治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

海と山 4

2015-01-08 09:27:44 | 日記
バンコクにいる一日半で四回マッサージを受けた私たち。
部屋に戻ると紅白が始まっています。タイは二時間遅れなので、夕方から始まった感じです。
ちらちら紅白を見ながら、最後のディナーへ。
バンコクでのお楽しみはこれ、フカヒレ。




横浜で食べるのとちがってフカヒレがふんだんに使ってあります。
そして日本人街の真ん中のレストラン。演歌のタイ語バージョンがいっぱい流れています。
考えてみれば演歌って、冬や北国を歌ったものが多いんですね。
襟裳岬とか北国の春とか、いったいどんな訳をつけているんだろう。

そういえば大地君が大人になったらフカヒレをおごってくれると言ってたなあ、とか思い出していたら
大地君から年末のメッセージが届きました。
皆さまにお裾分け。
中学校の一年生、有意義な一年だったようですね、よかったなあ。

大晦日のディナーのおともですが、私はペリエでした。
アルコールは封印。
これも「水収支」に関する身体を張った実験です。
これから日本に飛ぶのに備えて。

飛行機って限られたお化粧室に特定の時間に人が集中して、なかなかわずらわしいもんです。
だから水分摂取を控える人とかもいると思うんですけど(同様の現象は避難所とかでも起きるみたいですね)これが身体によくない。
私も以前は、回数を減らすためには摂取水分を減らせばいいのだと思っていました。
ところがそうじゃないことを知ったんですね、栗本さんに習って。
自閉っ子の保護者の皆様も、よく観察してみるといいです。
とくに冬。たいして飲んでいないのによくトイレ行くなあ、っていうシグナルが出たら、水収支がうまくいっていないかも。唇が乾く、爪が割れる、やはり水収支がうまくいっていないかもしれません。
それが春のパニックや不調につながります。
詳しくは芋本をお待ちくださいませ。



というわけで
・水は飲む
・アルコールは飲まない
という方針にしたんですね、フライト前は。
これは別に、栗本さんの具体的な指示じゃありません。
理論を習って私が独自に編み出した仮説に基づく実験です。

そして長袖を着ました。
五本指ソックスを履きました。
手荷物の中にダウンジャケットとコート。今度はどんどん着ていく作戦です。
空港に向かいます。
ラウンジで日本の新年を迎えます。ここもペリエで乾杯。
そしてタイでも年越しのころ、バンコクを飛び立ちました。

楽しかった-。
また来るよ。
私の五感に優しい土地。

なんで大晦日フライトを選ぶかというと
どこもかしこもすいているからです。
機内もゆったり。
日本に近づくと、空の上で初日の出が見えます。
水収支の実験もうまくいったみたいで、快適なまま降り立った成田は3度。30度の気温差がある冬の国に帰ってきました。

降りた瞬間、ぴりっと身体が引き締まるのがわかりました。
不快な感じはしませんでした。
空気が清浄に感じられました。

そのままバスで横浜に帰ってきます。
まずはお雑煮の用意。昆布を水に浸して里芋の下ゆでから始まるのですから話が遠いのです。
おせちらしいおせちはありませんが
とりあえず海のもの山のものを揃えます。
その合間に洗濯二毛作です。
横浜は雪を免れたようで、洗濯的には助かりました。

すべて終わってからシャワーを浴び、新年の宴。
読者のいっちゃんが贈ってくださった広島の銘酒「亀齢」の五合瓶。あっという間になくなりました。

すると眠くなりました。
深夜便で飛んできて帰ってからずっとお料理と洗濯をやっていたのだから当たり前です。
iPadをお布団に持ち込んで、留守中の「マッサン」を見ているうちに寝てしまいました。

起きたらもう日が陰っていました。
スーパーに買い物に行きました。
ちょっと高級っぽいところで、お正月からやってくれているのはありがたいのですが、お肉もお刺身もパックあたり3000円からっていう感じ。
これがご祝儀相場ってやつですね。
それがぼんぼん売れているのです。お正月は皆さん気前がいいんですね。
どうしよう、と思ったら目の前で1100円のカンパチ(とてもちっぽけ)が半額に下がったので、それを買ってきました。
これが我が家のメインです。

帰ってもう一度お風呂に入り、コンディショニングをしました。
実は夏の身体のままだったんですね。
私の身体はどうも、冬に切り替わる方が遅いようです。
でも、夏の身体の「ある特性」を、できればこのまま維持したいと思いました。その方がラクなんですね。
だからそれを維持するためのメニューを自分でこしらえてコンディショニングしました。
黄色い本を読んでも読むだけで実行しない人の多さにも私は実はびっくりしているんですけど
丸暗記しているだけの人の多さにもびっくりしています。




原理をきちんとつかめば、自分の体調に合わせてどんどんコンディショニングのアイデアが湧いてくるのにね。
指示待ち、っていうか「言われたとおりやるだけ」の人が多いですね。それってもったいないですよ。
黄色い本を読んで、いまだ自分のぼしきゅうに触っていない人は反省してください。
家族中のぼしきゅうに触れるだけで家族の一人一人について情報がわっと入ってきます。それは体調管理に確実に役立つはず。
1月31日ご出席の方で、他人のぼしきゅうに触ってみたいという方がいました。
よかったら私がボランティアしますよ。私のぼしきゅうは定型に発達しているので。自閉っ子と違いますよわりと。

そして夜の宴。
今度はシャンパンです。いただきもののヴーヴクリコ。
祝宴にふさわしいお酒です。




こうやって帰国一日目の元日は、平和なうちに終わりました。

つづく