教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

「いじる」行為エスカレート 川崎の中3自殺いじめ認定

2010年09月05日 11時14分58秒 | 受験・学校
『 川崎市多摩区の市立中学校3年の男子生徒(当時14)が6月、「(いじめから)友人のことも護(まも)れなかった」という遺書を残して自殺した問題で、同校の調査委員会は4日、調査報告書を公表した。遺書でいじめの加害者とされた4人を含む生徒たちによる男子生徒や友人に対する行為をいじめと認定。集団でこうした行為を容認していた校内の状態とあわせて、自殺の背景となったとした。 報告書によると、男子生徒は昨年5月ごろから、同級生らの求めに応じて周囲を笑わせ楽しませる「いじられキャラ」を演じていた。遺書でいじめの加害者とされた4人が同年10月ごろから、この生徒のズボンを下ろすなどの「いじる」行為をエスカレートさせていった。4人は男子生徒の友人にも昨年5月から今年3月まで、言葉や暴力の嫌がらせをし、男子生徒が数回止めに入ると、男子生徒にさらに矛先を向けるようになったという。調査委はこうした行為をいじめと認定した。  3年になり、4人は男子生徒と友人に対し2年時のような行為をほとんどしなくなったが、男子生徒は嫌だった思いを忘れられず、5月に4人のうち1人の教科書4冊をカッターナイフで切り裂いた。修学旅行後の6月7日、自宅で自殺した。  調査委は、男子生徒が自分の理想とする行動と現実との間で、矛盾を感じていたことなどが自殺の背景にあったと推察した。 』2010年9月4日21時0分
義務教育の公立中学校の教育目標は、子供達の人格形成を目指すことです。  大阪市立中学校校長会副会長故梶谷巌先生は、戦前は旧制中学校の教員から戦後教育に疑念を持たれ、中学校教育の重要性を考えられ新制中学校の教員に転任された先生でしたが、中学校の1番大切なことは生徒の「生活指導」と言われました。「いじられキャラ」の言葉の綾も持て遊びさせていたこの中学校で、学級担任も生活指導担当の先生も真剣に中学校の教員として取組んで来たのでしょうか。いじめられる子供達は弱いと片付けられる今のいじめでは有りません。お茶の水女子大学名誉教授数学者藤原 正彦先生が、国家の品格』'新潮社の中で書かれていますように自分より弱い者をいじめたり、集団で一人の生徒をいじめるのは卑怯この上なく、悪いことです。品格論には、批判も有りますが正しい筋はあくまで通すべきです。それが武士道の国日本の姿です。ただ今の日本人は、社会正義の実現と言うことが希薄になっていると思います。学校で、ものの通りを教えるべきです。正しいことは正しい、悪いことは悪いと学校で今教えるべきです。常識が通らない学校では、学校教育の意味が有りません。
今の中学生、いじめられている同級生がいたら傍観して、ただ見ているだけで止める友達ともいないと言うもおかしいことです。私の学校時代は、女の子でもいましたよ。勇気有る中学生が減ったのでしょうか。
友情や良い意味での仲間意識が無いのです。この自殺したこの男子中学生は、友達思いで今時珍しい勇気の有る中学生では有りませんか。川崎市の調査委員会の報告で、『男子生徒が自分の理想とする行動と現実との間で、矛盾を感じていたことなどが自殺の背景にあったと推察した。 』 ですが、いじめを解消するために中学校と川崎市教育委員会の責務で有り、いじめを無くすのが理想と言うのなら何時まで立っても川崎市内の学校では、いじめ事件は無くなりません。いじめられている子供達の辛さや悲しみを認識せず、子供達の目線に立っていないとしか言いようが有りません。
いじめを無くすのは誰か。心理カウンセラーやスクールカウンセラーでも有りません。常日頃から教育現場に立ち、生徒を教え、生徒を指導している学級担任や生活指導担当の先生方の以外には有りません。教育現場の人権教育がお題目でだけで、教育実践が徹底していなかったのではと思います。人の立場に立って、思いやりの気持を持つ心の原点が空洞化していたのでは有りませんか。マスコミも何でもいじめとじっぱ‐ひとからげ【十把一絡げ】『いろいろな種類のものを、区別なしにひとまとめにして扱うこと。また、一つ一つ取り上げるほどの価値がないものとしてひとまとめに扱うこと。「―にして考える
いろいろな種類のものを、区別なしにひとまとめにして扱うこと。』に取上げないで集団暴力行為との明確な区別も必要と思います。
いじめの無い楽しく、明るく勉強出来る中学校になることが天国に行った男子生徒の1番の願いと思います。自殺した生徒は、いじめと闘った戦士とかメンタルカウンセラーは、言う人も有りますが自分の子供が自殺したのではないから言えることで残された家族への思いやりの無い考えと思いました。いじめられたいじめ仲間への抗議、自分の死を持って示した見せしめとの自殺とも言われますが。後に残されたご両親の事を考えますと本当に胸が痛みます。
いじめに負けず、いじめを無くす為に生き抜いて、戦い抜いて欲しいとも思いました。
いじめた生徒も同級生を自殺に追い込んだことは、人の道としてモラルの面からも許されることではなく、一生心に刻まれることと思います。同級生を自殺に追い込んで、いじめ仲間は幸せになれる筈は有りません。自殺した男の子御両親や家族を悲しみのどん底に落とし入れて、法律で罰せられても二度と失われた命は戻って来ません。同級生を自殺に追い込み、同級生の家族を不幸のどん底に蹴落としてこれからの長い人生を救われる道は有りません。人の幸せや人の為に尽くそうとしてない自己中心的な子供たちが増えていることは、今の教育に問題が有ると言わざるを得ません。天は、お見通してです。悪因悪果、因果応報で、悪い因縁を作ったことをいつか後悔する時が来ると思います。自分人生の最期に同級生を自殺に追い込み家族を不幸にし恨まれるよりは、少しでも人の為に社会に役立ったということを成し遂げたほうが自分の人生にも後悔が残らず良いのではないでしょうか。いじめっ子の皆さんに土方歳三の名言『男の一生は、美しさをつくるためのものだ。』を送ります。この男子生徒の中学校の先生は、生徒の命、人間の命の大切さを教育者として深く認識していたのだろうかと疑問に思います。近畿大学理工学部教育学岡本武雄教授の京都市内の学校の教壇に立っていた時の教え子が、 自殺したことは教育者として良心に最も恥ずべきことで未だに後悔していることだと以前言われたことを思い出す今日この頃です。教育者としての十字架です。
いじめが楽しい、面白いと言う精神的な問題を抱えた子供達も多く、小学校から高校のまで友達をいじめ続ける異常心理を持つ子供達もいます。専門の心理カウンセラーでもなかなか解決出来ないのが現実です。いじめている子供達も家庭環境等で問題を抱えている場合が有ると思います。ストレスや欲求不満の解消に同級生や友達をいじめたのでは問題です。
学校は、教育理論の実践やスクールカウンセラーに派遣で解決と言う前にもの通りを教えるべきです。善悪の判断の付かないカンニングをツイッターに書き込む天下の早稲田大学の学生まで出る始末です。中学校に競争原理を持ち込み、学力競争で子供達を競争させて受験勉強に勝利した所で人間として思いやりの無い、人間性の無い頭でっかちの自己中心的名精神的におかしい人間を養成しても、挨拶も出来ない人としての礼儀も知らない、目上に対して尊敬心も無く、日本語で正しい敬語も使わず手紙文を書く大人を学校が社会に送り出しても仕事や社会生活が上手く行きますか。日本の社会に貢献する、人の幸せや社会のことを考える立派な社会人が生まれ、日本の明るい未来を実現出来るでしょうか。適者生存、自然淘汰の勝ち負けの論理で、日本の社会は、自殺者が増えたり、殺人等事件が増加している人間性疎外、人間性喪失の現実が今の日本の社会現象では有りませんか。未来に希望が持てなく、子供から大人まで心が荒んでいるのは、マニフェストさえ国民に実行しない政権政党の政治家の責任でも有ると思います。

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