2010年9月24日

『島根県津和野町にある津和野共存病院の須山信夫院長(49)は8月中旬、地域医療実習でやって来た医学生3人を往診に連れ出した。医師を迎える患者や家族の笑顔、最期は住み慣れた家で逝きたいとの願い……。医師をめざす学生たちが、地域住民の命と健康を守る医師の使命に触れた一日だった。(広川始) 山口県境に近い山あいで暮らす80代の男性は、月2回の往診を心待ちにしている。鼻に透明のチューブを差し込んでいる。須山院長と看護師の姿を見るなり、いすから身を乗り出し、顔をくしゃくしゃにした。 須山院長は、真っ先に部屋の暑さが気になった。クーラーなんていらない山の暮らしなのに、お盆を過ぎても暑すぎると思ったからだ。 島根大学医学部4年生の守津汀(みぎわ)さんと尾上(おのえ)正樹さん、自治医科大4年生の宋本暁承(そうもとあきつぐ)さんも白衣姿で同席した。3人は、聴診器を持つ須山院長の動きに目を凝らし、男性の妻からふだんの様子を聞き出すやりとりに耳を澄ませた。診察を終えた須山院長は、看護師に検査のための採血を指示した。 尾上さんと宋本さんは、机の上の家族写真が目にとまった。「お孫さんですか」。初対面の緊張が、どんどんほぐれていった。 20分後、須山院長らは帰路についた。男性が縁側から見送っている。須山院長は、田んぼの水車を指さしながら、「日本の原風景がここにある」。つぶやくように言い残し、次の往診先に急いだ。 医学生の一人、守津さんは大阪出身。都会と田舎の医療格差は肌で感じている。ただ、患者と向き合い、心が動いた。自然な最期の在宅死を求める患者の気持ちが分かった気がした。 夕方、病院に戻った須山院長は、3人の医学生に言った。「6年生になったら、また実習に来てほしい」。医師になる前に、必要とされる地域の医療、介護があることを心に刻んでおいて、と願うからだ。 』アサヒ・コム
島根県津和野町にある医療法人 橘井堂 - 津和野共存病院・www.tsuwano.ne.jp/hos)の須山信夫院長と8月中旬、地域医療実習でやって来た医学生3人を往診に連れ出されたのは、地域医療の現実と大切さを直接肌で感じ教え、実際体験して貰おうと言う須山信夫院長のお気持ですね。往診に医師を迎える患者や家族の笑顔、最期は住み慣れた家で逝きたいとの願いは、地域医療の重要性は、地方の地域や都市圏を問わず高齢者と家族の持っている同じ気持で、願いでは有りませんか。便利な都市圏でも、往診をしない開業医も多いです。高齢者の患者が、今病院よりも自宅が1番と良い言うことは、高齢者の診療に当たり高齢者の気持を本当に理解している経験積んだ医師でないと分からないと思います。亡き母を自宅介護で最期を見取らせて貰った私の心情でも有ります。地域医療で高齢者の立場を良く理解されている須山信夫院長の患者さんを見る目と診察経験で、今年の異常気象の猛暑の夏、山間の地域でも暑く須山信夫院長の往診も大変だったと思いますが、高齢者の患者さんや家族も救われ、頼りにされたのではないでしょうか。須山院長は、田んぼの水車を指さしながら、「日本の原風景がここにある」。つぶやくように言い残されたの地域医療の原点と大切さを皆に教えたかったからでは無いでしょうか。今後医学生の地域医療と介護の大切さを学ぶ為に、地域医療の実習体験を医学部全体の支援我必要ではないでしょうか。島根県の地域医療に日夜奮闘され、頑張っておられる津和野共存病院の須山信夫院長の後ろ姿から地域医療の大切さと後継者養成の重要性を皆さんに訴えておられるのではないでしょうか。
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