治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

海と山 2

2015-01-06 11:10:41 | 日記
旅行に行く前は、張り切って本をいっぱい購入していました。
ちょうど芋本を画伯待ちの状態にまで持っていっての休暇。
それまで何ヶ月も棒人間会議を繰り返したり関連資料を読んだりしていましたが、資料的には空白の期間。
つまり好きな本が読めます。
やっほーと思い、あれこれ本を買いました。紙でも電子でも。

私の場合放っておくと、発達障害の本とかは買わないで、歴史書や小説なんかを読みます。
発達障害の本とかはあくまでお仕事。
脳みそ関係はお仕事と趣味と半分くらい。
身体関係は好きで読むけどお仕事にも役立つ、とかそんな感じでしょうかね。
ともかく趣味を全開させて、歴史書を中心に持っていったのです。

ところが現地に着いてすぐに夫に家内制手工業的に仕事を振られました。
(夫は現地に行っても、仕事よくしています。)
すっかり本を読むつもりで来た私は、「やだなあ」と思ったのですが、報酬が金一封+帰国後の箱根の温泉 だというので、「これはやるしかない」と思いました。
南の国で遊んで帰ったら温泉なんていいじゃないですか。

でもお正月の箱根って、取れるの? ていうかすごく高いんじゃないの?
先日芦ノ湖のそばに泊まったときには、お正月はもうキャンセル待ちでいっぱいだと言っていました。とくに予選を勝ち上がった大学の関係者は、予選が終わってからの宿取りだから競争熾烈なそうです。シード権を勝ち取った大学の関係者はもう帰るとき翌年の予約してるんだって。
そんな状況で、取れるんだろうか。

と思ったら、ランナーたちが山を下って駅伝ファンが山を去ったあとの箱根は、意外と空いているし、お値段もぐっと下がるそう。
いいことを聞きました。
おまけに今年は仕事はじめが5日だったじゃないですか。3日に泊まりに行っても4日には帰れるし。

というわけで、旅先にもちゃんと持ってきた赤ペン(すごい編集者魂でしょ、ほめて)と日英対訳原稿45枚を持って、私はこういう海辺のカウチでせっせと校正に励んだのでした。

校正して疲れたら海へ。上がってきたらまた校正。
あるいは浜辺で貝と遊びます。
掘るといくらでも貝が出てきます。アサリ的な二枚貝。
砂に置いとくと「寝てたのに起こしやがってうぜーな人間」っていう感じで、迷惑そうに急いで砂に潜っていきます。その姿を見て、ああ君たちはだからその小さな身体を固い殻で覆っているのね、そして君たちを食べるときに砂を吐かせなきゃいけないのは当然ね、と思いました。
貝は迷惑したと思いますが、一生懸命戻っていく姿がけなげで、いっぱい掘っちゃいました。ごめんなさい。
海はあなたたちのものです。人間に負けないで強く生きていってください。

「脳みそラクラクセラピー」の中に「治っていくための資質」をつかむ方法として、海で遊ぶっていうのを画伯にイラストにしてもらっていますね。
私は泳ぐのが一番ですが、生き物と遊ぶのも好きなのを発見しました。
頑張る姿を見るのが好き、というのが自分の資質であることを再確認したのでした。


つづく