蟷螂(とうろう)の斧(おの)
o 〔出典〕 『淮南子』人間訓、『韓詩外伝』巻八
o 〔解釈〕 Yahoo!辞書 大辞泉 【蟷螂の斧】参照。
〔淮南子、人間訓〕
齊莊公出獵。有一蟲、擧足將搏其輪。問其御曰、此何蟲也。對曰、此所謂螳螂者也。其爲蟲也、知進而不知却、不量力而輕敵。莊公曰、此爲人而必爲天下勇武矣。廻車而避之。
斉(せい)の荘公(そうこう)出(い)でて猟(りょう)す。一虫(いっちゅう)有(あ)り、足(あし)を挙(あ)げて将(まさ)に其(そ)の輪(りん)を搏(う)たんとす。其(そ)の御(ぎょ)に問(と)いて曰(いわ)く、此(こ)れ何(なん)の虫(むし)ぞや、と。対(こた)えて曰(いわ)く、此(こ)れ所謂(いわゆる)螳螂(とうろう)なる者(もの)なり。其(そ)の虫(むし)為(た)るや、進(すす)むを知(し)りて却(しりぞ)くを知(し)らず、力(ちから)を量(はか)らずして敵(てき)を軽(かろ)んず、と。荘公(そうこう)曰(いわ)く、此(こ)れ人(ひと)為(た)らば必(かなら)ず天下(てんか)の勇武(ゆうぶ)為(た)らん、と。車(くるま)を廻(めぐ)らして之(これ)を避(さ)く。
o 荘公 … 春秋時代、在位前553~548年。
o 御 … 御者。
o 螳螂 … かまきり。蟷が正字。
? 蟷螂の斧:原文・書き下し文・意味 - Web漢文大系
故事成語と漢詩漢文の名言。「蟷螂の斧」の原文・書き下し文・注釈を掲載。
kanbun.info/koji/toro.html より転載
意味
斉 荘 公 出 猟。有 一 虫。
斉の荘公は出て狩猟をした。一匹の虫がいた。
挙 足 将 搏 其 輪。
足を挙げて今にも車輪に打ちかかろうとしていた。
問 其 御 曰、「 此 何 虫 也 。」
御者に尋ねて、「これは何という虫だ。」と言った。
対 曰、「 此 所 謂 螳 螂 者 也。
答えて、「これはいわゆる『かまきり』というものでございます。
其 為 虫 也、 知 進 而 不 知 却。
その虫は、進むことを知っていますが、退くことを知りません。
不 量 力 而 軽 敵。」
自分の力量の乏しいことを考えずに、敵を軽く見る虫でございます。」と言った。
荘 公 曰、「 此 為 人 而 必 為 天 下 勇 武 矣。
荘公は、「この虫が人間であったならば、必ず天下の勇武となるにちがいない。」と言った。
廻 車 而 避 之。
車を咤回させて、これ避けて通った。
勇 武 聞 之 知 所 尽 死 矣。
勇気があり武術にすぐれた者はこの話を聞いて、死力を尽くして働くべき場所を知ったのである。
? 蟷螂之斧
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ak.zero.ad.jp/teru/gakusyu/kojiseigo/touro/index.htmlより転載
蟷螂の斧とは?
三省堂 大辞林より
蟷螂の斧(おの)
〔カマキリが前脚をあげて大きな車に向かってきたという「荘子」などの故事から〕自分の弱さをかえりみず強敵に挑むこと。はかない抵抗のたとえ。
みんなの党の山内康一衆議院議員の使われている蟷螂の意味の深さには、少数政党みんなの党の一員として、御自分自身も多数党の民主党やや日本の長年の官僚支配と行財政改革に挑む政治活動を蟷螂の斧、鎌切の足に喩えられ使われているだと思います。歴史も政治も少数者が、時代の魁となるターニング・ポイントで切欠を作ったと言うのも事実と思います。
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