教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

政官接触制限:経産省。山内康一『蟷螂の斧』

2012年06月21日 13時10分15秒 | 国際・政治
かつて渡辺行革担当大臣のときの国家公務員制度改革の議論で
政治家と官僚との接触を制限しようとする動きがありました。
政治家と官僚との癒着が、族議員の不当な介入(口利き等)や
政策決定過程の不透明化を招く、という問題意識に基づきます。

政治家と官僚の接触を全面禁止するという極論ではありません。
政治家との接触を許される官僚の人数を制限するとともに、
政治家と接触した際の面談の記録を残し、必要があれば公開する、
というルールを確立することを目指したものでした。

この「政官接触制限」は、議院内閣制の大先輩のイギリスでは、
前から確立されているルールで、前例のないものではありません。
官僚の政治的中立性を確保する観点から必要な規制だと思います。
良いルールでしたが、当時の野党民主党の反対でなくなりました。

この「政官接触制限」を自主的かつ限定的に試行することにしました。
経済産業省の官僚に関しては、対面で接触しないことを決めました。
なるべく書類やFAXのやり取りで済ませ、電話で補足する程度とし、
議員会館の自室では経産官僚とは面会しないことにしました。

このところ「社会保障と税の一体改革」特別委員会の質疑が多く、
財務省や厚生労働省、内閣府の職員と接することが多いです。
質疑の前日には「質問取り」といって、各省の担当者がやって来て、
翌日の質問内容を事前に通告する慣習があります。

事前に質問事項を伝えておかないと、細かい数字は出てきません。
それぞれの大臣も、担当業務がかなり幅広く、非常に忙しいので、
何を聞かれても即答できるというわけではありません。
質疑の内容を充実されるため、「事前通告」の慣行があります。

いろんな役所の担当者が来て「質問取り」をするのですが、
経産省の「質問取り」では、何度か不愉快な思いをしました。
他省庁とちがって経産省は、アグレッシブな職員が多いです。

こちらは質問内容を単に「事前通告」しているだけなのに、
その場で即座に反論してくる経産官僚が多いです。
感じとしては「そんな愚問をしていいんですか」というノリで
質問を事前に封じようという意図がありありと見えます。

知り合いの官僚が言っていましたが、官僚の腕の見せ所として、
この「質問取り」の場で国会議員に余計な質問をさせないように、
うまく誘導していくのがポイントだそうです。

国会の委員会の場で枝野経産大臣から反論されるのは当然ですが、
「質問取り」の場で若い官僚から反論されるいわれはありません。
有権者の負託を受け、大臣に対して問い質したいと思っているのに、
20歳代の若い経産官僚から「ダメ出し」されるのは不快です。

そもそも国会質問の「事前通告」には定まった形式はありません。
役所の人が無駄に深夜残業しなくて済むように、前日夕方までに、
質問内容を通告しておけばよいようです。

私は以前から「事前通告」は早めにやるよう心掛けていました。
早ければ2日前とか、前日午前中のうちに通告していました。
この習慣は続けていこうと思っています。

他方、経産省の質問については、対面型の「質問取り」はやめて、
質問内容の概要を記したFAXを送信することにしました。
今週の経済産業委員会の質疑から、書面の事前通告を始めました。
これで経産省の官僚との変な癒着は起きないと思います。

経産省と電力業界の癒着が大きな問題になっています。
経産省と族議員の癒着も大きな問題だと思います。
「私は経産省の族議員には絶対にならない」という気持ちを込め、
経産省限定の「政官接触制限」を試みていきたいと思います。

私のような小政党の非力な若手議員が、天下の経産省に挑んでも、
まさに「蟷螂の斧」かもしれません。ムダかもしれませんが、
脱官僚主導、政官癒着の打破のため、努力してみたいと思います。

引用元 http://yamauchi-koichi.cocolog-nifty.com/blog

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