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教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

最近の若者の地元志向。山内康一『螳螂の斧』

2014年08月28日 20時51分35秒 | 国際・政治

代々木ゼミナールの大幅縮小が話題です。

解説の新聞記事を読むと興味深いです。
大学受験世代の志向に興味をひかれます。

団塊ジュニアの私とは価値観が異なります。
どちらが良いとか悪いとかではないものの、
ジェネレーションギャップがありそうです。

私は18歳人口が一番多かった世代ですが、
当時に比べて大幅に受験生は減っています。
他方、大学の定員は大幅に増えています。
その結果、浪人生は激減したようです。

さらに意識の変化も代ゼミに逆風です。
ムリして上のレベルの大学を目指すよりも、
レベルを落として楽に入学したいという、
安全志向の若者が増えているそうです。

経済情勢の変化も大きいでしょう。
私が18歳の頃はバブルの末期というより、
失われた20年の始まりの時期です。
まだ世の中は浮かれていて強気でした。
立身出世主義的な雰囲気が残ってました。

バブルの余韻が残っている時代だったので、
がんばって上のレベルの大学に入ることが、
良いこととされていた印象があります。
経済的に余裕がある家庭が多い時代です。

低成長時代が長く続いた今どきの若者は、
上昇志向よりも安定志向が強いようです。
ハイリスク・ハイリターンの人生よりは、
リスク最小化戦略の人生を好むようです。

また、地方の若者の地元志向が強まっています。
浪人してまで東京のトップ校を目指すよりも、
地元の大学に進学し、地元で就職するのが、
地元愛の強い若者の志向だそうです。

一流企業に入って一流企業に就職するのが、
幸せな人生という時代でもなくなりました。
ある意味で「安定志向」や「地元志向」も、
自然な選択肢のようにも思います。

東京に出なくても地方でも娯楽は増えて、
楽しい生活を送れるようになったことも、
ひとつの要因のようにも思います。

ネットがあれば、不便は少ない時代です。
地方に住んでいても何でも手に入ります。
物価が高くて、通勤もたいへんな首都圏へ
引っ越したくない人もいるでしょう。

地方の再生といった観点から考えるなら、
今どきの若者の地元志向はプラスです。
大いに結構なことではないかと思います。

地元の大学を出て、地元企業や役所に努め、
両親や地域社会との関係を大事にしながら、
夫婦共働きで、子どもを2~3人育てる。
こういうモデルは理想的かもしれません。

若者の地元志向をチャンスと考えて活かし、
地方を再生するために次のことが必要です。

1)地域産業の活性化や社会問題の解決に
  大学の果たす役割は大きいです。
  特に地方の国立大学を強化すべきです。

2)一度は大学進学で状況した地元出身者や
  一度は東京等で就職した地元出身者が、
  Uターンしやすい環境を整備すべきです。
  Iターンも促進したらよいと思います。
  就職や住居の紹介等を後押しすべきです。

3)地方の文化やスポーツの振興は重要です。
  税金を投入するのはむずかしい時代なので、
  サッカーでも野球でも民間の力を活用して、
  整備する必要があります。

今どきの若者たちに期待したいと思います。
低成長でも明るく穏やかに暮らせる時代が、
やって来ることを願います。

 

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引用元 http://yamauchi-koichi.cocolog-nifty.com/blog


 

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