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教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

2025/06/23

2025年06月23日 02時37分55秒 | ニュース
ダイヤモンド・オンライン
Photo:VCG/gettyimages

 大阪・関西万博の会場ではメタンガスの検出が度々話題となっている。実際、万博準備中の2024年3月にはガスに引火したことで爆発火災が起きており、安全性に懸念を示す声も噴出した。なぜ事故は起きてしまったのか。万博協会が漏らした本音とは――。※本稿は、朝日新聞取材班『ルポ 大阪・関西万博の深層 迷走する維新政治』(朝日新書、朝日新の一部を抜粋・編集したものです。

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● 「かなりの威力だったはず」 爆発火災が招いた損傷

 大阪湾の人工島・夢洲の西部にある「グリーンワールド(GW)」。大屋根リングの外側にあり、万博会場の約3割を占める。空飛ぶクルマの発着場や屋外イベント広場のほか、バスなどの交通ターミナルも設ける「玄関口」の1つだ。

 2024年3月28日午前10時55分ごろ。会期中には多くの子どもたちも訪れるこの場所で、爆発火災が起きた。

 「走行中の車同士がぶつかったようなデカい音。巨大な風船が破裂したようにも聞こえた」

 現場近くの屋外にいた男性作業員は、そう振り返った。揺れは感じず、火や煙も見えなかった。においがした記憶もない。

 だが爆発が起きたトイレ棟(平屋建て約500平方メートル)のなかでは、目に見える被害が生じていた。

 厚さ18センチのコンクリート製の床が割れ、鉄筋などの基礎はむき出しになった。生じた亀裂の幅は、約6メートル。修復が必要と判断される破損箇所は、約100平方メートルの範囲にわたっていた。

 「床は薄くないので、爆発はかなりの威力だったはず」(男性作業員)

 砕けた破片はトイレ棟内に飛び散り、鋼板の屋根材には10カ所のへこみができた。

 配管を通すために建物の基礎部分を貫く塩化ビニール管は、2カ所が変色した。床下空間に入る点検口の金属製のふたも、衝撃でゆがんだ。

● 爆発はなぜ起こったのか 「可燃性ガスは10年、20年単位」

 トイレ棟内では4人が工事をしていたが、幸いにもけが人はいなかった。

 「なんか知らんけど、爆発してん」

 男性作業員によると、トイレ棟で溶接をしていた人はぼうぜんとして、そう話したという。他の作業員らも、何が起きたのか分からない様子で戸惑っていた。

 しばらくすると工事関係者らが集まり、電話連絡や現場の撮影を始めた。万博協会の担当者も、爆発から約1時間後に駆けつけた。

 万博協会は翌日、事故についてウェブサイトで公表した。爆発が起きた要因については、「配管ピット内にたまった可燃性ガスに引火した」とした。

 GW工区では火花が出る作業はすべて停止しているとし、消防による現場の検証を踏まえて再発防止策をつくったうえで、作業を再び始める方針も示した。

 配管ピットとは、配管を通すための地下空間のことだ。そこに可燃性ガス(後にメタンガスとみられると公表)がたまっており、地上での溶接作業で生じた火花が引火し、爆発を引き起こしたという。

 万博協会幹部はこの日、大阪市内で報道陣の取材に応じた。可燃性ガスが今後も地下から湧き出るのか問われると、こう述べた。

 「10年、20年単位で出続けるとみられる」

● 当初から懸念されていた メタンガス爆発の危険性

 GW工区は、一般廃棄物や上下水道などから出た汚泥の最終処分場として、1985年から埋め立てが始まった場所だ。現在は近くのごみ焼却施設から出た焼却灰だけで埋め立てを続けている。

 ごみの最終処分場では、埋め立てられた廃棄物や焼却灰に含まれる有機物を土壌の微生物が分解する過程で、メタンガスが発生しやすい。

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