DREAM/ING 111

私の中の「ま、いいか」なブラック&ホワイトホール

内藤ルネ展★2/3 大丸ミュージアム・東京

2010-02-04 | ドラマ・映画・演劇・アート
大丸ミュージアム・東京でやってた『内藤ルネ展 ~ロマンティックよ、永遠に~』
に行ってきました。

というか、あ!やってたんだ!!という感じで入ったんですが
これは行ってよかった!
非常に充実した展示内容でした。

初期のファッションイラストにはじまり、インテリア雑誌、
ファッション誌でのスタイリング、小物関係。
「あ、この写真見たことある!」からはじまって
「これもルネさんだったのか、え?これも?」
という感じで、知らない間にすごい影響を受けてたアーティスト
だったことを発見。

テリア犬なんて、小さい頃すっごい真似して描いてたー。

「かわいい」モノ・コトへの本当に徹底した追求も、
ちょっとこわいくらいで凄い!と思ったのですが、
自分が「よい」と思ったものへのエネルギー注入量がハンパない!

アンノン族(←死語数十年モノ;)でブームだった白い家具の
はじまりがルネさんだったというのも驚きでしたが、
古い医療キャビネットを白く塗って、中にビーカーやフラスコ、
髑髏と一緒にビスクドールやドライフラワーを飾る・・・
そういった、今でも十分通じるどころか、
非常に魅力的なコーディネイトに「うーん」とうなること多々あり。

箱庭的標本風展示はヤン・シュバンマイエルにも通じますが、
個人的に大好物♪

数々のグッズもキャラクターもののハシリでしたね。
制作用原画への細かく、また思いのこもった手書き指示の数々、
「こうしたら可愛い、こうだから可愛い、こう使ってもらったら可愛い・・・」
そうした思いがガンガン伝わってきます。
特に容器ものへのこだわりは圧倒されました。

市松人形、浮世絵と洋風の組みあわせ、
貝殻、骨、魔女などのゴシックモチーフの洗練されたこなしかた、
全然古さを感じません。
こういう人が日本の「センス」を引っ張ってきたんだなぁ。

それにしても・・・
『薔薇族』関係はまったく存じ上げませんでした;;
表紙を描かれていたとわ!
絶筆含めて、そのコーナーで立ちすくんでしまいました。

うーん、おそるべし内藤ルネ!
公式サイト

wikiで見つけたトリビアネタ
●パンダのしっぽ
パンダブームでは劇場用アニメーション映画の『パンダコパンダ』が製作されたり他にも数多くのパンダのキャラクターグッズが生み出されていたが、いずれもパンダ来日をきっかけに企画や製作されたものであったため1971年にルネパンダを発表したルネが日本で初めてパンダを描いたアーティスト(イラストレーター)と言われている。
基本的にジャイアントパンダの尻尾は白色の毛で覆われているが、内藤自身の勘違いからルネパンダの尻尾は黒になっている。パンダブームで製造された他のパンダキャラクターグッズもこれに追従する形となり、「ジャイアントパンダの尻尾は黒」と考える人も多かった。
コメント (4)
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ミレニアム★2/1 ヒューマントラストシネマ有楽町

2010-02-04 | ドラマ・映画・演劇・アート
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
★★★★

映画の日に見て参りました。
男性の鑑賞者が非常に多かったのは
映画の内容のせいなのか、映画の日だったからなのか。

ベストセラー原作の映画化だけあって、脚本に無駄がなく、
緻密な構成・破綻のない流れで、最後まで見せてくれます。

主人公の2人含め登場人物がきちんと描かれていて魅力的。
特に“ミステリー史上最強の女性調査員”天才ハッカーのリスベットは
強烈な個性で、新たなダーク・ヒーロー(ヒロインというよりは)誕生
という印象です。
子ども時代のトラウマをもったパンキッシュな天才ハッカー、
その背景が事件にかちっと噛みあって、うまいなぁ、と思いました。
男性vs.女性の構図の中で、闘いも理解もあってそれが面白かった!

ベーシックな手法と、最新の手法を積み重ねていくなぞ解きも
リアリティあってよかったです。

ただ、痛いの苦手なあっし的には、R15系バイオレンスシーンが
ちょいヘヴィ&いくつかの写真シーンで、何度か目をつぶってしまいましたー;;
最後のほうのコレクション写真(?)は本能的に(??)斜め見ー;
各シーンの凄さがあっての重厚感ともいえるのですが・・・。

といいつつ、三部作もので、すでに二部目の公開も決まっているようで、早くも気になっています。

上質のサスペンス作品でした。

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Dr. パルナサスの鏡★1/30 新宿ピカデリー

2010-02-04 | ドラマ・映画・演劇・アート
Dr. パルナサスの鏡
★★★★

楽しみにしてたテリー・ギリアムの最新作。
ギリアム作品の基本は“スノッブのための下品さをちりばめた
シニカル・ブラック・ファンタジー”だと思うのだけど、
今回はヒース・レンジャーへの追悼作品のせいか、下品さは影を潜めて、
非常にわかりやすく美しくきれいにまとめられた
“ギリアム版ファウスト”になってたかと。

ジョニー・デップ、コリン・ファレル、ジュード・ロウが
「鏡の向こうのトニー」としてヒースの代役を努めているけれど、
そこで物語の流れがどうしても途切れてしまい
(「あ、こういう使い方かー」という邪念が入る)ちょっと残念。
これが最初から4人をたてたものなら見え方も別なんだろうけど、
私の場合は、刷り込まれた情報が邪魔をしちゃったな、と。
でも見ていてそれぞれの持ち味が楽しくて、
これはこれで「あり」だとも思う。
与えられた素材と機会は使わねばデス。

で、テリー・ギリアムは荒唐無稽なファンタジー映像を作ると、
マザーグース要素が強く出るのが面白いっす。
今はもう多少ぶっとんだ映像では誰も驚かないだろうけど、
好き嫌いでいえば、ギリアム映像はやっぱ好きだなー♪と思うのでした。

ところで念願のドン・キホーテ、出資者が現れたようで、楽しみです。

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