教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

ホーム 山内康一ブログ 『 蟷螂の斧 』 国会だより:衆議院議員の仕事 二度目のJICA研修講師

2019年05月30日 10時30分54秒 | 国際・政治

二度目のJICA研修講師

昨日はJICAの「議会運営・選挙管理」研修で講義しました。昨年10月に引き続いての研修講師です。昨年と同じ受け入れ団体だったのですが、その団体のご指名により今年も野党を代表して担当させていただきました。カンボジア、モザンビーク、ネパール等の議会事務局や選挙管理委員会の幹部公務員向けの研修でした。

元の勤務先のJICAに多少なりとも恩返しができ、かつ、国会対策畑の経験、比較政治学と政策過程論を勉強してきた経験をいかせるので、多少はお役に立てると思います。日本の政治しか知らない人は、国際比較における日本政治のユニークな点を理解していないので、外国人に説明するのが下手です。私は比較政治学を勉強し、かつ、フィリピンやインドネシアの議会や選挙を少し現地で見てきたので、日本の議会や選挙の制度を他国の事例と比較しながら解説できるのが強みだと思います。

ちょうどトランプ大統領の来日中で過剰接待の当日だったこともあり、冒頭のあいさつは「You are more welcome than President Trump.」というつかみで「ややウケ」でした。本題に入ると、正確を期すためにプロの通訳さんの助けを借りながら説明し、質疑応答を行いました。

日本の国会の質問時間の割り振りや委員長ポストの与野党の配分など、きわめて具体的な質問が多かったのが印象的です。さすが議会スタッフだと思いました。

今年3月に河野太郎外務大臣からの依頼でカンボジアの若手政治家との意見交換会でお話しした内容と同様に、日本では意見の対立はあっても与野党で協調して国会運営をしている旨をお話ししました。

紛争後を経験した国や民主主義が定着していない国の人たちが相手なので、多少は日本政治を美化しつつも、与党と野党の緊張感のある国会運営のあり方をお話ししたつもりです。研修生の皆さんがそれぞれの国に帰国して、日本で得た知識や経験をもとにより良い政治をめざして貢献されることを祈っています。

あと20年くらいして政治の世界から引退したら、議会制度支援や選挙制度構築の分野で国際協力の仕事に復帰するのが、遠い未来の夢です。子どもたちが成人して手を離れたら、内戦が終わったばかりの国の議会制度づくりや選挙制度づくりの仕事に関われたらいいなと思っています。20代の頃、独立投票直後の焼け野原の東チモールに人道支援の仕事で行き、現地の国連暫定統治機構でそういう仕事をしている人たちを見て以来、やりたい仕事のひとつです。そのためにも日本の政治の現場であと20年程度は経験を積み、パワーアップしなくてはいけません。

*ご参考:2018年10月3日付ブログ「初めてのJICA研修講師」

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