。

そして今は人権問題で行われていないらしい。
そりゃそうでしょうよ。
でも私が大学生の頃にはまだあったんだね。

それから世論が変わって、そういうことはやってはいけないことになって
今では教授の巡回に研修医がくっついてくるのさえ患者家族の許可をとるんだね。

このことを鹿児島以来よく思い出す。

どういうことかというと

今年配の先生方は、たとえそういう研修は積んでこなくても
そういうのを当たり前とする時代に育ったのであって

そうじゃない先生たちが上に立った時
ちょっとは発達障害治療も変わってくるのではないか、という期待。

独り言です。

そしてFBからも独り言拾ってきた。
この週末、大きなイベントの週だったんだね。
私は箱根行ってきました。トンボがたくさん飛んでたよ。秋だね。
噴火?直後に行ったとき黄色く濁ってた川は元通りになってましたよ。