gooおっさんの気まぐれ日記 (人生は楽しく)

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ALINCO DR-419HXの修理依頼 何とか終りました.。が

2013-01-02 18:58:45 | アマチュア無線機器関係

2013.1月2日 外気温 10℃ 室温20℃ まあ暖かい日でした。
今回のDR-419HXという430MHzFMのハイパワー機(35W)ですが、
てこずりました。以下、修理の状況です。

1.症状
  スケルチのザー音が出て受信出来ていても、音が出なくなり、
  受信も出来なくなると言う複合原因と思われる症状です。

2.調査
  調査に有っては内部のVRの働きと位置と回路図が必要で偶然に見つかりました。




2.1スケルチが深くプリセットされていないか
  図のIFの基盤のIC:M3361HDに付いているVR9が深くなりすぎだったので、
  浅くして見ました。効果は有りました。  
2.2VOLのVRの接点/半田付けに異常が無いか
  外して見ました、ちょっと接触子(ブラシ)が浮いている感じだったので
  かしめて見ましたら正常になったので再実装してみました。  
2.3VCOのロックが外れていないか
  435MHzで受信でTP3の電圧を2V(キッチリとは合わない)と、
  435MHzで送信でTP3の電圧を1V(キッチリとは合わない)と
  調整して各周波数でロックが外れないか確認してみました。
2.4その他異常がないか
・ メモリーバックアップ電池は3.2Vもあり問題なし。 
・ 送信周波数がー2.6KHzもずれていたので調整しました。

周波数あわせ 左:調整前、右:調整後 -2.6KHzずれだった

VOLVRを取り外して置いて見た。その後かしめ、取りつけし直した。 

    VOLのVR単体です。こんなの入手難だよね。


       VRを取りつけ直し修理中です。


何とか、直った様です。最後にパネルのキズも修復してきれいになりましたね。

追記
しばらく放っておいたら、再発しましたね。どうもFM-ICの不良か、
受信VCOあたりか、(2Vにならない:2.75V 435MHz)
しばらく通電して見るとスケルチオープンでザー音が出るし、
受信可能ですね。不安定ですねえ。電源ラインが不安定。

後は電解コンデンサの液漏れの臭いがしたので、交換が必要の様です。
この機種は放熱が悪くて105℃の電解コンデンサでも20年以上経過
だと、寿命ですね。さて、105℃で16V以上のコンデンサは無いしね。
入手にお金もかかる、どうするかだね。

3.最後の電解コンデンサの交換





電源ラインとVCO周辺の電解コンデンサを交換しました。
やはり、下側から液漏れしていて劣化は間違いなかったですね。
抜いて、イソピルピルアルコールで清掃、穴は1mmのドリルでさらって
部品を取り付け直しました。(車の水抜き剤:100円ですよ)

特に元:470μFの電解は受信時に電流が550mAの所、1A以上流れていた
事が分かり、電源ラインの電圧が不安定になっていた様で、遅れれば
電源ショートになる所でした。

これで、完全に修理は完了です。良かった。良かった。

外気に晒し、動作確認すると、受信VCOのロックが外れる時が
有りましたが微調整後、銅のシールを貼りました。

この様な修理はメーカではやってくれないし、その手のお店でも、ん万
は取られるでしょうね。


2013年1月12日追記 

その後、受信も送信も出来なくなりました。

受信時にTP3の電圧を見ると、不安定でPLLがロックされない様です。
送信もドライブ段の出力が小さくなり、M57788Mをドライブするには
不足で微弱電波は出るのだが実用にならないです。

基盤全体に付着していると思われる電解液を個人では取りきれなくて
諦める事としました。

どうも、ALINCOのハイパワーモービル機に105℃の電解コンデンサ
を使って本来の排熱処理を怠っている設計には不満を覚えます。

何しろ、通電しておいて、上蓋を開けると電解液の独特な
臭いが未だあるのは、基盤に染み付いているのでしょうね。

残念でした。